春の里山 東尾 農村レストランいずりは      2018.05.27
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- 農村レストラン出羽 ~ 東尾・踊石 -

ササユリ・カイナンサラサドウダン



5時過ぎに起床、昨夜は少し遅くまで起きていたので一寸寝不足。

高丸山でもゆっくり歩こうかと上勝に向かう。

旭を過ぎた所で、山道の改良工事が一部終わっていて、走りやすくなっている。

フト見ると、龍峠への看板が無い。

上勝から竜峠へは、一度行ってみたいと思いながら果たせていない。

突然家内が、東尾のカイナンサラサドウダンを見たいと言い出す。

コレは大変だ。

高丸山入り口を通り過ぎて、八重地トンネルを越した所で左へと入る。

ついでだから、「農村レストランいずりは」に寄ってササユリを見ていこう。

「農村レストランいずりは」は20年ほど前に一度食事に立ち寄ったことがある。

その時、少しばかりササユリが咲いているのを見た。

その後、10年位前に改築し、コテージなども併設してササユリなども増えたと聞いている。



町道出羽線は5月17日まで通行止めだったが、現在は通行可。

しかしまた新たな落石がある。

大きな岩が落ちているが、車一台くらいは通行できる隙間があった。

8時丁度農村レストラン着。

自宅から丁度1時間半ほどかかった。

駐車して看板を見るとその下にもジンリョウユリが咲いている。

普通のササユリより赤色が濃い。



農村レストランは綺麗になっているが、閉店のようだ。

しばらくすると、ご主人の門田(もんた)さんが出てこられた。

つい最近まで営業されていたが、良く利用してくれた方達が転勤や退職で来られなくなり、お客さんが極端に減ったらしい。

せっかくコンナ立派な施設があるのに、なんとかならないかと思う。



園内を門田さんが案内してくれる。

コテージの名前にもなっているミヤコワスレが一面に咲いている。



ササユリのシロバナも咲いている。

広場の縁にはジンリョウユリが満開。



上の広場まで周ってみると、ずっとジンリョウユリが咲いている。

予想よりも花数が多い。



朝露がジンリョウユリの美しさを際立たせている。

3年前にネズミが異常発生して、東尾のジンリョウユリが全滅した。

その時、此処も大被害を受けたが、土の中に球根の元が残っていて、また咲き始めたらしい。



特に色の濃い花も、幾つか咲いていた。



オオヤマレンゲが花開く寸前。

明日にはパカっと開くかも。

樫戸丸のオオヤマレンゲの種をもらって、育てているらしい。



同じく樫戸丸の種から育てているレンゲショウマ。

幾らでも生えてくるとのこと。

樫戸丸にお里帰りさせてあげたいな。

沢山あるサラサドウダンは、すべて花が終わって実が出来ていた。



朝露が綺麗だなあ。



あじさい?

それともガクウツギ?



ベニバナシャクヤクも沢山咲き始めている。



セッコクやクモランなども。

十分に花を楽しんで帰ることにする。



大美谷ダムの水は相変わらず深いブルー。

此処から、下流にある広野発電所に水を送って発電している。



その後、長安口ダムまで走って左へと東尾を目指す。

ジンリョウユリが咲かなくなってから訪れる人も居ないのか、駐車場所も草茫々。

草の中に突っ込んで停めるが、コレが後でアクシデントを引き起こす。

4年前に吉田さんが苦労して開園した、ジンリョウユリ園の入り口にはネットが貼ってあった。

全滅したジンリョウユリは復活しているのだろうか。



来る途中で追い抜いて行ったバイクが停まっている。

東尾に登ったのかな?

