冬の里山 剣山 次郎笈  2016.01.31
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−本当に雪の少ない 剣山、次郎笈 −

先週は、大寒波がやってきて西祖谷地区でも45センチ位積もったという。

山里で45センチなら剣山では1mくらい積もったかな?

しかしあれから暖かい日が続いているので融けてしまったかもしれない。

そんな中で昨日は夜半まで雨が降った。

この雨が剣山では雪になっているかもしれない。

天気予報では朝は曇り。気温は低め。

9時頃から快晴で気温が上がるようだ。

霧氷が出来る条件には最高だ。

久しぶりに剣山に霧氷を見に行こう。



川井峠を過ぎると木屋平は雲海の下。

見ノ越トンネルに近くなると雲の上に出た。

朝日が出て今日は良い天気になる予感。



一気に雲海が消えて天神丸から高城山へと連なる山並みが顔を出した。

最奥の高城山は真っ白だ。

見ノ越トンネルの上も霧氷で真っ白。

しかし、国道438号は全く雪がない。

連日の暑さで融けてしまったようだ。



見ノ越の駐車場には先着車が7台程。

快晴の日曜日としては非常に少ない。

それにしても雪がない。

去年は、駐車場に雪が大量に積もって、車が入れなくなったのだが。

丸笹山も霧氷で真っ白になっている。

駐車場横で軽トラから降りてきたのは頂上ヒュッテの三代目新居さん。

山の様子を見に来られたようだが雪が全くないのに驚いていた。



鳥居を通らないようにして登山口へ。

三嶺が朝日に輝いている。

今日は素晴らしい天気で山歩きを楽しむことが出来るだろう。

登山口の温度計表示は−5度。

4度程低く表示されているので、本当は−1度位。

1月末としては非常に暖かい。



8時16分 登山開始。

何時もは凍っている登山口も今日は地面が見えている。

しかし、霧氷は素晴らしい。



先ほどまで雲の中だったので霧氷が発達したようだ。







大寒波の後なので積雪を期待していたが、全く期待外れ。

雪の上にブナの種の殻が沢山落ちている。



まあ、こんな年もあるのだろう。

しかし、私はこんな雪の少ない1月の剣山を経験したことがない。



久しぶりに倒木の切り口から氷柱が出来ていた。



西島に来ると剣山直下には霧氷が出来ているようだ。

しかし、期待程ではない。



丸笹山は朝日に照らされて霧氷が無くなってしまった。

頂上も雪が少なくて笹原がむき出しになっている。

次郎笈も雪が非常に少ない。



矢筈山はまだ雲が少し巻いている。

真っ白だった三嶺頂上もあっという間に白さが薄れている。



空は真っ青では無いが愛媛の山々がクッキリと見えている。

しかし、石鎚山や笹ヶ峰も例年のように真っ白では無い。



去年は雪が盛り上がり、カマクラが造られていた西島駅もこの通り。

9時10分 着。



白さは少ないが、それでも絶景だ。

このような素晴らしい景色を見て不平を言ったらバチが当たる。



少し休憩して出発。

矢筈山の雲はなかなか晴れない。



少し登ると霧氷が綺麗になってくる。

霧氷の向こうに丸笹山。



木屋平の山々にはまだ雲海が残っている。

高城山は霧氷で真っ白。



登るにつれて雪が多くなるが、昨日の足跡だろうか?壺足が多くなる。



阿讃山脈は雲の中。



今日も素晴らしい霧氷を見ることが出来た。

霧氷の向こうに三嶺



霧氷が付いたカラマツも綺麗だ。



霧氷の向こうに高城山



カラマツは段々と元気がなくなっているが霧氷が付くとまだまだ綺麗だ。

お月様が出ている。



ここから見た三嶺もまた素晴らしい。



壺足が沢山残って少し歩きにくい。

頂上が近づくと霧氷が沢山現れてくる。



今年はもうこの標識が埋まる程雪は降らないのかなあ。



鉄階段への冬道は笹が雪で埋まっていないため通ることが出来ない。

反対に例年通ることの出来ないトラバース道は通ることが出来る。



振り返るとアカカンバの霧氷の向こうに穴吹川の流れと高城山



鳥居手前の霧氷は今日も素晴らしい。



JARLの徳島県支部大会が剣山で行われた時の記念プレート。

アマチュア無線絶世期で、まさか現在のようにアマチュア無線が衰退するとは誰が考えたことだろうか。



気温は−4度。



ヒュッテの屋根にも雪は全くない。



頂上も1月の風景とは思えない。

矢筈山は先ほどの雲が霧氷を付けたのか真っ白になった。



まるで春山の気配の木道を頂上へ向かう。



