春の里山 坂本から慈眼寺へ    2016.03.20
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- 彼岸桜咲く遍路道 坂本から慈眼寺 お雛様の奥座敷坂本 -

昨日は会食があり、ユックリと目覚めた。

久保谷のユキワリイチゲも気になっているが、今日は天気も良いので坂本から慈眼寺への里山コースを歩きたいという。

早咲きの桜も咲いているかもしれない。



坂本の入り口には白い見事な桜?が満開。

ふれあいの里坂本に駐車。

お雛様街道の彼岸桜は盛りが過ぎてしまったようだ。

8時43分出発。



毎年、皆さん工夫されてひな人形を飾っている。



今年はつりびなが多く飾られている。



つりぴなを制作しているお店が出来ていた。

帰りには店を開いて喫茶コーナーも出来ていた。



何時も綺麗に飾っている散髪屋さんと間口の広いお宅。



この先も続いているが帰りにユックリ見物してみよう。



標識から慈眼寺へと向かう。

眼下にひな人形を見ながら農道を上がっていく。



ムラサキケマンが沢山咲いている。

気持ちの良い道となる。



古い「へんろ道」の道標を過ぎると稼勢山(鹿背山)との分岐に着く

慈眼寺まで4.2㎞



農家の庭には桜草が満開。

古い丁石が綺麗に残っている。



古い石積みの残る道を行くと、二年前に鹿背山について教えて頂いたお婆ちゃんの住んでいた家の前を通る。

濃いピンクの彼岸桜は見事に咲いているけれどお婆ちゃんの住んでいる気配は無い。

里山歩きは自然とふれ合いが深く楽しいが、山里の滅び行く様をつぶさに見届けることにもなる。

山里が自然に帰るのと私の寿命が尽きるのとが重なって感じられる。



シャガの花が咲き始めている道を行くと正面にずんぐりしたピーク。



ヤブツバキの花が満開で落下した花も綺麗だ。



背の高いスミレはナニガバノタチツボスミレかな。



途中には古いお地蔵さまも祀られている。

祠が新しくなっているので祀り続けている人達が居るのだろう。



沢山の沢を渡るが、しっかりとした橋が架けられている。



キワダへの分岐を過ぎると明るい道となる。



タンポポが沢山咲いている。

総包片が反り返っていないのでニホンタンポポのようだ。

この辺にはまだセイヨウタンポポは進入していないようだ。



紫色の濃いスミレも咲いている。



割れている丁石もある。

行き倒れの遍路墓がまとめて祀られている。



クサイチゴが沢山咲いている道を遍路道の道標に従い進む。



遍路小屋がある。

何時も綺麗に掃除されていて、籠には沢山蜜柑が入っていた。



テングチョウが飛び回っている。

少し道が急になり石畳となる。



少しの急坂を頑張ると緩やかな遍路道となる。




大きな岩の横を通る。

人は死んで落書きを残す..



今日もすごい勢いで水が流れている。

この上は轆轤山だろうか。

随分と水の流れが多い。



向こうに見えるのは正木ダムのようだ。

上勝へと走っていると正木ダムの標識をよく見るが県道からダムは見えない。

こんなにクッキリと正木ダムを見たのは初めてだ。



突然車道に飛び出す。

この道は上勝から慈眼寺経由で大川原高原へと行く道。

昭和56年に開通した。



石灰岩の岩が多い。

道路建設で削岩した大きな石灰岩の石垣は男性的だ。

山肌に白く転々と咲いているのはシロバナショウジョウバカマ。

大川原高原に近いが赤色のシロバナシヨウジョウバカマは見当たらなかった。



シロバナショウジヨウバカマの回りにはヤマルリソウも沢山咲いている。



車道脇には小さな桜が咲き始めていた。

蕾が沢山出来ているが花は10月桜のように見える。



10時32分着。

お雛様を見たりノンビリ登ってきたが1時間50分ほどかかっている。

男性が二人急ぎ足でやってきた。

昨日は徳島駅前に泊まり、朝一番の列車で立江まで来てそれから歩いてきたと言う。

始発は6時11分立江駅着だが、立江から此所まで4時間20分程で来たのだろうか?

