春の里山 寒風山 1763m 2008/3/2
         

− 念願の寒風山 素晴らしい雪山を堪能する −

天気予報では朝は冷えるが、日中はポカポカ陽気だとのこと。

昨日も良い天気だったので、沢山の人が登ってトレースもしっかり付いているだろう。

朝5時に起きて寒風茶屋を目指す。

一ノ谷からの車道もすっかり雪が融けていた。

しかし、林道への分岐の手前からは所々凍結している。

ノーマルタイヤの人達は林道分岐下の広場に駐車している。

寒風茶屋に近づくと雪が多くなる。

なんと駐車場はほぼ満車状態。

大勢の人が登山準備している。

少し引き返してトイレ下の駐車場に駐車。



駐車場に戻ると見覚えのある派手なオレンジの出で立ちの男性が居る。



軽トラでやって来た鬼手仏心さんと久しぶりにお会いする。

昨年の5月に高越山でお会いして以来だ。

今日は仏心フラワーズのご婦人と一緒らしい。



瓶が森林道のゲートも固く閉ざされている。

来月にこのゲートが開くのが楽しみだ。

8時40分仏心さん達の後を追って登山開始。



雪が降ってもやはり此処の登り始めはキツイ。



途中でジャケットを脱いでいる仏心さん達と男性二人をパスさせていただいてひたすら登る。



何時もの様に、家内に付いていくのにフウフウ言う。

伊予富士への稜線やその下のガレ場も真っ白。

振り返ると冠山が美しい。

汗ビッショリになり、シャツ一枚となる。



その内追いついてきた仏心さん達と記念撮影。

崩壊地の上のトラバースは崩れそうでおっかなびっくり進む。



三人の家族連れをパスさせていただいてキツイ坂を登りきる。

やがて寒風山頂上下の大岩が見えてくる。

ホッとする瞬間だ。



ちち山からの稜線と冠山



桑瀬峠に9時35分到着。

正面に西黒森がそそり立つ。



これから登る寒風山を眺める。



伊予富士が半分姿を見せている。

また此処で仏心さん達と記念撮影。

標識の温度計は何と8度。

直射日光が当たっているとは言え気温が高い。

後から登ってきた人達はみんな伊予富士に向かって行った。



9時44分出発。

何時もの登山道は踏み跡がない。

大きく右に回ってトレースを追う。

雪がなければ笹に覆われているのだろう。

大きな壺足の跡が沢山あるが、雪は硬く締まって歩きやすい。



伊予富士を振り返る。

伊予富士への稜線を登る登山者の姿が確認できる。



やがて稜線をピークへ向かう様になる。

ピークから寒風山頂上を眺める。



振り返ると伊予富士が堂々とした姿を見せる。



寒風山の右には笹ヶ峰の白い頂上が顔を出している。



左冠山

右は笹ヶ峰とちち山

10時丁度



一旦下っていよいよ厳しい登りにさしかかる。



前の集団に追いついたがスノーシューでかなり苦労をしている。

踏み跡がスノーシューでツルツルになり登りにくい。

一部ロープも埋もれていて慎重に登る。

梯子にたどり着いたが前の集団は梯子までスノーシューで登ろうとしている。

とても登りにくそう。



少し間をあける為に梯子下で景色を楽しむ。

此処からの伊予富士は美しいなあ!



ハシゴを登るとまた滑りそうな急登。

6本ツメの簡易アイゼンでは雪を掴みにくく、ズルズルと滑る。

大岩への急登が厳しく見える。



ロープを頼りに登る所もある。

安全な雪山と言われているが私達の様な初心者には気を抜けない道が続く。



登りきると目の前に頂上が姿を現す。

雪が無くても危なっかしい階段を下るが完全に雪に埋もれてロープを握る手に力が入る。



階段を下りても足場がしっかりしない道をロープを頼りに進む。

やっと登りになる。



ブナの広場で前の団体が休憩している。

毎週雪山に登っておられるそうだ。

今日は寒風山から笹ヶ峰に縦走し笹ヶ峰の南の直登路を林道まで下りるらしい。

此処でもしばらく間を取ってから出発。



大岩には大きなツララが..



