冬の里山 剣山   2018年12月27日  
里山倶楽部四国編 

- 強風の剣山 -

いよいよ年も押し迫ってきた。

今日は午前中は曇りで昼から晴れの予報。

しかし、昼からはかなりの強風が吹くようだ。

今年は年末と言うのに、お山には雪が無い。

週末には寒期が入り雪が降るみたいだが、コリトリから見ノ越までの国道438号が明日から閉鎖。

今年通過できるのは今日が最後となる。

という訳で早起きして剣山に向かう。

雪の無い国道438号線を走って見ノ越へ。



見ノ越の駐車場にも雪はない。

多摩ナンバー等の県外車が二台停車中。

丸笹山には雪も霧氷もない。



新しい鳥居に新しい扁額。

飯泉知事が書かれたようだ。

此れで知事を辞めても50年は名前が残ることだろう。

三嶺は霧氷で真っ白。

曇りの予報なのに青空が広がっている。

これはラツキーかな。



劔神社に今日の安全をお願いして出発。

気温はマイナス3度。

登山口横には新しいコンクリート道ができていた。

境内まで、車で来ることが出来るようになるみたいだ。



登山道には雪は殆ど無い。

古い雪が薄く凍りついているだけ。



年末にはこのトンネルが半分くらい埋まるほど雪があったこともある。

丸笹山を見ると年末とは思えない。



薄く凍った雪をバリバリと踏んでいく。



西島神社上まで来ると、剣山山頂は霧氷で真っ白。

しかし、雲が多く暗く見える。

次郎笈には朝日があたっているが、やはり雪はないようだ。



大劔神社方向へは誰も行っていないようだ。



まだ青空はあるが、三嶺の上に黒い雲が湧いてきている。・

塔の丸には朝日があたって綺麗に見えている。

しかし、その奥の矢筈山は黒い雲が取り巻いている。



丸笹山から赤帽子山の稜線上にも不気味な雲が。

早くも二人の登山者が降りてきた。

山頂は風がキツイのですぐに下山したそうだ。



朝日が当たると霧氷が輝く。

高城山方向は青空なのに山が黒く見える。



刀掛けの松が近づくと落葉松林が綺麗だ。



とうとう三嶺山頂が黒い雲に覆われてしまった。



刀掛けの松到着。



枝折り神社の猿田彦神に、今年も道迷いせずに無事に山歩き出来たことを感謝。



高い空に変な雲が出来ている。



突然空に七色の輪ができて輝き出した。

彩雲だ。

古くから端相と言われ、良いことが起こる前兆だとされる。

上に反った輪のように見えるので、環水平アークかもしれない。

5年ほど前に高丸山で見て以来だ。

なにか良いことがあるかな。

うっとり見ていると、単独行の若い女性と後から若い男性もやってきた。

女性は広島からで男性は習志野から来たそうだ。

彩雲を見て二人とも感激していた。

その後、仲良く話しながら登って行った。



日が差してくると霧氷が白く輝く。



例年なら雪で通行できなくなっているトラバース道も、まだ地肌が見えているくらい。

霧氷も先日と比べると少し寂しい。



ミヤマクマザサにも積雪はない。

例年雪に埋もれる鳥居もこの通り。



青空が広がってきて、素晴らしい霧氷を楽しむことが出来る。

赤帽子山の稜線にも、少し霧氷が出来てきているようだ。



綺麗だなあ。

この景色を見ることが出来ただけで剣山に登ってきた甲斐がある。



高城山はまだ雲の中。



気温はマイナス6度。



エコトイレは今年も使用中止。



頂上には強風が吹き荒れている。

ロシア帽子の耳を下ろし、ネックウォーマーを鼻の上まで上げて、ジャケットのフードを深く被る。

木道は薄く積もった雪が凍って滑りやすい。

強風で体が持っていかれそうになる。

家内は霧氷が凍って垂れ下がったロープを掴んで、ゆっくり進んでいく。

こんな時には写真を取るのも大変だ。



先行の若い二人も写真を写して直ぐに引き返して行った。

記念撮影するにも体がフラフラする。

風速は10m/秒位。

しかし時々突風が吹いてよろける。

風速計を撮そうとしたら、デジカメが死んだ。

防水で、マイナス10度まで対応しているはずのカメラなのに電源が落ちる。

何度やっても駄目で、とうとう最後には電源が入らなくなった。



スマートフォンは問題なく撮影できる。

スマートフォンは電源が常時入っていて、自体が発熱しているからかもしれない。

晴れると次郎笈の上には変な雲が。

時間も早いので、何時もなら次郎笈に行くのだが、強風で顔が痛く鼻汁ばかり出る。

天気予報では、昼前から更に風が強くなる予報。

今日は次郎笈は諦めて、風が弱いと思われる一ノ森に向かうことにする。



東のテラスの下で、風を避けてコーヒーブレイク。

カメラの電池を入れ替えてホッカイロで温める。

なんとか復帰する事が出来た。

低温だと電池性能が極端に低下するようだ。

行動食のアンパンを食べて出発。

所が、一ノ森に向かっても更に風が強く、ガスで何も見えない。



諦めてトラバース道をヒュッテに引き返す。

ヒュッテに帰っても、食事をするのには、風を避けるところがない。



下山してから食事することにして下山。

すごい勢いで雲が流れて、青空が見えても上空には変な雲。



若い男性が一人登ってきた。

刀掛けに降りても天気が目まぐるしく変わる。



青空が出ると一気に明るくなる。



カラマツ林も日が照ると綺麗だ。



赤帽子山や高城山もガス雲に覆われ出した。



西島駅につくと益々ガスが深くなり三嶺は見えない。

すっかり冷えてしまった。

早く帰って温泉で温まろう。

トンネルを越えた所で、ここから滑るので注意しようと言った途端に、家内が滑って転倒した。

「注意しようと言ったのに」と、言った途端に私も滑って転倒した。

薄い雪の下がツルツルに凍っているようだ。

登山道が狭く、左が切れ落ちている所なので転落しなくて良かった。

後は、更に注意して下山。




劔神社ではマイナス1度。

気温は低くない。

最後まで三嶺は顔を出さなかった。

劔神社でお礼のお参りをしていると、先程お会いした若い男性がもう降りてきた。

山頂では風がキツく、顔が痛くなりそうそうに下山してきたそうた゛。

東祖谷の方らしいが、完全武装の若い男性でも直ぐに下山したようなので、私達も早く降りてよかった。

駐車場に帰ると、刀掛けの松でお会いした若い二人が、一台の車の中で仲良く食事中。

広島と習志野と遠いけれど、遠距離恋愛の始まりかな?

彩雲の下で出会ったので、幸せになれることだろう。



帰りの438号線からは、白い霧氷で化粧した高城山や天神丸が綺麗に見えた。

しかし、振り返ると剣山山頂付近は黒い雲に覆われていた。

今晩から寒期が入って本格的な冬となるようだ。

徳島でも雪が降るかもしれないとの予報なので、年内にもう一度雪山歩きができるかもしれない。

帰りに神山温泉で体の芯から温まる。

今日はコロコロと変る変な天気だったけれど、綺麗な霧氷を見ることも出来た。

何よりも彩雲を見ることが出来て幸せ。

私達にも幸せな新年がやってくるような予感がする。




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