冬の里山 剣山 2021年01月31日  
里山倶楽部四国編 

- 149回目の剣山 ―

今年はまだ、剣山に行けていない。

昨年足首を痛めて、その後腰を痛めた。

まだ充分に治っていないが、雪のシーズンに一度は登りたい。

以前は、天気が崩れて大雪が降ると喜んで剣山に出かけた。

腰まである雪をラッセルして登ったこともある。

しかし、体力の落ちた今は天気の良い日にしか登ることが出来ない。

てんくらの天気予報を見ると、朝は曇りだが9時頃からは晴れるようだ。

朝5時前に起きて出かけることにする。



木屋平からの道は冬季閉鎖中。

と言っても殆どの場合大した雪もなく通ることが出来る。

しかし、積雪の具合や工事の具合で通行できないことがある。

その場合は穴吹まで迂回しなければならない。

という訳で貞光経由で見ノ越に向かう。

第一ヘアペンあたりから積雪はあるが、数センチで投稿に問題はない。

しかし、曇ってきて雪が舞い始めた。

登山口まで来るとガスが巻いて真っ暗。



見ノ越では車は少ないが、数組の団体が登山準備をしている。

前後して出発。



雪がやんで少し明るくなってきたが、三嶺は雲の中。



気温はマイナス4度位。



雪があると危険なパイプの手摺があるところも積雪は少ない。



雪は、凍って踏み締められているのでアイゼンがよく効いて歩きやすい。

雪を踏み締めて歩くうちに痛くなり、足がしびれて気分まで悪くなった。

汗が吹き出してくる。

1600mの標識で一休み。

ダウンも脱いで、水分も摂取。

あとから来た男性からホームページ見ていますよとお声がけいただく。

ありがとうございます。

腰の痛みは引かないが、頑張って進む。



一緒に出発した団体も雪に慣れていないのか、所々で休んでいて何度も追いつく。

遊歩道分岐まで来ると剣山頂上は全く見えない。



西島駅につくが三嶺は完全にガスの中。



剣山頂上もガスの中。

新しく改装された休憩所でレインのジャケットに着替える。

休憩所は綺麗だが、椅子などの備品は設置されていない。



一休みしていると腰の痛みが引いてきた。

なんか空も明るくなってきた気がする。



登山道の雪は固く締まっていて相変わらず歩きやすい。

しかし、大きなツボ足の跡が随分と付いている。

刀掛けの松まで来るとまた周りが見えなくなった。



休憩しようかと思ったが、寒々としている。



刀掛けの松を越えると樹氷が付いている。

朝からのガスで付いたのかもしれない。



頂上が近づくと何人か下山者が降りてきた。

強風だし何も見えないから降りてきたらしい。



冬道は通らずに夏道を行く。



サンゴの樹氷が発達し始めていた。



シコクシラベは雪が積もっておらず、モンスターになっていない。



鳥居も全く埋まっていない。



宝蔵石神社は白く凍りついている。

ヒュッテの庭には殆ど雪が積もっていない。

今年は本当に積雪が少ない。



やはりガスで周りは全く見えない。

気温はマイナス5度と余り低くない。



宝蔵石の祠は無くなったままだ。



測候所のフェンスにもエビの尻尾は出来ていない。

何時も見事なサンゴの樹氷が着く木はサンゴの発達中。



西島でお会いした夫婦がもう降りてきた。

何も見えないし強風なので引き返してきたらしい。

皆さんは強風だと言うが、例年の冬の強風に比べたら大したことはない。

すごいときは体が飛ばされそうになって、進むことが出来ないときもある。



三嶺も塔の丸方向も何も見えない。



剣山頂上着。

誰もいない。



岩の所まで降りてみるが次郎笈は全く見えない。

暫く待っていると、一瞬青空が見えるようになる。

天気予報を信じて待つことにする。

岩の下で、昼食タイム。

珈琲を二杯も飲んで待っていると、やっと青空が広がってきた。



