冬の里山 剣山 次郎笈  2019年12月15日  
里山倶楽部四国編 

- 雲海に浮かぶ三嶺、塔の丸、矢筈山 ―

専制のお許しも得たので久しぶりに剣山へ。

朝5時に起きて、神山から木屋平に向かう。

国道438号線は土砂崩れ通行止めなので、途中で雲早トンネル方向に左折。

大中尾のバス停から山道に入る。

真っ暗な中で細い山道を走るのは怖い。

ヘッドライトに照らされていない道の両側はガードレールがないところもある。

本根川まで距離的にはホンの少しだが、げんの垰を越えると今度は急坂の下り。

急カーブでは内輪差で後輪が脱輪しないか心配になりノロノロ運転。

真っ暗で車の両側が見えないのは怖い。

2時間以上かかって見ノ越の駐車場着。

ふと見ると、K美ちゃんとT沢さん達が出発しようとしていた。

随分とお久しぶり。



K美ちゃん達の後を追って出発。



三嶺山方向は雲の中。

相変わらず元気印のK美ちゃんは、跳ねるように登山道に向かっている。



気温はマイナス3度くらい。

12月中旬の気温としては高い。



先日雲早山で見たのと同じ樹木の銘板がかかっていた。

営林署が掛けたのだろうか。



久し振りの剣山は楽しくてルンルンで歩こうとするが、脹脛が張って足が重い。

やはり体重超過かな。



剣山頂上直下は霧氷で真っ白。



次郎笈の上の空が明るくなった。



素晴らしい雲海だ。

三嶺が雲海に浮かんでいる。



塔の丸は潜水艦がまさに浮かび上がろうとしているみたい。

矢筈山系は航空母艦のようだ。



少し標高が上がったところから三嶺。



西島着。

誰もいない。

旧売店のガラス戸が割れて中が吹き抜けになっている。

暴風雨があると雨が振り込みそうだし、暴風で吹き飛んでしまいそうだ。

剣山の登山途中の基地ともなる場所だ。

観光地としてもマイナスだろう。

県とか市とかで何とかならないものだろうか。

昔、登山の途中で食べたうどんは美味しかったのだけれど。



賑やかな声がしてK美ちゃん達がやってきた。

遊歩道経由で来たらしい。



皆で一緒に雲海に浮かぶ山々を眺める。



三嶺の右には愛媛の石鎚山系がくっきりと見える。



塔の丸は潜水艦が海の中から海上に浮かび上がった様に見える。

滝雲が、流れ落ちる海水のようだ。



丸笹山が雲海の中から顔を出した。

矢筈山は空母のようだ。

タップリと雲海を楽しんで出発。

K美ちゃん達は遊歩道を行くそうでしばしお別れ。



矢筈山の端の黒笠山は霧氷がビッシリとついている。

風が吹き上げる方向によって霧氷が付く場所が違うようだ。



ふと見ると、丸笹山の右に伯備大仙の白い姿が。

こんなにクッキリと見えるのは珍しい。



北の方の雲海が下がってきて、高城山が顔を出した。

宇宙戦艦ヤマトが海底から顔を出したときのようだ。



三嶺方向の雲海は薄くなってきている。

青空が広がってきた。



刀掛けの松に着く。

頂上直下の霧氷が消えかかっている。

急がなくては。



テンニンソウの氷華ができている。

シモバシラの氷華に比べて透明度が低いが、初冬の嬉しい贈り物。



木屋平川の雲海が塔の丸を越えて東祖谷側へ流れ落ちている。



霧氷ポイントは既に霧氷が落ちている。

足元は凍っていて下りでは注意が必要。

ご夫婦が降りてきた。



一ノ森への北斜面は霧氷が日に輝いている。



鳥居のあたりの霧氷も綺麗。



頂上ヒュッテ着。



高城山のレーダードームも顔を出した。



気温はマイナス3度位。

今の時期にしては暖かい。



三嶺の右に石鎚山系が連なっている。



山頂には一組のご夫婦だけ。

快晴の日曜日と言うのに登山者は少ない。



剣山山頂からの三嶺。

ここからの三嶺の姿が一番美しい。



頂上で眺望を楽しんでいると、二度見展望所の方からK美ちゃん達がやってきた。



暫くお話をしていると、家内が次郎笈に行きたそうにウズウズしている。

病み上がりに次郎笈は厳しいかとも思うが、体調は悪くない。

皆さんにお別れして次郎笈に向かう。



次郎笈に向かう稜線の北側には霧氷が残っている。

男性が一人凄い勢いで追い抜いていった。

あっという間に次郎笈へと登っている。

私にもあのような足があればと思う。

でもマイペース、マイペース



例年のように大きなエビの尻尾は出来ていないが、青空の下の霧氷は美しい。



何時ものように次郎笈峠で、剣山を振り返り一息入れる。

本当に良い天気だ。

空は抜けるように青い。



男性が一人下りてきた。

「最高の天気だ」と感激しながら下りていった。



登山道脇の樹木が枯れて小さくなってきたので、霧氷も寂しくなってきている。



コメツツジの霧氷が綺麗だ。



久し振りの次郎笈への上りは脹脛が張ってくる。

岩場の手前でまた一休憩。

先程追い抜いていった男性がもう降りてきた。

「冬山の練習に来たのに雪がなくて拍子抜けだ」と言って下りていった。

例年ならそこそこの雪が積もっているのに今年は暖冬だなあ。



手前のピークまで登りきってホット一息入れる。



ポカポカ陽気の次郎笈山頂に着く。

頂上のコメツツジにはまだ霧氷が残っている。



久し振りの次郎笈登頂で、心配だった心臓の様子をスマートフォンで確認。

心拍は103と登頂直後にしては良い値だ。

脈拍の様子も、不整脈はなくて規則正しく打っていることがわかる。

一安心。

思い起こせば、60歳を過ぎてから不整脈が続いた。

心不全で失神して倒れた時には10回の内3回位脈が飛んでいた。

良くなったのは8時間もの手術で頑張ってくれた日赤の先生のおかげだ。

このまま安定して経過してくれれば嬉しいのだけれど。



景色を堪能しながら昼食。

気温は3度もある。

冬の次郎笈とは思えないほど暖かい。



暫くのんびりしてから下山開始。



鞍部まで下りてくると気温は10度。

ジャケットを脱いで、フリースだけになる。

若い男性が次郎笈に登って行った。



二度見展望台への道は少し凍っていた。

その後のトラバース道も凍っている。

簡易アイゼンは持ってきているが使用するほどのことはない。

スリップして転倒しないように注意して進む。



御塔石の下辺りからは雪はない。

また登山道の崩壊が進んでいる。

雪が深くなると危険かもしれない。



誰もいない西島でひと休憩。

三嶺も霞んできている。



神社まで降りてくると、次郎笈の下でお会いした男性がもう追いついてきた。

若い人たちは早いなあ。

気温は3度。

後は、貞光経由でノンビリと帰宅。

今日は久しぶりの剣山登山。

素晴らしい雲海を見ることが出来た。

次郎笈へ登るのは心配だったが、異常なく登ることが出来た。

これからも無理をしないように山歩きを続けたいと思う。



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