春の里山 東尾 龍山   2020年05月28日  
里山倶楽部四国編 

- サラサドウダン満開 踊石 ―

昨日、県から東尾と出羽の神領ユリについて問い合わせがあった。

ジンリョウユリの現状について知りたいとのことであった。

私は、10数年前から県からの委嘱で希少野生植物保護巡視員となっている。

担当地区は、那賀地区、上勝地区、神山地区だ。

また、レンゲショウマとジンリョウユリの担当にもなっている。

しかし、自生のレンゲショウマは数年前から確認出来なくなっている。

ジンリョウユリは、東尾が有名だった。

父の友人だった吉田さんが丹精込めて育てていた。

しかし、野鳥やネズミの食害で手酷い被害を受けた。

その後も何処かでは自生していると思われるけどわからない。

出羽は、農村レストランの敷地で育成されている。

随分と花も増えてきたが、農村レストランは休業中。

毎年のように見に行っていたが、昨年は体調が悪く行っていない。

それではと出かけることにする。



出羽へは八重地トンネル経由で行く。

八重地トンネル手前は工事中で時間通行止めがある。

8時半から工事なのでその前にと急ぐ。

所が農村レストラン入り口に「感染予防のため花見を禁止」の看板が。

レストランに電話を入れるが繋がらない。

仕方がないので諦めて東尾に向かう。

農村レストランに行くためには、事前に許可を貰う必要があるかもしれない。



出羽から、東尾へは笹峠を越えれば直ぐ近くだ。

しかし、笹峠の峠道はかなり不明瞭になっているらしい。

一旦国道193号線に出て、出合いから国道195号線経由で東尾へ向かう。



大美谷ダムは今日も青く神秘の色だ。

こんなところにもおフナトさんが祀られている。



長安口ダムの手前から、細い道を慎重に走り東尾へ。



2年前には、吉田さんがワンコと共に住んでいた農家は人の気配がしない。

犬も居なくなっている。

徳島市内に帰えられたのだろうか。



廃屋の横を通り過ぎていく。



2.1キロの標識。

足元にはフタリシズカが白い触覚のような花を咲かせている。



登山道には大量の間伐材が転がっている。

足場が悪い所を通過。



右が崩れ落ちている所を慎重に通過。



小さな滝を通過。

杉の落ち葉や枝が足に引っかかって歩きにくい。



先日中津峰山で見た鶴の羽の様な葉っぱはウラシマソウだろうか。

足元にはタニギキョウが増えてくる。



古い橋を渡ると踊石との分岐。

真っ直ぐに龍峠を目指す。



今日の目的の一つナベワリの花に出会えた。

毎回同じところにだけ咲いているのが不思議だ。

このコースはズッと杉林の登りが続いて嫌になるが、唯一心休まる広場に出る。

風は無いが空気が冷たくて気持ちが良い。



ヤマボウシの花が満開。



登り切ると東尾分岐



竜峠に着く。

上勝町側は登山道は消えてしまっている。



峠からは東尾(龍山)へは急な登り。



ギンリョウソウは今年初めての出会い。



龍山頂上はオンツツジが満開。

大木なので見応えがある。



東尾(龍山)1159m頂上着。

そのまま下ると鞍部の分岐に着く。



サラサドウダンの大木が数本有り花が咲いている。



白い花もある。



坂を登るとサラサドウダンの古木。

樹齢200年と書いてあるが、この標識は50年以上前のものなので樹齢250年ということになる。

まだ、元気で少しばかり花が咲いている。



小さな竜王神社がある。

その横には大岩が。



この大岩が踊石。

昔、この岩の上で雨乞い踊りを踊ったそうだ。



サラサドウダンツツジが満開。

サラサドウダンツツジは中津峰山などにもあるが、ここのは花が大きくて見栄えがする。



ちょうど花の盛りで見事だ。



眼下に長安口ダムが見えている。

那賀町は山が深い。

踊石の上で食事をしようと思ったら、男性が一人やって来た。

八重地の人で、なんと八重地トンネルから歩いてきたらしい。



暫く男性と話をしてから、昼食。

昼食後、天気が崩れそうになったので下山。

杉の葉や枝が邪魔で歩きにくいし道を失いそうだ。



フタリシズカしか花がないので単調な下り。



危ない崩壊地を慎重に下ると、トチバニンジンに蕾が出来ていた。



また天気が回復してきた。

登山口に着くと、車が一台停まっていた。

誰かが入違いで登って行ったのかな。

駐車場に着くと4人乗ったワゴン車がやって来た。

これから登るのかなあ?

後は、久しぶりに那賀町を走り鷲敷から持井経由で帰宅。

ジンリョウユリにも何とか出会えたし、満開のサラサドウダンも楽しむことが出来た。

帰ると、またコロナの二次爆発の番組ばかり。

早くスッキリとなってほしいなあ。




総歩行距離 6.2km

累計標高差 ±980m

総行動時間 4時間39分

ルートのGPS軌跡は杉林の所為か可成り乱れています。



里山倶楽部四国

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