地図上では立江から道の駅まで10㎞そして慈眼寺までは更に11㎞合計21㎞もある。

すごいなあ。



本坊にある大師堂と不動堂にお参り。

先ほどの二人の男性が大阪から来たお年寄りのご夫婦に穴禅定に一緒に行かないかと誘っている。

ガイド料は、一人だけだと 3000円

二人だけだと 1500円

三人以上だと 一人当たり 1000円

私も誘われたが、メタボで体が異常に硬く腰と膝に弱点がある私は辞退します。

情けないなあ。

穴禅定には入ったことは無いけれど、おじょもさんの詳しいレポートを見ているので、穴の中で動けなくなる悪夢を時々見ます。



本堂は穴禅定の入り口にあるので本坊から左へと行く。



彼岸桜が丁度満開だ。



もう終わりかけている白い花はウメの花?

花をアップしてみてみると花柄が長く花芽が房状についているのでどうも桜のようだ。



花びらの先が割れているのも桜の特徴だ。

この時期に咲くのは、やはりエドヒガンの仲間なんだろうか?

オオシマザクラの交配種の赤真珠桜 等も早く咲くし良く解らない。



カンヒザクラも満開。



本坊までの坂道にはお大師さんと観音様が並んで奉納されている。



左奥には高丸山の頂上がニョッキリと顔を出している。

大勢の子供達が面白かったと言いながら下りてきた。

団体さんが穴禅定に向かって行く。



石灰岩の大岩はやはり迫力がある。

その左奥に慈眼寺本堂がある。



本尊は十一面観世音菩薩



前回は此所からミニ88カ所回りをして本坊に戻ったのだが、今日は来た道を帰る。

先ほどのご夫婦がやってきて、おばちゃんが「達者なのは口ばかり」と言いながらさっさと登って行った。

大阪のおばちゃんは面白い。



六地蔵も祀られている。



本坊に帰るとバスでやってきた団体さんが大勢参拝している。

別格、四国別格二十霊場参りだそうだ。

慈眼寺は3番。

1番は大山寺

2番は童学寺。

4番は鯖大師と距離が離れているのでお詣りするのは大変。

ちなみに高知県には第5番 大善寺しか無い。



車道を下っていくとキブシの花。

ナガバノタチツボスミレも多くの花を咲かせている。

慈眼寺は人気があるのか次々と他県ナンバーの車が通る。



旧の慈眼寺参拝道上勝町正木からの「かつうらいやしのみち」と勝浦町坂本からの道が交わる拝所には大きなお地蔵さん。

アカタテハが飛んできて留まるがこの時期の蝶は落ち着きが無い。

直ぐに飛び去ってしまう。



小さな滝がドウドウと流れ落ちている。



潅頂ヶ滝に着き石段を登っていく。



ヤマブキやトキワハゼが咲いている。

トキワハゼは珍しい。



水量は少ないが風があるのか滝の水が舞っているように見える。

お不動さんの桜はもう盛りが過ぎているようだ。



見上げると水滴が冷たく顔に掛かる。

風向きが変わる度に滝のしぶきが舞う。



舞っていたが今日は虹が出来ないようだ。



お不動さんの展望所で桜に舞い落ちる滝の流れを見ながら昼食。



食後下っていくとシロバナのタチツボスミレが咲いていた。

高鉾山を右に仰ぎながら下っていくと淵神の塔に着く。

雄淵・雌淵の力強い水の流れをテーマに、景観に霊力を感じるこの場所と、分かちがたく一つになった作品だとのこと。



カンヒサクラが沢山植えられていて丁度満開で青空に映えている。



雄滝、雌滝の看板がある。

昔は此所まで勝浦川の鮎やウナギが遡上来ていたそうだ。



雄滝まで行ってみる。

変化に乏しいが大きな滝壺を持った中々立派な滝だ。



車道に帰ると眼下に雌滝。

淵神の塔を見上げる



紅白の桜の咲いている所には慈眼寺への旧参拝路。



道ばたにはスミレが群生している。



沢山つぼみを付けている桜が沢山植わっている。

一輪だけ花が開いていた。



シャガの花とウマノアシガタ



農家の庭にはアブラチャンが満開。



道ばたにはレンゲやオオイヌノフグリが咲き誇っている。

山里にも春がやってきた。



ナガバノタチツボスミレもあちこちに群生している。

正面に黄色みを帯びた白い花が咲いている何だろうか。



ハクモクレンの樹が10本ほどもまとめて植えられている。

