春の里山 後世山 日向丸 矢筈山 2014/03/24
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 悲しい伝説のある後世神社から新野三山の周回 -

今日もまた良い天気の予報。

明日からは天気が崩れるらしい。

皆さんのレポートによるとオキナグサが咲いているとのこと。

オキナグサは東京の向島植物園で見たことはあるが自生の花を見たことはない。

例年、見たいなあと思っている間に見頃の時期が過ぎていた。

家内にオキナグサを見に行きたいと提案すると、それなら近くの後世山に登りたいと言う。

後世山から日向丸、矢筈山と周回できるらしい。

標高も500m程なのでノンビリと歩くことが出来る様だ。

カシミールで地図を印刷して出発する。



途中で持井から大井経由で鷲敷に向かえば良いのに持井橋を渡ってしまった。

新野まで行ってからコンビニが無いことに気付く。

食料は非常食のパンしか持っていないのだが。

オマケにトイレに行きたくなった。

平等寺に寄ってトイレをお借りしてお詣りもしていく。



県道35号を進んで行くと左に海老川の看板がある。

子供が海老を捕っている絵がいくつかある。

海老が有名なんだろうか。

此処を左へと曲がれば良かったのだがまっすぐに行く。

右に喜来トンネルが見えるところを逆に左へと曲がる。

この辺は昔仕事で来ていた時は工事中ばかりで解りにくい道だった。

今はトンネル工事も終わって便利になっているようだ。

元信トンネルを越えたところにスペースが有り駐車する。

後世山、矢筈山の案内図がある。

此処から後世山までは約1時間20分と書いてある。



8時31分出発。

標高82m

後世神社の祭礼日が、春祭3月第四日曜日と秋祭10月第4日曜日に変更になったと書いてある。

3月第4日曜日と言えば次の日曜日だ。

知っていれば日曜日に来たのになあ。



少し登ると剣山神社の標識がある。

家内が是非寄ってみたいと言う。

すぐそこにあるのかな?



所がアップダウンのある道を結構上る。

最後は急坂を階段で上る。



登り切った240mのピークに剣山神社はあった。

立派な石の鳥居の扁額には剱神社と書いてある。



立派な神社だが、2008年に遷宮したらしい。

轟神社神主とあるが、平等院の隣にある大楠で有名な轟神社と関係があるのだろうか。



昔の拝殿が設立された時の記念石柱があるが年代が解らない。



剣山が見えるのだろうか?

あいにく霞んでいて遠くは見えない。



この立派な鳥居は平成20年に、元信、海老川そして友常の集落が共同で建立したらしい。

最近放置された神社が多い中ででこの様に新しく建て替えられているのを見ると嬉しい。



また元来た道に下って行き途中から尾根道に乗り換えて下ると元信からの登山路が交わり鉄塔巡視路と合流する。



21番鉄塔がある。

この鉄塔は南阿波幹線(50万ボルト超高圧送電線)で橘の火力発電所から香川へと電力を送電している。

お高越山にある電力鉄塔と同じだ。



里山なので色々な道が交わる。

元信へと下りる道が多いが?



