秋の里山 剣山 次郎笈      2017.11.21
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一気に冬山の気配 剣山、次郎笈 -




昨日は、お山では気温が低く強風が吹き荒れた。

19日に初雪があり、昨日も降ったようだ。

スタッドレスのテストも兼ねて出かけようかと思ったが、青空が出ないのなら面白くないと家内が反対した。

一日中本を読んで過ごしたので体が固まって痛い。

まあ、お陰で私本太平記をカナリ読み進むことが出来たのだが。

40年も前に読んだ本を読み返すのはまた新鮮で良いものだ。

今日は早朝は風も強く気温が低い。

9時頃からは風も弱まって気温が上がり一日中晴天の予報。

何処に行こうかと思うが、どうせなら積雪が多いと思われる剣山に行くことにする。

今シーズン初めての雪山歩きを楽しむことが出来るかもしれない。



コリトリから見ノ越に向かうと、中尾山分岐を過ぎたあたりから雪があり所々凍っている。

ノーマルタイヤでも走れないことはないとは思うが、やはりスタッドレスかチェーンがあったほうが良いだろう。

車とスタッドレスを新しくしたので、急ブレーキをかけたりしてABSの効き具合やタイヤのグリップ力を確かめる。



見ノ越に着くと車は数台しか停まっていない。

登山者の車らしいのも停まっているが、まだ皆さん車の中にいる。



劔神社の境内は結構積もっている。

気温は-2度。



8時14分出発。

先行者の足跡が数人分付いている。

皆さんアイゼンを付けていないが、私たちは6本爪の軽アイゼンを付けていく。



積雪が多くなると危険なトラバースもまだ雪は少ない。



雪はよく締まっていて歩きやすい。

しかし何故か足が重い。

何時ものように1600mの標識で水休憩。

喉が渇いていなくても、血液の粘度を下げるために忘れてはいけない。



西島を過ぎてキャンプ場を経由して登る。

誰も踏んでいない新雪を歩くのは気持ちが良い。

積雪は15センチ位だろうか。



積雪した三嶺と塔ノ丸が綺麗だ。



9時17分 西島駅に着くと誰もいない。

いつも始発で登ってくる新居さんも今日はお休みらしい。

ここまで1時間以上かかっている。

少しでも雪があると何故か足が遅くなる。

刀掛けに向かうと誰の足跡もない。

先行者は大劔神社に向かったようだ。



丸笹山や赤帽子山も冠雪している。



霧氷が現れてくる。



素晴らしい三嶺を眺めながら登っていく。



刀掛けの松に着く。

ベンチや祠が埋もれてしまうのは12月末頃だろうか。



剣山山頂はガスが巻いている。

高城山方向は晴れてきた。



霧氷の綺麗なトラバースはまだ雪は少ない。

真冬にはこのトラバースは埋もれて通れなくなる。



サンゴのような霧氷が沢山出来ている。



モンスターになるシコクシラベは、まだほんのり白くなっただけ。



木屋平の町は薄い雲で霞んでいる。

この鳥居の半分くらいが雪に埋まるのももうすぐだろう。



頂上ヒュッテ着。

10時12分

ヒュッテに寄って三代目新居さんにご挨拶する。

今年は24日で店仕舞いするらしい。

25,26日の週末にはもう閉まっているのかな?



エコトイレはどうなっているのかなと見に行く。

あれっ、閉まっていない。

この冬は使えるのかな?



