春の里山 鹿背山(稼勢山)  2021年03月23日  
里山倶楽部四国編 

- 鹿背山(稼勢山) 旧恵比寿神社跡 勝浦雛桜 ―




痛めていた腰を鎮痛剤で抑えながら山歩きを続けていた。

しかし、寝ていても痛むようになった。

堪らず病院でブロック注射をしてもらった。

今回の注射はうまく骨の間に入ったようでスッと痛みが引いた。

今朝も起きてから痛みが少ない。

しかし、数日は養生しなければと思って、珈琲を飲んでネットを見ていた。

そうするとネット仲間のアッチャンが勝浦雛桜の情報をアップしていた。

勝浦雛桜は、ヤマザクラとエドヒガンの混血種で徳島県で初めて新種登録された桜らしい。

http://www.hananokai.or.jp/sakura/sakura-system/sakura-system18/

その勝浦雛桜を40年前から60本も植えて育てている人が鹿背山の麓においでるという。

これは見に行かなくては。

20分ほどの歩きらしいので腰も大丈夫だろう。



横瀬橋を渡って農村環境改善センター(体育館)に駐車。

800mほど引き返す。

道沿いには、見事な枝垂れ桜などが満開だ。



桜園の標識がある所から右折。



見事な桜が満開。

シャガの花も咲き始めている。



結構急坂だ。



標識から丁度20分で桜園に到着。




ソメイヨシノより少し大柄な桜が見事に咲いている。



桜の向こうに勝浦の町の眺望が広がる。



大柄な花弁が可愛い。



植林して40年というから、一番樹勢が盛んな頃だろう。

朝早いので誰もまだ見に来ない。



上空から。



ミツバツツジも咲いている。



これは陽光桜だろうか。



落下した花も美しい。

花弁で散るのでは無しに一輪の花ごと落ちるようだ。



勝浦の町の見えるベンチでご夫婦が座っていたのでお話をする。

ご主人は90歳らしいがシッカリとされている。

ジムニーを運転してこられたらしい。



充分に堪能した。

生名谷川の桜を見て帰ろかかと思ったが、アッチャンが此処から鹿背山に登ることが出来ると言っていた。

家内に言うと、じゃあこれから登ろうという。

腰が心配だが、そう高い山でもないので大丈夫だろう。

舗装された農道を登ると山道となる。

昔のみかん畑の石垣が残っている。



途中から電力鉄塔路に入る。

この辺から横瀬富士326mに行くことが出来るはずだが?



尾根に出て車道を進む。

この辺で左へ行くと横瀬富士(標高325.48m)に行くことが出来るようだが?



