春の里山 一ノ森 剣山      2018.04.30
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冷たい風の吹く一ノ森、剣山 -

今年は山の花の咲く時期が早い。

一ノ森への登山道のシコクバイカオウレンが、もう咲いているかもしれない。



富士の池の登山口に着くと、ヒンヤリしていると言うか寒い。

ウィンドブレーカーを着て出発。

7時7分。

ナナカマドは若葉が出ているが、まだ花は咲いていない。



カンヒザクラが満開。

普通カンヒザクラは2~3月に咲くが、此処のカンヒザクラは4月末から5月初めに咲く。

不思議だ。



アワコバイモには実が出来ていた。

ボタン桜が今年も満開。



龍光寺にお参りしてから登山開始。



防災工事後の斜面の植林に付けられていた白いカバーが分解して散在している。

植えた木が大きくなるとどうなるのかなと思っていたら、自然に分解するようだ。

大道丸では、何十年も古いプラスティクケースが残ってゴミとなって木も育たないが、自然分解するのは良いなあ。



相変わらず崩壊しかかった道を慎重に登ると劔本宮神社。



ユキザサの蕾が出ている。



大きなコメツガの片一方の幹は折れてしまった。

コメツガの松ぼっくりは可愛い。



ヤマウツボがニョキニョキ。

薄いピンクの花が多数花茎に付いている。
 



一年ぶりに来ると、倒木が多い。

上巻きしたり、潜ったりして進む。

どんどん登って行くとどうもおかしい。

踏み跡がないし、急登過ぎる。

尾根道を外さなければ登山道に復帰すると思うのだが?

ふと後ろを見ると家内の姿が見えない。

大声で呼んでも返事がない。

スマホGPSで確認すると、私が登山道より右にズレているようだ。

左へと斜面を下ると登山道に復帰した。

家内も下から登ってくる。

私を探しに一旦引き返したらしい。

もう何回も登っている道なの、にトラバース道が尾根道の左下に付いているのを忘れていた。

倒木や道崩れを避けた時に、間違ったコースを進んでしまう。

今後注意しなければ。



ブナの広場のニリンソウもまだ寝ぼけている。

追分に着いたが、寒くて休憩する気もおこらない。

お花畑までの道はまだ通行止め。

昨年、復旧工事をすると聞いていたのだが。



オオカメノキの花が咲き始めている。

やはり去年より随分と早い。



シコクバイカオウレンの群生地に着くと、花は少ないが綺麗に咲いている。

今年も出会えて嬉しい。



にくぶち峠分岐にも、大きなモミの木が倒れていた。



チョット苦労して通過。

ミヤマクマザサが茶色に枯れている。

ササコナフキツノアブラムシのカビによる枯れ死の時は、糞やカビが黒く着いているのだが、白っぽく枯れている。



一ノ森ヒュッテ着。

9時26分。

昨夜、剣山ヒュッテに泊まられたという御夫婦が休憩していた。



一ノ森神社に御参りしてから三角点に向かう。



高城山方向もガスっている。

一ノ森の山頂付近のミヤマクマザサは、上部が殆ど枯れている。



次郎笈や剣山の頂上部もガスに覆われている。



やはりジッとしていると寒い。

早々に剣山に向かう。



シコクバイカオウレンが丁度花の盛り。



やはり新鮮なシコクバイカオウレンは綺麗だ。

花弁の舷部がコップ状なのもよく分かる。



剣山方向から大勢登山者がやってくる。

流石ゴールデン・ウィークだ。



ピンクのショウジョウバカマが今頃咲いている。

東のウッドテラスに登る。



木屋平方向もガスっている。

エコトイレは使用可能となっている。



頂上に向かうと団体さんが降りてきた。

10時41分 頂上着。



山頂は意外と登山者が少ない。

皆さん寒いので直ぐに下山されるようだ。

ちっちゃな子供が寒いとグズっている。



まだ時間も早いので次郎笈に向かおうとしたら雨が降ってきた。

風もキツくて三嶺方向から雨雲が舞い上がってくる。

家内がもう帰ろうと言う。

何時もなら少々天気が悪くても行くと思うのだが。

最近チョット疲れ気味かな。



ヒュッテで飴湯でも飲もうと思ったが満員。

外で休むのも気温が7度と低く、冷たい風が有って寒いので帰ることにする。

あまりに寒いのでレインジャケットを着る。

それでも風が冷たく感じる。



トイレ横のシコクシラベが折れて倒れていた。

樹木は人間より長寿だと思うが、無残だ。

鹿に齧られて枯れていた所為かもしれない。

一ノ森に向かうと、益々天気が悪くなってきた。




二の森から下ると、カニコウモリの葉が出始めていた。

明るくなって、次郎笈や石立山の姿が見えだした。



一ノ森の広場で昼食。



眼の前に、高城山から樫戸丸、天神丸へと続く稜線を眺める。

霞んでいても美しい。

あの稜線の上に巨大風車が42基も並ぶのだろうか。



ウグイスが珍しく五葉松の白骨樹の枝で囀っている。

何時もは雑木の茂みの中に居て、姿を見せないのに。

メスを呼んでいるのか、いつまでも鳴いている。



食後、シコクバイカオウレンを見ながら下って行く。



ブナの古木にヤシャビシャクの花が咲いている。

珍しいと言われるヤシャビシャクの花を、徳島ではアチコチで見ることが出来る。

ブナの多い自然に恵まれているお陰だろう。



オオカメノキが朝より綺麗に咲いている。



オオカメノキの白い装飾花は萼で、真ん中の少しピンクの小さなのが花。

地味な花だが、ガスや霧の中で咲く花はとても清楚で綺麗だ。

茶道では「利休七選花」に数えられているそうだ。



ミツバテンナンショウが出始めている。



花を見ていると、先程登って行った若い男性がもう降りてきた。

早く登って早く下りてくるのを目標にしているとか。

足取り軽く駆け下りていった。

バイケイソウの葉が沢山出ているが、初夏には花が咲くのかな。



此処が道を間違えた所。

実が出来たアワコバイモがこんな所にも。



タチツボスミレがまだ綺麗に咲いている。

ミツバツツジも綺麗だ。



ヒトリシズカが今頃咲いている。



タチツボスミレのシロバナか?

最近良く見かけるが、タチツボスミレと違うスミレかも。



コミヤマカタバミやジロボウエンゴサクも沢山咲いている。



花が沢山咲いているのでビロードツリアブも忙しそう。

フタリシズカは咲き始め。



林道に出るとニリンソウやユキモチソウがたくさん咲いていた。



14時9分 駐車場着。

今日は思いもかけず寒い一日だったが、お目当てのシコクバイカオウレンやオオカメノキの花を見ることが出来た。

暑い日の続く中で、此の様に寒くて風の強い日があると、高山では事故が起こる危険がある。

やはり登山は万全の準備が必要だなあと思う。


 


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