春の里山 剣山 次郎笈    2016.05.24
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- 強風吹き荒れる剣山と穏やかな次郎笈 -

ゴルフや3アマの講習会などで4日間程山に行けなかった。

今日は昼からは下り坂だが午前中はまずまずの予報。

しばらく遠ざかっていた剣山に行く事にする。

花は端境期で期待できないかも?



コリトリから直ぐ上の道路は工事中で時間通行制限有り。

途中、中尾山への道は山腹崩壊のためかなり前から通行止め。



見ノ越へ着くと平日の早朝だというのに車が10台以上停まっている。



温度計は4度を示しているが、この温度計は実際より3度程低く表示する。

実際は18度位かな?



7時38分登山開始。

斜面にコクワガタガタが咲いているが、朝早くてまだ目覚めていない。



トンネル手前にはツリバナの花が咲き始めている。

また秋になれば、可愛い真っ赤な実がなることだろう。



ツリバナの花は小さくてピントを合わすのが難しい。

身を乗り出して落ちそうになりながら撮影していると、若いご夫婦が追い抜いていった。

興味の無い人から見れば滑稽な姿だろう。

ウワバミソウは咲いているのか蕾なのかよくわからない花だ。



ツクバネソウが咲いている。

変わった花だがユニークで、黄色い雄しべと4裂した黒い雌しべの柱頭が可愛い。

ミヤマザクラが満開だ。



イシヅチテンナンショウが咲き始めている。



西島神社上まで来るとオオカメノキの花弁が落ちているが、見上げても咲いている花は少ない。

剣山山頂は薄雲はあるが良い天気のように見える。



次郎笈や三嶺も綺麗に見えている。



西島駅に着くと、次郎笈へ向かう遊歩道は崩落のため通行止め。

今年の冬から段々と崩壊していたが、ついに通行止めとなったようだ。

迂回路は大剱神社から御神水経由で遊歩道に下りるようだ。



西島駅に到着。

8時18分。

マユミに沢山の蕾が出来ている。

こんなに沢山蕾があるのに秋に実がほんの少ししか出来ないのは不思議だ。



何時ものベンチで休憩しようと思うが風が強い。

リフト乗り場から刀掛けの松に向かう所にベンチが沢山設置されていた。

リフト乗り場の影になるので風が弱い。

行動食を食べて休憩。

初老の男性から話しかけられる。

青森の方で15年前に剣山に登って頂上ヒュッテに宿泊。

新居さんと意気投合してその後年賀状を交わしているが、年を取って登れなくなる前にもう一度新居さんに会いに来たとの事。

夕べは楽しく再会を祝い合ったそうだ。

青森の酸ヶ湯温泉に是非いらっしゃいと誘われた。



休憩後登り始めると風が強くなってきた。

写真を写していても体が揺れる。



刀掛けの松手前にはツルギミツバツツジが満開。

奥の方にはまだ蕾の木もある。

アワノミツバツツジの濃いピンクと違って柔らかい感じのするピンクだ。



キレンゲショウマの咲く行場の崩落地はまだ通行止め。

今年の花の時期までに修復できるのだろうか。

剣山系の頂上稜線部は石灰岩や硬いチャートで出来ており浸食や風化せず崩壊に強い。

しかし、山の側面は三波川帯の泥質片岩が多く、片理面に沿って剥がれやすく崩壊しやすい。

コリトリから見ノ越に向かう時、剣山の北面を見ると崩壊跡が無残だ。



枝折神社にお詣りして山歩きの安全を祈る。

高城山方向は霞んでいる。



花が少ない中でタンポポが沢山咲いているが残念なことに外来種のようだ。



フデリンドウが沢山咲いている。

剣山でこのように沢山フデリンドウが咲いているのを初めて見る。



ワチガイソウやイブキトラノオが沢山咲いている。



日が差してきてコミヤマカタバミやミミナグサ?も咲き始めている。



ミヤマハタザオも沢山咲いている。



この辺のアカカンバは鹿害を受けずに元気だ。



冬のモンスターが見事だったシコクシラベは、枯れて枝も落ちてモンスターになるのは難しいかも。



剱山本宮神社に到着。

8時59分。



ヒュッテで三代目に挨拶して出発。

新居さんはお留守だった。



平日だというのに登山者が多い。

山頂は強風が吹き荒れて体が吹き飛ばされそう。



山頂でも皆さんユックリ出来ないで早々に引き返している。



私たちも逃げるように頂上から次郎笈方向に下りる。



何時もなら頂上から少し下りると風が弱まるのだが、今日は南からの風なので益々きつくなる。

強風に足をすくわれないように注意が必要。



西島分岐でどうしようか考える。

丁度、遊歩道から男性がやってきて次郎笈に向かった。

私たちもウィンドブレーカーを着て次郎笈に向かう。

若い女性が早くも次郎笈から下りてきた。

お聞きすると、次郎笈では全く風はなく穏やかだったそうだ。

剣山の直ぐ隣の山なのにそんなに風の強さが違うの?