途中に赤テープがあったので登山道だろうと登り始めるとシダが多e。

最近歩いている人が居ないのか藪こぎ状態。



踏み跡は殆ど残っていないが尾根を外さずに登る。



何もない447mのピークを越していくと林道に出た。



また山道に入り、2つほどピークを越えていく。



やっと鹿背山(稼勢山)501mに着いた。

結構厳しい道のりだった。

今日は数日前に購入した登山靴を履いてきた。

山登りはしないと思っていたので慣らすためだ。

先日まで履いていた靴は、2年と少しで足裏がすり減って、滑って2度も転倒した。

本格登山靴は数足持っているが、里山歩きは車道歩きが長い。

軽くてある程度ソールが柔らかいほうが良い。

柔らかいがシッカリとしていなければ駄目だ。

今回買ったのはティンバーランドのPLYMOUTH TRAIL GTX MID HIKER 。

ティンバーランドは、革のブーツが有名。

トレッキングシューズもハーフレザーでブーツの技術が使われている。

最初履いた時、少し窮屈に感じた。

革製の靴は最初少し窮屈な方が良い。

しかし、ためし履きもしていないので心配だった。

今の所シックリしているようなので良かった。

その内足に馴染むだろう。



ロープのある急坂を下りまた林道に出る。



見覚えのある峠の御太師さん。

以前来たのは丁度8年前。



御大師さん像とお不動さん



他にも石仏がある。

昔は坂本と横瀬立川方向を結ぶ主要道路だったのだろう。



また踏ん張って旧恵比寿神社跡へ登る。

稼勢山は双耳峰で2つの峰を持つ。

そのもう一つの峰530mに神社跡はある。



急坂を登りきると旧恵比寿神社跡

立派な石垣が残る神社跡だ。

此処に祀られていた恵比寿さまは、住民が雨乞いの願いを掛けたのに神効がなかった。

恵比寿様は龍神様ではないから雨を降らせることは出来ない。

怒った住民が勝浦川に投げ込んだという。

恵比寿様は丈六寺の川岸で拾われ徳島市の夷山の麓に祀られた。

その後城下町の振興のため通町に祀られて城下は繁栄した。





その後、恵比寿様は元の場所に戻されたが、過疎化で麓の坂本八幡神社の境内に祀られている。

石段に座って昼食。

何だか神々しい感じのする場所での昼食も又美味しい。

食後の珈琲のデザートは藍さんに戴いた石井の藤餅。

柔らかくてアクのない甘さが美味しい。

この神社跡のある所の地名は「稼勢」。

昔は、集落があって「稼勢」さんが住んでいた。

今日の登山口の地名は「鹿背山」。

立派な鹿背山神社もある。

少ししか離れていないが、住民に依って地名の表記が異なり、山名も異なる。



坂本に向かって下山。

ミヤマシキミに蕾ができている。



余り歩かれていないがシッカリとした登山道を下りる。

途中で携帯電話がないと引き返そうかと思っていたら、パンツの太もものポケットに入っていた。

食事をしている時思わず太もものポケットに仕舞ったようだ。

ボケが来ていると笑われたが、登り返した後でなくて良かった。



出雲神社跡?

無視して下る。

眼下に坂本の有名な堰堤の桜が見えいる。

帰りに寄ってみよう。



トラバースに降りて、荒れて倒木の多い道を行くと、神社跡の裏の530mピークへの直登路に出会う。



広い林道に出ると、へびかずらがある。

この辺はよく覚えている。



本当に蛇によく似ている。



舗装路に出会うところで軽トラのオジサンに出会った。

めったに此処で登山者に会うことはないと話しかけられた。

昔の鹿背山の話などをお聞きした。



クロモジが咲き始めている。



立派なお墓や六地蔵がある。

此処で、何気なく車道を左に下った。



マムシグサがニョキニョキ顔を出している。



タチツボスミレが群生している。

ムサシアブミも咲き始めている。



サクラソウとシロバナショウジョウバカマ。

此処で前回は墓場の中を通ったことを思い出した。

おかしいなあ?

ドンドン下ると見覚えのない4差路に出た。

どうもおかしい。

ナビで確認すると、よく解らない。

新坂本トンネルの上から旧坂本トンネルの上を越えていかなければならないはず。

よく見ると南西を向いている。

コレはまずい。

右下にUターンして下る。



散歩している男性に出会って墓場の道の話をすると、それは旧道で今日降った道が新道だとのこと。

先日、慈眼寺に行く時に通った分岐に到着。



帰りに坂本八幡神社に寄る。



花手水は中止中。



境内の恵比寿神社にお参り。



狛犬には明治12年と彫られている。

通町から帰ってきた年かな。

地神さんも社日には祀られたようだ。



急な階段を降りていく。



枇杷の実が大きくなってきている。



先程見下ろした堰堤の桜。

見事に咲いている。



何時もこの上の車道を通るがこんなに見事な桜に気が付かなかった。



固まって咲くソメイヨシノは豪華だ。



車道に出て帰って行くと見事な桜が多い。



この地区の桜は豪華で見事だ。

地質に関係があるのだろうか。



桜を見ながら歩いていくと軽四が停まった。

なんとヤッホーさんだった。

西三子山へ行った帰りだとか。

何時もの女性二人も一緒だった。

暫く話し込んでお別れ。

あっ!西三子山の様子を聞くのを忘れた。



結構車道歩きが長い。



推薦や濃いピンクの桜



白鷺やカモ達。



いい加減嫌になった頃駐車場着。

今日は見事な勝浦雛桜を楽しむだけでなく、久しぶりに鹿背山に登ることが出来た。

帰りに見た生名谷川の桜はまだ蕾だった。

徳島中央公園の桜もまだ蕾だし、開花宣言もされていないのに勝浦などの山間の桜は満開だ。

不思議だなあ。





総歩行距離 11.4km

累計標高差 ±828m

総行動時間 6時間58分


里山倶楽部四国

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