冬の里山 剣山、次郎笈  2019年01月03日  
里山倶楽部四国編 

- まるで青空に吸い込まれそう 白銀の剣山、次郎笈 -


今年の元旦の初詣兼初登りは恒例の焼山寺山だった。

しかし、もう一つ恒例の山に登らなければ今年の登り始めをしたことにはならない。



幸い今日の天気予報は晴れ。

しかし、剣山頂上では午前中18m/秒の強風が吹く予報。

強風対策を完全にしなくてはならない。

6時前に自宅出発。

途中でスマートフォンを忘れたことに気がつく。

家内が、ガラケーを持っているので連絡用には問題ないが、登山の実況をfacebookに送ることが出来ない。

まあ仕方ないか。



見ノ越に着くと昨年末と同じように駐車場には雪はない。

年末年始には賑わっていたと思うが、3日ともなると車は少ない。



何時ものように劔神社にお参りをして出発。

気温はマイナス6度。



駐車場にいた若い男女4人組が元気に追い抜いていった。



雪は固く締まっていてとても歩きやすい。

一生懸命歩くと、薄いダウンジャケットだけでも汗が出てくる。



スマートフォンを持っていないと、手袋を脱いだり履いたりする手間が必要なくて楽ちん。

西島神社で、先ほど抜いていった4人組に追いつく。



山頂を眺めると雲は無いのだけれど薄く霞んでいる。



次郎笈が白く輝いて、早くおいでと呼んでいる。



西島駅着。

新しい踏み跡はない。

今日はまだ登った人はいないのかな?



素晴らしい眺望。

三嶺は年末より雪が多いようだ。



両方の手袋に小さなホッカロンを入れて寒さ対策。

ロシア帽も耳当てを下ろして風対策。

寒いと鼻水が出て鬱陶しいので、小さなハンドタオルも用意。



太陽は昇っているのだが、登山道には日が当たらない。

丸笹山の頂上は真っ白。




高城山は雲の中。

塔の丸は良く見えているが、矢筈山は雲の中。



青空は広がっているが何故か登山道には日が差さない。

せっかくの霧氷が灰色。



やっとカラマツの梢に日があたり始めた。



刀掛けの松着。



可愛い狛犬も寒そう。



何時ものように枝折り神社にお参りして登っていく。



日が差してきて樹氷が輝き出す。



枯れ木のツタも面白いオブジェ。



やっと日が十分にあたり青空に樹氷が映える。



トラバースはまだ雪が少なく、冬道を通る必要はない。

雲が早く流れて青空が消えたり出たり。



モンスターになるにはもう少し。



雲がものすごく早く流れて、目まぐるしく空の様子が変わる。



頂上ヒュッテ着。



気温はマイナス9度。

丁度、三代目新居さんが出てこられたので新年の挨拶。



強風対策のために、ダウンジャケットの上にゴアテックスのジャケットを着る。

ネックウォーマーを目の下まで上げる。

手袋も激寒用に変える。

念のためにデジカメの電池も新しいものに変える。



霧氷やエビの尻尾は小さくなっている。

心配したほど風は強くない。

風に煽られてふらつくようなことはない。



剣山山頂着。

年末ほど寒々とした感じはしない。

完全防寒対策をしているためかもしれない。



三嶺方向はガスが巻いている。

じっとしているとやはり寒さがしみる。



風速は時々10m/秒を超えるくらい

気温はマイナス9.9度。

この温度計はマイナス10度以上は計測できないので、実際はもう少し低いのかも。



一瞬のうちにガスが飛んだ。

吸い込まれるような青空が広がる。



ほんの少し前までガスで真っ白だったのに、次郎笈に向かい合った途端に一瞬でガスが消えた。

真っ白な次郎笈が、真っ青な空の下にそびえている。

まるで私達がやってくるのを待ってくれていたような、自然の不思議。

感動の一瞬だ。

真っ白に輝く次郎笈が、早くおいでと呼んでいる。



次郎笈に向けて降りていく。



次郎笈山頂にも雲が次々にやってきている。

二人の登山者が次郎笈から降りてきた。



途中の風がないところで一休憩。

行動食のアンパンを食べて元気ハツラツ。



雪が適度に締まっていて急坂も楽に登ることができる。



霧氷は強風に飛ばされたのか、年末より少し小さいがそれでも見事だ。



三嶺と塔ノ丸



青空に吸い込まれるように登っていく。





霧氷の中を登っていく。



剣山を振り返る。



気温は低いが雲一つ無い晴天で気分は最高。



凍ると怖い岩場も適度な雪でスイスイ登る。



歩きやすいのでずっと撮影しながら登ることが出来る。



チョット足を止めて三嶺や塔ノ丸の絶景を眺める。



積雪が多くなるがトレースが付いているので楽ちん。

年末、年始に登った人はラッセルで大変だったことだろう。





三嶺と剣山。



前ピークに登り切ると山頂はもうすぐ。



三嶺への縦走路と剣山



あまりにも素晴らしい眺めに進むのが勿体無い。

何度も足を止めながら次郎笈頂上着。



山頂には茨城県から来た女性が一人食事中。

昨日は石鎚山へ登られたそうだ。

石鎚は雪がすごかったでしょうとお聞きすると、意外と雪は少なかったそうだ。

それにしても、女性単独で県外の雪山廻りをするとは凄いなあ。

ペットボトルのお茶を飲もうとしたら90%位凍っていた。

スポーツドリンクはシャーベット状。

それにしても、ロシア帽は見栄えが悪いなあ。





風が強く寒いので、昼食は鞍部で食べることにして下山。



男女ペアが登ってきた。

男性から、ホームページ見ていますよとお声がけいただく。

以前にも次郎笈でお会いしたそうだ。

よく見ると朝、前後して登ってきた4人組の二人だった。

後のお二人は次郎笈に登らずに剣山から下山されたそうだ。



鞍部まで下りて岩の所で昼食。



食後、温かいコーヒーを飲んでまっとりする。

あれほど寒かったのに、いつの間にか暖かくなってきた。

さあ帰ろう。



もう一度次郎笈を振り返る。



トラバースはやはり雪が深い。

例年なら通行が難しい場所だが、今年は足跡をたどると難なく歩くことが出来る。



塔ノ丸の向こうに、雲が取れて真っ白な矢筈山と寒峰が綺麗に見えだした。



三嶺も頂上付近の雲が無くなり、真っ白な姿がくっきりと見えるようになった。



二度見展望所までの雪が深い。



御塔石が青空にそそり立っている。



水場を過ぎた所が少し足場が悪い。

此処は凍ると危ないところ。



鹿が駆け下りた跡がある。

カラマツ林を見上げる。



西島駅に来てベンチで休憩するとアキラさんが降りてきた。

去年、前赤石の岩場でお会いして以来だ。

暫くお話をしてから下山。



暫くすると、あきらさんが追いついてきて一緒に下る。

劔神社に着くと気温はマイナス2度。

駐車場で車のリアゲートを開けると、ダンパーが劣化したのか扉が下がってしまう。

気温が下がると駄目のようだ。

あきらさんに支えてもらいながら靴を履き替える。

交換が必要と、帰ってネットでダンパーを注文。

8千円ほどだった。

今日は最高の眺望を楽しむことが出来たし、アキラさんとも久しぶりにお会いできた。

大満足の山歩きだった。


里山倶楽部四国

ホームページにも是非お立ち寄りください