秋の里山 天ヶ津峰    2016.11.29
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- 天ヶ津峰、双子谷山、蜂ヶ丸周回 -

今日は、霧氷を期待して剣山に行きたいと思っていた。

しかし、家内は里山をのんびりと歩きたいと言う。

それではと、久しぶりに天ヶ津峰を歩くことにする。



御嶽神社から登り始める。



奥の院に到着。

御嶽山蔵王大権現が祀られている。



此処に来る度に、二年前の御嶽山噴火を思い出す。

その時、私たちは雲ノ平からの帰りの薬師沢小屋で噴火があったことを聞いた。

私達は御嶽山には、その丁度一年前に登っていた。

偶然のめぐり合わせで、私たちは惨事に会うことはなかった。

山を歩くということは、自然の恵みを感じることが出来る幸せと同時に、自然の脅威に身を晒すことにもなる。

その点里山歩きは、自然を満喫できる割にはリスクは少ない。



まだ里山の紅葉は進んでいない。



アキノキリンソウがまだ咲いている。

サルトリイバラの実が熟している。



青空にコナラの紅葉が美しい。



直登路を行かずに、お猿の墓へとトラバースを進む。



リュウノウギクがまだ咲いている。

その横では、タチツボスミレが狂い咲き。

この山は、冬でもスミレが日溜まりによく咲く。



鉄橋を渡ると眼下に沢が流れる。



天ヶ津峰の沢の水は乳白色だ。

大谷焼の陶土と関係があるのだろうか。



緩やかなトラバースを進むと広場に出る。

紀伊の海が輝いている。

目の前の尾根をたどると、お猿の墓から阿波神社まで降りることが出来るのかも。



サルトリイバラがテカテカと黄葉している。

その隣にも紅葉している木が。



電力鉄塔の基台に座って一休み。

藍住の町やその向こうに眉山が綺麗に見えるが、写真では霞んでいる。



サルトリイバラの実とテカテカと輝くコナラの紅葉。



お猿の墓分岐まで来る。

此処を右に曲がるが、 その先にもきれいな登山道が続いている。

此処をそのまま真っすぐ行くと、阿波神社まで行くことが出来るのかなあ。



少し登るとお猿の墓がある。

このピークがが古墳だという人もいる。

何しろこの天ヶ津峰の周りは古い古墳が一杯あることで有名。



少し進んでから左へと下って行く。

ヤブコウジの赤い実が可愛い。



また少し登ると車道に出る。



まだコウヤボウキが咲いている。

天ヶ津峰 到着。

山頂では3人程ベンチで休憩中。



天ヶ津神社はアマノウズメを祀っている。

板東村と大谷村との山の奥に あまがつぶといふ高き山有り、古へ天河神社てふは是なり

後池谷村に移し祭りて松童権現といふなりとみつ、いともくすき事なる、まゝ人のあやし

といふべきことながら書記しける

(奈良時代の「朝野群載」による)

昔、この山の天河神社に祀られていた松童権現を麓の「天河別神社」に移して祀ったのかも。

その「天河別神社」は有名な「天河別神社古墳群」の上に建っている。

阿波の古代を語るには欠かせない神社だ。

天ヶ津(あまがつ)神社と天河別(あまがべつ)神社は同じ神社の事だろう。

「天岩戸別神社」とも同じかも。

神社の横には二等三角点「
雨ヶ壺」434.3mがある。



椅子に座っていた男性からお声がけ戴く。

私のホームページを見ていただいているそうだ。

ありがとうございます。

今日は、ローソンの焼きそば弁当。

おソバの量が半端て゜はない。

通常の二倍以上ある。

玉子もついていて、500円でこのボリュームは凄いコスパ。



ヤギさんたちは、下で見かけたが山頂までやってこない。

男女三人パーティーがやってきた。

話をお聞きしていると、中津峰山などによく登られているようだ。

男性がすぐに下山したので、私達も下山することにする。

鳴門の海が奇麗だ。



此処にもツボスミレが咲いている。

ヒイラギの白い花が満開。



椿も咲き始めている。



驚いたことに、タツナミソウがいくつか咲いている。

モチツツジもきれいに咲き始めている。



祭神は天錐命(天鈿女命)である。天照大神の岩戸隠れの折、ホトを丸出しで踊り大神を引き出した女神である。

やがて瓊瓊杵尊に従って天下るとき、出迎えた猿田彦命と連れだって天下った。

.猿田彦命は西の大麻山に祀られ、天錐命は猿田彦命と相対してこの山に鎮座されている。

以来大麻山に棲む猿が峰伝いにこの山に遊びに来た。


(鳥居横の説明板に依る)

猟師と猿の昔話とこの言い伝えとの関係は?



先程の男性が箒で掃除していた。

ご苦労様です。

天ヶ津峰は有志の方々のお陰で、綺麗に道が整備されている。

ウリハダカエデの紅葉が奇麗だ。

眼下に旧大麻牧場の赤い屋根が見える。

牧場はもう復活することはないのかなあ。



シコクアザミがまだまだ元気だ。



セイタカアワダチソウが咲き始めている。

これから冬になると言うのに気が早い。

モチツツジは沢山花をつけている。



ネズミモチの黒い実が多い。



下っていくとナルトサワギクが群生している。

この花のない時期に綺麗な花を咲かせるナルトサワギクだが、外来種で嫌われている。



ナルトサワギクとヤクシソウ。



コナラの黄葉が青空に映えて綺麗だ。



猟師の墓に向かう。



此処も元は古墳だとも。

この実は千両かな。



そのまま道を進むと、アップダウンがあるが綺麗に整備された道が続く。

道端に双子谷山の標識。



鳴門岳友会の標識もあるが、此処は山頂ではないような気がする。



一旦下って急坂を少し登ると蜂ヶ丸に着く。

一生懸命登った割には見晴らしが無くて、ちょっとガッカリ。

猟師の墓から丁度30分。



こんなところにキッコウハグマが。

見るべきものがないのですぐに引き返す。



双子谷山の標識手前のピークに登ってみる。

赤テープも沢山あり標高は380m。

どうも此処が山頂のように思える。



唯一見晴らしの良いところに双子谷山の標識があるが、少し標高は低い。



また猟師の墓まで帰ってくる。

大きな砂岩の石に座って一休憩。



イヌホウズキの実が黒く熟れてきている。



林道を下っていくと鳴門の海がきれいだ。



メガソーラーが完成している。

デッカイ。

宮地電機ソーラー発電所と書いてある。

宮地電機は四国各地でメガソーラー発電所を造っているようだ。

車道に出て登山口まで引き返す。

サネカズラが沢山赤く熟れている。



ヒサカキとネズミモチの黒い実



黄金色の実はヘクソカズラ。

大谷川の水はやはり乳白色だ。



見事な和泉砂岩と泥岩の互層を見ながら駐車場まで帰る。

まだ車が数台停まっている。

あれからまた登山者が来たようだ。

天ヶ津峰はやはり人気のある山なんだなあと思う。





総歩行距離 12.7㌔

累計標高差 ±1,096m

行動時間 5時間32分




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