大岩を回り込んでいくが、前のスノーシューの人が細いトレースから滑り落ちたのでビックリした。

幸い灌木があり止まったが苦笑いしている。

ストックを落としたので拾おうとしてバランスを崩したらしい。



登るにつれて伊予富士も益々美しくなる。



トレースがはっきりしなくなり適当に登らざるを得なくなる。

やはり簡易アイゼンの歯は余り利かない。



厳しいけど素晴らしい景色だ。

急斜面にへばりつく様に登る箇所もある。



やっと稜線に乗ると傾斜が緩くなる。

以前ネット仲間のエントツ山さんやREIKOさん、KAZASHIさんと来た時はこの辺は樹氷が素晴らしかった。



頂上直下で振り返る。

高縄山系までクッキリと見える。



ばらけている前のメンバーを何人かパスして最後の登り。



11時3分山頂着。

前の団体以外には先着者は一名のみ。

あんなに沢山車が停まっていたのに..

みんな伊予富士に向かったのかな?



左から伊予富士、その右奥に手箱山、筒上山、岩黒山。そして東黒森や西黒森。

その右肩に瓶が森の真っ白な頂上が顔を出している。

伊予富士頂上には4〜5名の登山者が見える。



北には沓掛山、笹ヶ峰、ちち山、そして冠山その右奥に真っ白な平家平。



先ほどの集団は高知から来られたらしい。

とても賑やか。

ビールで乾杯している。

思わず喉がごくっと鳴る。



頂上でカップラーメンのランチタイム。

ゆっくりしていると鬼手仏心さん達が到着。

フラワーズの女性はかなり疲れている様子。

でもこの素晴らしい眺望を見ると元気を取り戻すだろう。



西条の町の向こうには高縄山系が堂々と横たわっている。



笹ヶ峰の左には黒森山から櫛ヶ峰への稜線

笹ヶ峰には誰の姿も見えない。

この日にははるちゃんさん、おじょもさん等の多くの人達が登られたらしいがこの後で登ったのかな?



冠山から平家平へ続く稜線を見ているとその向こうに剣山系がクッキリ。

鬼手仏心さんから双眼鏡をお借りして見ると右から石立山、白い綱が森、白髪山、天狗塚

そして三嶺から白い次郎笈、剣山。丸笹山から塔の丸。

冠山の左には矢筈山系も見える。

その内に大勢の登山者が登ってきた。



ちっちゃな可愛い犬を連れてきている人もいる。

あんな短い足で良く登って来られたね。



高知からの団体が12時に笹ヶ峰に無かつて出発すると大声で言っている。

11時54分下山開始。



素晴らしい景色を眺めながら下って行く。



何かそのまま谷に吸い込まれていきそうな気持ち。



登りでは滑りやすくて心配したが、大勢が歩いたのでとても歩きやすくなっている。



家内はルンルンで歩いているが足を滑らせたらそのまま落ちていきそうな斜面。



頂上を降り仰ぐと高知の団体が出発していた。



冠山の素晴らしい姿を目に刻んでおく。



踏み跡が付いて快適な道をグングン下る。



ご夫婦が登ってきていたが、奥さんが怖くてこれ以上登れないと言う。

今まで梯子の処で断念していたが今日はここまで頑張ったという。

しかし、危険な所は既に通過しているので後は楽ですよ是非頂上まで行ってくださいと励ます。

頂上までたどり着ければよいのだけど。



途中で雪がゆるんで気でズボズボ壺足になる。



12時58分、桑瀬峠着。

峠の辺りでは、此処までの登山で十分に満足して楽しんでおられる方達も沢山居た。

やはり高知から来た二人連れの男性に、自慢のピッケルと手作りのアイゼンを見せていただいた。

伊予富士から下りてこられた二人連れは明日天狗から牛の背まで歩くという。

ゆっくりと話し込んで、13時10分出発。



壺足になりながらグングン下っていると先ほどの手製アイゼンの男性が引き返してきた。

何とアイゼンの先を落としたらしい。

あっと言う間に上がっていった。

処が登山口直ぐ上にそのアイゼンの先が落ちていた。

13時52分登山口着。

先ほどの男性の相方にアイゼンをお渡しし帰途に着く。



車道を下る途中で素晴らしい氷の芸術品を見た。

樹氷は見ることは出来なかったが素晴らしい雪山を堪能することが出来た。

家内も大満足。

久しぶりに鬼手仏心さんにもお会いできて楽しい一日を過ごすことが出来た。