また元信への道を分けて進む。



細いトラバース道になり注意して進む。

突然11丁の丁石がある。



赤松街道と日向丸への道を分ける。

12丁の丁石と「右あかまつへ」「左ごぜみち」と彫られている。



尾根道を直登して後世山へ行くか左へとトラバースして後世神社に行くかの分岐点に着く。



まずは後世神社に向かうことにしてトラバースを進む。



可成り遠回りした感じで進むと石垣が現れる。



新しい社が有りワンコの石像が建てられている。

基礎の石は麓から氏子の皆さんが何十回も掛けて運んできたらしい。



忠犬 国照の像のようだ。

新しい石像の左にあるのが昔から有る国輝のお墓だろう。



後世神社10時14分着。

この後世神社の言い伝えについては色々あるがとても悲しい話ばかり。

昔、土佐の長宗我部元親が戦に敗れて土佐へ逃げ帰ったが、ほのとき、目の悪い奥方取り残されてしもうた。

ところが、かわいがっとった愛犬の国照が、奥方をここまで連れて逃てきたが、土地のもんに殺されてしもうた。

 ほれから、犬の死をかわいそうにおもうた村のもんが、細長い石を建て、お墓を造ってやった。

奥方はこの後世神社に祀られていて眼の神様となっている。

他の言い伝えによるとこの地にやってきた奥方は盗賊に襲われて亡くなった。

不憫に思った村人が土佐が見えるこの地に奥方を祀ったという。



それにしても石一つ動かすのにも大変なのに良くも運んできたものだ。

まだ大きな石が残されている。

この日曜日には春の例祭があるらしいがそれまでに整備するのだろう。



見晴らしは良いが霞んでいて山々の同定は出来ない。



穴が掘られていて電柱の様な物が置かれている。

来週の祭りに備えてポールを建てるのだろうか。

此処に、こんなでっかいポールを建てて旗でも揚げると橘からも見る事が出来るだろう。

アセビが満開。



神社の裏から後瀬山に向かう。

良く踏み込まれた稜線を辿ると後世山山頂に着く。

樹木が多くて見晴らしはない。

10時30分



更に進むと後世山北峰。



樹木が切り払われていて見晴らしは良いが霞んでいて橘の火力発電所がかろうじて見えるくらい。

突然ベルが鳴って会社から電話。

電話していて、石鎚(石土)神社にお詣りするのを忘れた。



向こうに見えるのが日向丸と矢筈山だろうか。

随分と遠いなあ。



小さなピークが次々とあるが稜線の直ぐ横にトラバース道がありピークを踏まずに進むことが出来る。

稜線を辿ることも出来る様だが道は良くないようだ。

小さなヤブツバキが綺麗だ。



トラバースから稜線へ上がるようにとの標識がある。



尾根道は結構キツイ。

小日向山のピークに着く。

見晴らしは全くない。



更に登って行くが結構きつくて喘ぎながらら登る。

やっと開けた場所に出た。



広場の上に伐採地が有り、日向丸に到着

キティの標識がある。

11時42分。

標高603m



橘の火力発電所などが見えているが霞んでいる。



切り株に腰を掛けて昼食。

と言っても今日はコンビニに寄れなかったので非常食の食パンだけ。

コーヒーを飲んでユックリとする。

マンガン鉱山跡まで20分とあるが何処にあるかは解らない。

後世山から矢筈山の山腹ではマンガンの産出が多く、最盛期の昭和51年には約7万tの産出があったようだ。



食後、矢筈山に向かう。

小さなピークをいくつか越えて進むと元信への分岐がある。

急坂で滝があると書かれている。



更に進みチョイとした坂を登ると矢筈山に着く。

12時20分



四等三角点「矢筈山」

標高566m

此処でもヒオドシチョウが飛び回っている。

人懐っこい蝶だ。



東方向は木が伐採されていて橘湾の火力発電所がよく見える。



しばらく休んでから下山開始

初っぱなから急坂。

ロープを掴みながら下って行く。



急坂を下りきったところに分岐が有り小さな標識がある。

標識に従って進むと急な登りとなる。



踏み跡も薄く、先ほどまであれ程あった赤テープが無い。

道を間違ったかと心配になりGPSで確認すると間違いないようだ。

大きな岩を回り込んで上り詰めるとやっと標識があった。

ほっと安心。

急坂の登りは鞍部431mからピーク470mまで。

途中で赤テープが一カ所でもあると安心して登ることが出来るのだが。



ピークからは東北東に向かう。

標高388mまで下ってから小さなアップダウンを繰り返す。

嫌になった頃、道が良くなり電力保線路に出たようだ。

408mのピークまで登ると目の前に27番電力鉄塔が有る。

見晴らしが良いそうだが、疲れて立ち寄らずに下る。



電力保線路は今までの道と段違い、快適に下って行く。



途中で大岩が有り赤テープが一杯付いている。

??



尾根に登れとの標識がある。

25番鉄塔への保線路は左の谷に大きく下りていて300m位遠回りになり登り返すようになるようだ。

尾根に乗って進むと直ぐにまた保線路に出る。



24番鉄塔を過ぎると元信まではもう少し。



14時22分 矢筈山から2時間も掛かって登山口着。

疲れたなあ。

私達夫婦は本当に急な下りが苦手だ。



田んぼの畦にはレンゲが咲き始めていた。

春だなあ。

今日は暑いのか大きなワンコが用水で水浴びをしていた。

気持ち良いよって顔をして私達を眺めていた。



2m位有る大きなイノシシを飼っている人懐っこいがやはり怖い。



しばらく行くと元信の登山口があった。

このお墓の所から登るのかな?



トンネルに向かって行くと王大神社と譲葉神社が一緒に祀られている。



トンネルを過ぎると駐車場所に帰ってきた。

14時51分。

一寸した周回だと思っていたのに結構歩きを堪能することが出来た。



路肩にシロバナショウジョウバカマが群生している。

清楚で大好きな花だ。

帰りに、今日の本当の目的 オキナグサを見に行く。



3月9日に沢山咲いているとのレポートを見ていたのでもう盛りは過ぎているかと心配していた。

しかし、蕾もあって丁度綺麗な花を見ることが出来た。



こんな所に?と思うようなところにも咲いている。

ビロードのような花はとても綺麗だ。



貴重な花を十分に楽しむことが出来た。



スミレというスミレも沢山咲いていた。





総歩行距離 12.4㎞

累計標高差 ±892m

歩行数 27,200歩



里山倶楽部四国編 

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