しかし、扉が数センチ開いていてトイレ入り口の中には吹き溜まりができている。

レスキュールームも雪が吹き込んでいる。

扉に雪が挟まって閉まらないのかと雪を掻きのけてみるが、何故かうまく閉まらない。

2日ほど少し雪が降っただけでこの状態。

2000m級の山頂に設置するトイレとしては、欠陥トイレだと言われても仕方がない。

今年の冬も使えないのは間違いないようだ。

ヒュッテのトイレをお借りするしか無いのかな。

設立目的が全く果たせていない。

県税の無駄遣いだ。

この状態を知事は本当に知らないのかなあ。



頂上に向かうが今日は殆ど風がない。



長閑な剣山山頂。



こんなにのどかな雪の頂上は珍しい。



次郎笈に向かう。

10時33分。



逞しい男性が一人追い抜いていった。

遠くから見ると雪は少ないようだが、歩いてみると結構深い。



リョウブやナナカマドの霧氷が大きい。

次郎笈峠で一休み。



雪は固く軽アイゼンが良く効く。

大きな霧氷が次々と現れる。



家内は快調に登って行く。





霧氷のトンネルも大きくなっている。

男女三人が降りてきた。

先行の人達だろう。

アイゼンを付けていないが、こんなに雪があるとは思わなかったとのこと。

車もノーマルタイヤだったので、第七ヘアピンの手前でスリップして登れなくなり見ノ越まで歩いてきたそうだ。

若いので元気だなあ。



天空に向けて登っていくのは爽快。

次郎笈登山の魅力は、この天に突き上げるような登りに有る。

雪と霧氷があればさらに最高。



振り返れば剣山と丸笹山。

右には霧氷の向こうに三嶺。



岩場を過ぎると前ピークは直ぐ。

男性が一人あっという間に追い抜いていった。



前ピークまで登りきって、ほおっと一息入れる。

何時来ても素晴らしい眺めだが、良い天気に三嶺山頂の雪は消えてしまっている。



次郎笈山頂着。

11時47分。

やはり、雪や霧氷が有ると写真撮影に夢中になり歩くのが遅くなる。



目の前に剣山を見ながら昼食。

お弁当が凍って箸が折れそうに硬い。

熱いお茶があれば良いのだが無い。

ポットのコーヒーをかけてコーヒー漬け。

味などメチャクチャ。



一ノ森の右肩に高城山。

雲早山もポチッと顔を出している。

高丸山は此処から見るのが綺麗かな。



昼食後帰ることにする。

所が家内は丸石分岐まで下りて、トラバースを帰りたいと言う。

雪のトラバースは危険なので嫌だが、来る途中上から見たら雪も少なく足跡もあったと言う。

それならと下っていく。



日当たりの良い所で剣山山頂下で抜いていった男性が食事中。

ここからの景色が好きだそうだ。

振り返ると次郎笈前ピークが真っ白。

剣山と丸笹山も良い雰囲気。



分岐まで下ってトラバースに入ると霧氷が凄い。



すごい霧氷のトンネルが続く。



水場の水はチョロチョロだが出ている。

ところがここからのトラバースは斜めになっていて、左は笹が深いので踏み抜くおそれがある。

家内が人の足跡と思ったのは動物の足跡だった。



しかも少し登り。

サラサラの雪は登るのに疲れる。

慎重に歩いたが、家内が踏んだ雪が斜めに流れて転倒した。

幸い笹に足を突っ込んだところで止まったがヒヤッとした。



汗だらけになって次郎笈峠に到着。

ジャケットや厚い手袋を脱いで出発。



西島分岐からトラバースを帰ろうかと思ったが、誰の足跡も付いていない。

このトラバースは冬は危険だと言われているが、今日の雪なら大丈夫と思っていた。

しかし、先程のトラバースが思い掛けない雪だったので、剣山に登り返すことにする。

疲れた足に登り返しは嫌だが、いざ登ってみると意外に簡単に登ることが出来た。



頂上にはご夫婦がいただけ。

また頂上ヒュッテに寄る。気温は-3度位。



小屋の周りには沢山足跡がついていたが、ヒュッテはガラガラ。

もう皆さん下山されたのかな。

今朝の最低温度は-8.5度だったらしい。



家内はあめ湯。

私は登り返しで汗をかいたのでノンアルコールビール。

皆さん、店仕舞いの準備に忙しそうだった。



14時32分 下山を開始しても青空が広がっている。

まだ登ってくる人達がいる。

天気が良くて、めっちゃ素晴らしいと感激していた。



コンナ時間まで青空が広がるのは珍しい。



西島駅にも誰もいない。

名残の雪を踏みながら下山。




見ノ越に着くと車はホンの少しとなっていた。

急な雪で冬タイヤの準備ができていない人が多いのだろう。

コリトリへの道はもう殆ど融けてノーマルタイヤでも問題ないほどになっていた。

今日は風もなく青空のもと新雪歩きと素晴らしい霧氷を楽しむことが出来た。

剣山ヒュッテが閉まると剣山はいよいよ本格的な冬山となる。

 


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