咲き始めなので真っ白に見えないようだ。

満開になると見応えがあることだろう。



この白い桜がどうも気になる。



耕作放棄の畑には沢山の花の木が植えられている。

黄色い花は何かと思ったらマンサクの花だ。



煙るように咲いている花はトサミヅキのようだ。

この辺の農家が耕作放置する時に沢山のマンサク科の樹木を植えたようだ。



此所にも白い桜が沢山咲いている。

この地区にこんなに多いのは誰かが意識的に植えたのだろう。

ソメイヨシノやヤマザクラが咲く前に咲く桜は里に早く春を運んでくれる。



上勝町から勝浦町に抜ける農道を上っていくと高鉾山が綺麗な三角錐に見える。

高鉾山本峰は明確なピークに見えない。

放置されたみかん園が続く。



農道から車道に出て坂本への道を下っていく。

目の前に稼勢山が美しい。



途中からキワダに向けて下りていく。



こんな所に大山積神社があり、隣に地神塔もある。

今年の社日には地神祭は催されず忘れ去られているようだ。



風の駅さかもとでは四国女子大学の書道展が開催中。



華やかな桜を見ながら歩いて行くと大きなカメラを提げたお年寄りが近寄ってくる。

神戸と姫路からバス2台でやってきたが森本家に行こうとして道を間違えたらしい。

森本家の分岐目印のオート三輪まで行くとウロウロしているお年寄りが大勢居る。

皆さん、フルサイズ一眼ともう一台カメラを首に提げている。

レンズも白レンズが多く100万円近い装備だ。

なにか二科展のグループだそうだ。



皆さんを案内して森本家に行く。

森本家の庭ではお茶と草餅のご接待。

私もありがたく頂く。

若い二人が出張カフェを開店しているが、二科展のお年寄り達はお茶と草餅で大満足。

徳島は何処へ行っても無料だねと話し合っている。

店番の若い女性が手持ちぶさたなので手作りのケーキを購入。



草餅は勝浦町にお住まいの可愛いお人形作家の松田高代さんの差し入れ。



今年は川遊びと餅つきのジオラマだ。



松田さんは、昨年は大阪市鶴見区の「咲くやこの花館」で、特別展「自然の恵みに感謝しよう」に出展された。



今年も色々工夫してお雛様を飾っている。



毎年見ていても飽きが来ないようにレイアウトなど工夫されている。



遊山箱も年代別に展示している。



また旧道に引き返してお雛様見学。



ノンビリとお雛様を見ながら歩くのも楽しい。



中学一年生のおさるのおひなさま。

子供達も雛祭りに参加しているのが良いなあ。



かかし人形も楽しそう。



坂本は四国の蜜頃柑栽培発祥の地だが今は蜜柑などでは生計は苦しいだろう。

それでも心豊かに生活されているようだ。



朝の遍路道入り口まで帰ってきた。



女の子にはお雛様が似合う。



例年ある大根のお雛様と蜜柑のお雛様が今年も可愛く飾られていた。



帰りに坂本八幡神社にお詣り。



鳥居も多いが狛犬も多い。



春の社日(今年は3月17日)に川を渡らずに7社7つの石の鳥居を参拝すると中風にならないと中風除け祈願大祭が催される。

注連縄が新しいので今年も大祭が催されたようだ。



境内には鳥居が彼方此方に建っている。



社殿も八幡神社を始めとして蛭子神社名など建ち並んでいる。



地神塔も地神社として数えているようだ。

秋葉神社もある。



数えていたら鳥居の数が解らなくなった。



あれっ鳥居が6つしか無い。



おかしいと思いながら、ふれあいの里坂本に下っていくと、更に下に鳥居がある。

喜んで下ると何と二つもある。

計算が合わない。

合計8個になる。

また登り返して確認すると、八幡神社下の鳥居は木の鳥居だった。

石の鳥居は合計7個。

納得して車に帰り帰途に着く。

今日はピークは踏まなかったが、たっぷりと春の里山を楽しむ事が出来た。

今日、東京のソメイヨシノが開花宣言された。

徳島ももうすぐ開花宣言されることだろう。



帰りの道でGPSログが飛んでいます。



データが飛んで不正確です。

総歩行距離 18㎞

累計標高差 ±1649m

所要時間 7時間




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