正面には三嶺へと続く稜線



三嶺の左には梶が森の向こうに白く輝く山が見える。

今まで見えたことが無いが中津山と笠取山かもしれない。

その左に薄く白いのは天狗高原かな。



頂上には誰もいない。

今日は誰とも会っていない。

あの車の人達は何処に行っているのだろうか。



矢筈山の雲が消えて真っ白にとがった黒笠山が顔を出した。

小島峠からの稜線に白く霧氷が付いてクッキリと見える。

こうしてみるとかなりアップダウンがあることが良くわかる。



風も無いポカポカ陽気の剣山頂上で記念撮影。

10時15分

しばらく景色を楽しんでから次郎笈に向かう。



次郎笈への縦走路も雪は少ないが霧氷は綺麗だ。

3人のアイゼン跡が次郎笈に向かっている。

見上げると二人前ピークの所を登っている。



日差しが強く暑いのでフリースだけになる。

丸石分岐であんパンの行動食。



アイゼンを付けて次郎笈へと向かう。

吹きだまりでは所々かなり雪が深い所もあり踏み抜くと太ももまで埋まる所がある。



何時もの霧氷ポイントではもう霧氷が落ち始めていた。



岩場では凍っている所もある。

雪は少ないがやはりアイゼンを履いていた方が安心。



前ピークから三嶺への縦走路を眺める。



前ピークから少し登ると次郎笈頂上。

11時27分。



こんなに天気が良くて素晴らしい眺望なのに誰もいないのは寂しい。

雪が少ないが、今年は普段見ノ越までのアプローチが困難で冬の剣山に登ったことの無い人はチャンスだ。

是非一度冬の剣山、次郎笈で素晴らしい霧氷や眺望を楽しんでほしいと思う。



高知の海が霞んで見えている。

一の森の向こうに高城山



真っ白な高城山の向こうに黒く頭を出しているのは雲早山。

高城山の右には端正な高丸山。



何時もの食事ポイントまで行くと、先ほどピーク上に見えたお二人が食事を終えて帰ってきた。

賑やかな明るい女性ともう一人の男性は何と正月に剣山でお会いした男性だった。

しばらくお話をしたお別れする。



食事をしようと岩に座っていると頂上から呼ぶ声がする。

カモシカさんのツアーの人達だ。

今日は天狗塚の予定だったが、先日の雨で雪が不安定なため急遽変更したそうだ。

頂上まで引き返してご挨拶。

私のホームページを見ていただいている女性もいました。

何時もありがとうございます。

ストーンリバーさんご夫妻と剣昔乙女さんともお会いしたそうだ。

しばらくお会いしていないけど次郎笈には来られないのかな?

記念撮影して皆さんとお別れ。



また岩の所へ引き返して剣山を見ながら昼食。

下山しようと頂上に引き返すとご夫婦からお声がけいただく。

去年5月に雲早山のシャクナゲ尾根でお会いしたご夫婦だった。

話すことは皆さん同じ「今年は雪が少ないですね。」

しばらくお話ししてから下山。



それにしても素晴らしい眺望だ。



先ほどまで凍っていた所も融けて歩きやすくなっている。



食事中のカモシカさん達に挨拶して先にトラバース道経由で帰ることにする。



次郎笈、三嶺を振り返る。



アカカンバの霧氷はもう殆ど落ちている。

崩壊地の雪はまだ残っていて慎重に歩く。



二度見展望所から次郎笈を振り返る。

トラバース道は普段冬期は通れないが今年は通行可

しかし、滑りやすくなっていて慎重に進む。



水場は雪に埋もれているが水の流れる音は聞こえている。

雪を掘れば水をくむことが出来るかもしれない。

谷の凍結場所は益々凍っている。

今日はアイゼンを履いているので難なく通過。



西島駅で一休憩



皆さんと一緒に下っていく。

登山口上の稜線にはまだ霧氷が綺麗でバラバラと落ちてくる。



気温は随分高くなっている。

三嶺はもう影になっているが綺麗に見えている。



駐車場は随分と車が増えていた。

カモシカさんの車とストーンリバーさんの車が停まっていた。

ストーンリバーさんは次郎笈に来られなかったけれど、一の森にでも行かれたのかな。

帰りに見えた天神丸から高城山への稜線は霧氷で真っ白になっていた。

昼前からガスが巻いていたのでまた霧氷が付いたのかもしれない。

帰りにまた神山温泉でまっとり。

今年は異常気候でたっぷりの雪を楽しむことは出来なかったが、綺麗な霧氷と素晴らしい眺望を楽しむことが出来た。

今シーズンもう一度位きりっと冷えた日があると良いのだけれど。




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