笠ヶ峰  560m 2004/4/3

分県登山ガイドで紹介されている山で、登り残している山がある。
ガイドで忘れられた山と紹介されている笠ヶ峰である。
泉保さんも苦労された山らしい。道があるのかないのか、どこから登ればよいのか?
とりあえず、登らなければならない。五明ダムの桜も綺麗だと聞く。
五明ダムの駐車場に車を停めて、泉保さんのルートで登り、分県ガイドの道を下りてくる事にした。

    

五明ダムの桜は満開。鯉のぼりも元気に泳いでいる。ダムの上の道を北岸に渡り、左折して上流へと向かう。
前を4人組の仲良しおばあちゃんが歩いている。おそろいのオレンジのジャンパーを着て、楽しそうに話ながら歩いている。
笠ヶ峰に行く事を話したら、丁寧に道を教えてくれた。集会場の前から舗装路を右に入る。
しばらく行くと右に未舗装路がある。この先行き止まりとか、車は入るなとか書いてある。
ひたすら25分ほど歩くと、標高350m程で突然柵があり、迂回路もない。
その先には、農家が一軒と広い農地が広がっている。
これが、泉保さんの言う桃源郷だ。しかし犬は吠えているが誰も出てこない。
黙って入るわけにも行かず、また来た道を引き返す。引き返す道のりは遠く感じられる。

      

元の舗装路まで引き返し、農家で道を聞く。このまま北に上がり、小さな橋を越えて右折だとの事。
その通り行くと、小さな橋があり、奥に一軒の農家と未舗装路がある。
舗装路は左に曲がるが、ここをお墓の方に右へはいる。これが分県ガイドの登山口だ。
すぐに、笠ヶ峰の標識。70分とある。予想に反して綺麗な整備された道が続く。
最初は、軽四でも通れる道だ。

      

綺麗な花が咲く快適な道を行く。本当に綺麗に手入れがされた道だ。20分ほどで沢に出る。

      

沢筋に沿って登っていくと、石垣が現れる。昔はこの辺でも生活が営まれていたようだ。
真っ直ぐな登山道がかなり続いて目の前に倒木があるが、右を見ると赤いテープがある。
赤いテープを抜けて上がると尾根道に出る。
ここが、507mの無名峰と笠ヶ峰の縦走路の鞍部らしい。
右に行かないように小枝で印がしてある。左へと行く。

      

尾根道にはいると、讃岐富士さんが大好きな、頂上まで真っ直ぐ引いた登山道の急登が始まる。
本当に一直線。道は広くてしっかりしているが、根性を入れて登るしかない。
借用地の杭が倒れている所に出ると、左後ろに頂上がある。

      

 登山口から約50分で頂上に着く。三角点とおきまりの温度計と笠ヶ峰標識がある。
祠があると聞いていたが何処を探しても見あたらない。
倒木で通れ無くしていたが、西へ下る縦走路の向こうにあったのかもしれない。
展望はほとんど無い。そのまま下山を開始する。

      

先ほどの、分岐まで急坂を注意して下りる。そのまま507m無名峰に向けて尾根道を行く。
榊の花がきれいに咲いている。明確な道ではないが荒れてもいない。
尾根を外さずに行けば踏み跡が続く。途中の鞍部には切り株の上に祠があった。
頂上直下の坂は、またまた厳しい。勢いを付けてよじ登る。

      

急坂を登り切ると、小さな広場に出る。 三角点はないがここが頂上だろう。笠ヶ峰頂上から約1時間。
眺望はほとんど無い。僅かに木々の間から、先ほど登った笠ヶ峰が見える。
ここで昼食にする。本宮山の方が見えるかと、少し奥にはいるがほとんど見えない。
虎丸山のてっぺんらしいのが見えるだけだ。
どちらに下るか思案するが南に向けた山道に赤テープがあるので、この道を行く事にする。

      

最初は、明確な尾根道を赤テープに導かれて下りていく。そのうち岩道となり傾斜が急になると、明確な道が無くなる。
尾根を外さないように気を付けて、急な坂を注意して下りていくと所々に赤テープがある。
1時間ほどで、いよいよ道が無くなった先で細い農道らしき道に飛び出る。

      

もう使われなくなったような農道を左へと下っていく。西の方に壇特山から女体山へと続く稜線が綺麗に見えている。
道の下に農家が見え出すと、朝通った舗装路に出る。道を聞いた農家のすぐ下に出たようだ。
見覚えのあるわんこと、おじいさんが見えたので挨拶をしてから帰る。
この前もそこから下りてきた人がいると言っていた。
忘れられた山との事であったが道は綺麗に整備されており、笹ヶ峰には沢山の人が登っているようだ。
里山の雰囲気一杯の登山道歩きを楽しむ事が出来た。
今日の山道には、ゴミが全く落ちていなかったのも、気持ちの良い歩きが出来た原因の一つかもしれない。

歩行距離9.6km 歩行時間3.8時間

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