次郎笈峠で一息入れて出発。



先ほどの女性が言ったとおり風が突然止んだ。

全く吹いていない。



エンヤコラと登って前ピークで何時ものように三嶺までの縦走路を眺める。

次に剣山も眺める。



10時4分 次郎笈到着。

奥槍戸からやってきた男性三人が休憩していた。

まだ時間も早いので丸石まで行こうかと思ったが、午後から天気が下り坂になる予報なので諦める。



何故か無風状態の次郎笈頂上で昼食。

今日はザルソバにしたがなかなかイケる。

食後コーヒーを飲みながら430MHZで大阪市と高知市の局とQSO。

単独の男性がやってて撮影を依頼されるが、撮影フレームに拘りが有りいろいろ指示される。

東京からやってきたそうだ。

何枚か撮影してお先に下山。



何時もなら、今頃から大勢が次郎笈に登ってくるのだが今日は誰も登ってこない。

剣山山頂直下の強風に次郎笈へ来るのを諦めたのだろうか。



急坂の途中で今年初めてのツマトリソウ発見。

ピンクのツマが綺麗だ。



遊歩道分岐まで来て考える。

まだ11時33分だ。

このまま帰るのは、もう一つ足の筋肉が物足りないと言っている。

また剣山に向かうことにする。



この赤いのはタマゴタケかな?

途中からまた強風が吹き荒れるようになる。

しかし、谷底から吹き上げてくるので体が軽くなって登りやすいような気がする。

風の強弱に合わせて体を持ち上げると嘘のように軽々と登ることが出来る。



剣山下の岩で強風に戸惑っていた若者三人が私達を見て大丈夫と思ったのか駆け下りてきた。



強風吹き荒れる中、再度剣山頂上着。

11時53分着。

風で持ち上げてもらったので分岐から20分しか掛からなかった。

やはり風が強いので山頂に留まっている人は誰もいない。

東京からやってきたというご夫婦が、大剱神社へ行くのは私達が登ってきた道で良いのかと聞く。

この道でも良いが、道が悪いし強風に煽られるので二度見展望所に直接下りる道をお教えする。

足場が悪いので十分注意するようにと言ってお別れ。

後でよく考えると、ヒュッテまで引き返してからの大剱神社への道をお教えすれば良かったかな?



また登山者が多くなった。

小学生の団体が大勢いる。

遠足だろうか。

エコトイレに立ち寄る。



簡易ベットや酸素ボンベなど去年より整備されている。

水抜き穴のなかったトイレの床には、小さいながら水抜き穴が出来ていた。



またヒュッテに立ち寄ってあめ湯を戴く。

暇だったので三代目の奥様と一代目がお元気だった頃の思い出を話し合う。

もうそんな昔のことを知っている人は殆どいないと言われた。

私も歳を取ったという事か。

三代目が帰ってきて行場の様子をお聞きする。

専門家が入って復旧工事が始まったそうだ。

今年の7月末には通行可能の予定だそうだ。

キレンゲショウマの開花に間に合えば良いのだが。



しばらく話が弾んでから失礼する。

朝はまだ花が十分に開いていなかったコミヤマカタバミが一斉に開花。

ピンクが濃い花が多い。

今年は高城山などでコミヤマカタバミが少なかったが、此所剣山では一面に咲いてすごい。



コヨウラクツツジもこんなに沢山の木があったのかと思う位、岩場に沢山咲いている。



シコクハタザオやミミナグサ?も朝より元気になっている。



ワチガイソウやミヤマハタザオも暖かくなって一斉に花を咲かせている。



フデリンドウやツルギミツバツツジを楽しみながら下山。



西島駅から下っていくと剣山山頂直下で次郎笈に向かっていった青年三人組が追い抜いていった。

若い人達は足が速いなあ。



朝は萎んでいたニリンソウが開花。

今年の見納めかな。

ミヤマハコベも元気に咲いている。



帰りにもツリバナの花を楽しむ。



朝は萎んでいたコクワガタが見事に咲いている。

一面に咲いているのに驚く。

倶楽部ツーリズムの団体がやってきた。



タニギキョウも咲いている。

気温が随分と上がってきている。



小学生達が休憩している剱神社に下山。

駐車場に帰るとバスなどで満車状態。

季候が良くなると剣山は人気があるなあ。

帰りには、朝の工事予告の場所以外にも工事中の所が有り30分程待たされた。

今日は花は期待できないと思ったが、綺麗なツマトリソウなどに出会うことが出来た。

これだから剣山系の山歩きは止められない。





総歩行距離 10.7㎞

累計標高差 ±1,211m

行動時間 6時間31分





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