すぐに車が停まり、室内犬を二匹も連れた老夫婦がやってきた。

何処に行くんですかと聞くと、ジンリョウユリを見に来たと言う。

「この先にはジンリョウユリは咲いていないし、元の群生地でも全滅したみたいですよ。」

「私達も出羽で見てきたばかりですよ。」

そう言うと、うなずいて帰って行った。

情報が少ないからなあ。

少し行くと男性が引き返してきた。

東尾に登るつもりで来たが、道がわからないと言う。

犬も吠えるので帰ってきたらしい。

男性を案内して行くことにする。

ワンワンと吠える犬は吉田さんの飼い犬のようだ。

吉田さんはまだ此処に住んでいるのかな。

此の犬は吠えるけど噛みつかない。

訓練されている。

けれど猪除けに飼っているので、気性は荒い。

9時37分出発。



歩きだすと、どうも調子が悪くて足が重い。

男性には先に行っていただく。

あっと言う間に見えなくなった。



足元にはフタリシズカが咲き始めている。



登山道は歩く人が少ないのか、杉の枯れ葉で埋もれて滑り落ちそうで歩きにくい。

家内にドンドン離される。



急坂でもないのに息が乱れる。

後1.5キロの標識で水休憩。

小さな沢を渡る。



ピンクの筋の入ったタニギキョウが咲いている。

トチバニンジンはまだ蕾。



今日は、先日購入したアディダスのローカットの靴を履いてきた。

枯れた杉の葉が靴の中に入って、二回ほど脱いで取り除いた。

ハイカットの靴を履いてくればよかった。



杉に埋もれた道と、崩れた石の道が交互に現れる。

以前登った時は、あっと言う間に登った記憶があるのに、今日は息が切れて足が重い。



後、800mの標識でまた座り込む。

眼の前にナベワリの花が。



広場の様な場所を過ぎると竜峠はもうすぐ。



竜峠着。

11時5分。

一息入れてから急坂を登る。



遠くにオンツツジが真っ赤に咲いている。



東尾頂上のオンツツジはすでに散っていた。



ベンチでまた休憩。

眼の前にカマツカが真っ白に花を付けている。

このピークは、那賀町では「東尾」

上勝町では「龍山」と呼ばれている。



踊石に向かう。



分岐まで来ると、頭上にカイナンサラサドウダンが咲いている。

少し登り返すと大岩に祠が祀られている。



大岩の下には竜王宮が祀られている。

樹齢200年のサラサドウダンの木は朽ちているが、ヒコバエが大きくなってまた花を咲かせている。

樹の数も増えてきたようだ。



さざれ石のところから踊岩に登る。



眼下に長安口ダムが見える。

此の岩の上で雨乞踊が踊られたそうだ。

「阿波志」に、「龍山亦東尾巓てんに在り、石あり特立す、烏帽子と呼ぶ、村民雨乞いを為す所」と書かれている。

この踊り石は烏帽子と呼ばれていたらしい。



岩の上にはカイナンサラサドウダンが満開。

2012年に来た時にも満開だったけれど、その時と同じくらい見事に咲いている。



サラサドウダンは大川原高原にも咲いているが、カイナンサラサドウダンは一際大きくて見事だ。



大岩に座って昼食。

丁度12時のサイレンが那賀町と上勝町から聞こえてきた。



古い登頂記念標がある。

平成13年に相生小学校が開校したらしい。



暫く散策してから下山。

頂上を経由せずにトラバースを帰る。

伐採した杉が、雨水に流されて登山道を塞いでいる。

おまけに、杉の枯れ葉が厚く積もって歩きにくい。



枯れ葉がズルズルと滑るところもあり気を使う。

此処でスマホの電池が切れそうになって、電池交換をする。

フト見ると家内の姿が見えない。

急いで駆け下りるとどうもおかしい。

家内を大声で呼ぶと、遥か右上から声がする。

また道を間違ったようだ。

途中から、道を少し登り返すように進むのを下ってしまった。

踏み跡は殆ど消えているので、スマホのGPSで確認して分岐まで帰る。

この道は来る度に道迷いをする。

間違いの赤テープが残っていたり、林業用に踏み跡がアチコチにあるので間違いやすい。

間違うとトンデモナイ方向に行ってしまうので、GPSで確認することが必要だ。



またズルズル滑る杉の枯れ葉に気をつけて、下って行く。

サワギクが沢山咲いている。



サワギクとマンリョウのような赤い実を付けている木。

正月でもないのに不思議だ。



ウツギに埋もれた道を過ぎると、またワンちゃんが勢いよく吠えて出迎えてくれる。

14時12分 駐車場着。

今日は疲れた。

帰ろうと草の中から車をバックさせると、ガードレールにぶつけた。

前のいすゞのSUVは、何度もバックで電柱等にガチんとぶつけたが、何ともなかった。

エクストレイルはバンパーが柔い。

ベコンと凹んでしまった。

気を取り直して、相生から持井経由で帰宅。

今日はチョット調子が悪かったが、満開のササユリやサラサドウダンツツジの花を見ることが出来た。

此れからは夏の花が咲き始めることだろう。





総歩行距離 5.6km

累計標高差 ±765m

行動時間 4時間45分


 


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