冬の里山 剣山      2017.12.21
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カメラも凍る 剣山 -

火曜日は徳島藩に関する講演を行った。

歴史関係の講演は初めての経験。

小雨の降る寒い日だったが、定員20名に36名の出席者があった。

ありがたい事だ。

帰りにまた来春の講演依頼を戴いた。

今回の講演内容を更に磨き上げて準備したいと思う。

昨日はいつものボランティアガイド。

ノリの良い和服女性達がお客さんだったので、気持ちよく案内することが出来た。

2日も自分の為に使ったので、今日は家庭サービスディ。

大雪から日が経っているので、車道や登山道の雪も落ち着いているだろうと剣山に出かける。




木屋平から国道438号線を見ノ越に向かう。

この道は今月28日から4月まで通行止めとなる。

路面には先日来の雪が残っているが圧雪となっており、スタッドレスでの通行に支障はない。

剣山の頂上付近には雲が掛かっていて霧氷が期待できる。



見ノ越の駐車場に8時前に着く。

先着車は愛媛ナンバーの1台だけ。

出発準備に手こずっているようなので先に出発する。

駐車場の雪は少なくて5センチ位。

トイレは冬季のため閉まっている。

隣の簡易トイレは使用できると思うが、とんでもない悪臭に耐えなければならない。

この時期に剣山に登るのには、一宇か木屋平でトイレを済ませておく方が良い。

木屋平のコリトリには公衆トイレが有る。

最悪の場合は劔神社のトイレをお借りすることが出来るが。



丸笹山を見上げると素晴らしい青空。

今日も素晴らしい眺望を楽しむことができそうだ。



劔神社から眺めると青空に三嶺が輝いている。

山頂直下は可成り雪が多そうだ。



気温はマイナス7度。

真冬の寒さだ。

8時11分出発。



大雪が降ると危険なトラバースは、まだ雪が少なくて心配なく歩くことが出来る。



真っ白に冠雪した塔ノ丸が見える。



例年なら、早朝は雪が凍ってアイゼンの歯が効いて快調に登ることが出来る。

しかし今年の雪は軽くて、サラサラしてアイゼンの歯が効きにくい。

家内はスイスイと登っていくが、体重の重い私はちょっと急坂だと足元が後ろに滑って歩きにくい。

滑らないように踏ん張って歩くが、家内にドンドン遅れてしまう。

気温はマイナス9度になってきた。



カメラが突然シャッターが切れないようになった。

此のカメラは防水、耐衝撃、耐低温でカタログ値ではマイナス10度まで使用できる。

今までもマイナス10度位でも大丈夫だった。

今日はよほど寒いようだ。

ホッカイロを入れたポケットに入れて温める。

標高1600mで水休憩していると、三代目新居さんがやって来た。

お正月用のお酒を背負ってこられたらしい。

今年も大晦日から大勢で賑わうのだろうなあ。

イボ付きの長靴でも今日の雪はよく滑ると言っていた。

カメラはまだNGで、スマートフォンで撮影するとOKだった。

スマートフォンは電源が入りっぱなしで防水のケースに入れているので、自体の発熱で温まっているのかもしれない。



しばらくするとカメラが復活。

撮影し終わるとホッカイロで温める。



遊歩道分岐を過ぎると、太陽が剣山山頂から顔を出した。

次郎笈が真っ白だ。



陽が射すと一気に暖かくなったような気がするが、気温はまだマイナス9度ほど。



キャンプ場の上から眺めると、三嶺や塔の丸が素晴らしい。



塔の丸の向こうの矢筈山も、真っ白に冠雪している。



西島駅着

9時26分

1時間16分も掛かった。

雪がなければ40~50分なので随分ユックリだった。

西島駅の積雪は少ない。



堂々と聳える三嶺に見惚れる。



一息入れて出発。

木々に霧氷が付いている。



日陰の山道を登っていくと日が差し始めた。



太陽に向かって登って行く。

例年つぼ足になるところも足は沈まない。



滑る雪に苦労しながら刀掛けの松着。



頂上は逆光で見えない。



椅子の雪を除けて一休み。

温かいコーヒーが美味しい。