次郎笈もやっと顔を出した。

今まで誰もいなかったのに、登山者が現れて次郎笈を眺めて喜んでいる。



まだ頂上付近はガスがあるが、段々ときれいな姿が見えるようになる。

塔の丸も見えだしたが、三嶺はまだ見えない。



やっと次郎笈の全貌が姿を表した。

西島への分岐に何人かが居る。

そのうち3名は西島方向に進み、2名が次郎笈に向かった。

私達も次郎笈に行きたいと思うが、体調は万全ではない。

しかし、家内が行こうといえば行くつもりになっていた。

迷っているうちに何人かがやって来て、次郎笈に行こうかと話し合っている。

兵庫から来た男性も今日はもう遅いので諦めると言っている。

時計を見るともう11時半になっている。

冬場としては次郎笈に向かうのにはギリギリの時間だ。

雪がなくても、此処から次郎笈に行って見ノ越まで帰るのには私達のペースで4時間ほどかかる。

雪があればトラバース道で余計に時間がかかるかもしれない。

剣山に登り返せばもっと遅くなる。

やはりやめようかと引き返す。



晴れてきて一ノ森もクッキリと見える。

兵庫から来た男性に一ノ森は何処ですかと聞かれる。

見ると一ノ森への道に雪は少ない。

この時期にこんなに雪が少ないのは初めてだ。

去年は行きが多くて往復するのに苦労した。



やはり三嶺方向は見えない。



見下ろすと霧氷がびっしりと着いている。



東のテラスまで行ってコーヒータイム。

暖かくなってきてポカポカ陽気。

丸笹山や赤帽子山も雪は少ない。

木屋平の町と高城山。

高城山にも雪は見えない。



一ノ森へと続く稜線。

振り返ると剣山頂上と次郎笈



また頂上から次郎笈方向にガスが出てきた。



雲海荘方向へ行って見る。

頂上はクッキリと見えるが三嶺はやはり見えない。

さあ帰ろう。



気温はまだマイナス5度位。



真っ青な空が広がってきた。

真っ白に霧氷が輝く。



3人のグループが登ってきた。

先頭は、最近文化の森で良くお会いする男性だった。

以前、剣山ヒュッテのスタッフで働かれていた時にも次郎笈でお会いしたことがある。

待ち合わせに時間を取られたとのことだが、丁度素晴らしく晴れてきてグットタイミング。



アカカンバの細かな枝にも霧氷が着いていて綺麗だ。

小さなお子さんを二人連れたご夫婦が登ってきて、綺麗だと感激している。



シコクシラベ?の大木にもきれいな霧氷。



もう誰も登ってこないし、降りていく人もいない。



霧氷のトンネルを下って行く。



刀掛けの松まで降りてくると、三嶺もそのきれいな姿を表した。



西島へと降りてくると、大きなワンちゃんがお出迎え。

大きいけれど、人懐っこくて可愛いワンちゃんだ。

バーニーズ・マウンティング・ドッグだと教えていただいた。

スイスの犬らしくて雪山が大好きで、おまけに雪も好物で雪ばかり食べているとのこと。

あんまり雪ばかり食べるとお腹を壊すよ。



振り返ると、剣山斜面はまだ霧氷がびっしり。



剣神社まで降りてくると気温は2度。

三嶺も霞んできた。



駐車場には車は少なかった。

朝一緒に登った人たちはまだ降りてきていなかった。



帰りに佐那河内のユキワリイチゲを見る。



今年もたくさん咲き始めていた。

車道脇で、排気ガスやゴミの散らかる中で、健気に毎年咲くユキワリイチゲに愛おしさを感じる。

今日は久しぶりの雪山を十分に楽しむことが出来た。

今日は、ホームページに登山記を記載し始めて149回目の剣山登頂だった。

200回登頂を目指していたが、最近のペースでは一寸厳しくなってきた。

体力が毎年落ちる中で、体調管理に留意しながら少しでも長く楽しめることを願っている。



里山倶楽部四国

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