またカメラが写せなくなったのでスマホで撮影。

数日前にはすごい積雪だったのだろう。

腰くらいまで掘れた雪道を登って行く。

何よりもツボ足にならないことが歩きやすくて良い。



まだ冬道ではなくてトラバースを進むことが出来る。

まだ温めてもカメラが復活しない。

グズクズしていたら若い男女ペアが賑やかに追い越して行った。



左には高城山に続く山並み。

雪は少ないが、高城山山頂付近だけは真っ白に冠雪している。



まだ積雪は少ないが、もう少しすると此のトラバースは数メートルの積雪となり通れなくなる。

振り返ると丸笹山と赤帽子山。



途中から夏道を離れて直登となる。



頂上ヒュッテ着

10時41分



平家の馬場は積雪が少ない。



避難小屋として使えると県の担当者が言うエコトイレは、既に扉が1/3位雪で埋まっている。

テープて゜目張りもしてあるしこれで避難小屋として使えるのか?

積雪がほとんどない時期にこれだから、もう少しして雪が多くなると扉は半分以上雪に埋まるだろう。



頂上ヒュッテの上の空色の小さな小屋が昔の避難小屋。

県の担当者が此の小屋を利用しろと言うが、もう何年か前に使えなくなっている。

木道にも雪が無い。



日が当たっているのに気温はマイナス8度位。

実温度はもっと低いのだろう。

カメラを温めながら撮影。

今日は風が無いと思っていたが、それでも冷たい風が吹いている。

最近ネットで買った眼鏡が曇らないという目出し帽を被る。

可成り快適だが、目が痛い。



またカメラが反応しなくなった。

仕方なくスマホで撮影。



頂上着

10時57分。

風も弱いのに寒くて頭が痛くなる。



白銀の次郎笈は何時見ても素晴らしい。

本来なら此のまま次郎笈に向かうのだが、寒くて戦意喪失。



ここから見ると三嶺の左肩に天狗塚と牛の背が綺麗に見える。



引き返して何時もの経塚森の日溜まりに向かう。



先程追い抜いていった若い男女が雪に戯れていた。

寒い寒いと言って帰っていった。

私達はいつもの経塚森の手前の少ピーク下の日溜まりで食事。

此処は不思議な事に風がなくてポカポカだ。

ユックリと食事をして、熱いコーヒーを二杯も飲む。

家内は何時も二種類のコーヒーポットを持っている。

歩きながらも飲めるワンタッチの魔法瓶。

これは保温力が弱く適温となって、ポットの口から直で飲める。

もう一つは保温力が強く、熱いコーヒーをコップで飲むことが出来る。

熱いコップを手で囲うと、悴んだ手も暖かくなる。



食後、濃紺の空に向かって登り返していく。

途中からヒュッテに向かう。



木屋平の真ん中を穴吹川が流れている。



トイレをお借りしようと思っていたが、此処も凍りついているのか扉が開かない。

エコトイレを使用するように張り紙がしてある。

ヒュッテの庭はまだ積雪が殆ど無い。



2月になるとヒュッテの一階の窓が完全に埋まるほど雪が積もる。

きこりんが雪の中。



今年の3月には此の窓の上のひさしまで雪が積もった。



今日は登山客が少ない。と言うか先程お会いした二人だけかな。

お二人は大劔神社に向かったらしい。



軽い雪は降りには最高。

軽やかに下りていくことが出来る。



西島駅まで下りてきて一休み。

大劔神社に向かった二人はもう降りてきたらしい。



西島駅でまたコーヒータイム。

後はヒタスラ下るだけ。



劔神社に下山

13時38分。

まだ空は抜けるように青い。



三嶺もきれいに見えている。

駐車場に着くと赤いエクストレイルが一台停まっている。

お会いしなかったが、何処で入れ違いになったのかな。

今日は快晴の剣山を十分に楽しむことが出来た。

予想以上に寒かったが、雪も適度にあり見ノ越までの車道も走りやすかった。

此のまま天気が崩れなければ、週末の剣山は雪山歩きに最適だろう。

何よりもツボ足歩きをしなくても良いのが最高だ。

今年中にもう一度くらい剣山に来たいなあと思う。

 


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