春の里山 一ノ森 剣山   2015/05/02
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 シコクバイカオウレンが咲き始めた一ノ森 剣山 -

4月末の天気はスッキリとしていなかったが、5月になって五月晴れとなった。

例年恒例のバイカオウレンを楽しみに一ノ森から剣山へと歩いてみよう。

去年も5月2日に歩いたが、今年は花の咲くのが少し早いのでまだ咲いているか心配。

ところが昨夜は職場の歓迎会でちょっと深酒をしてしまった。

飲んだ日の翌日は調子が悪いが大丈夫かな?



去年は満開だった寒緋桜がもうほとんど散っている。

7時20分出発。



去年はまだ咲いていなかったボタンザクラが満開。

去年とは1週間以上花の季節が早いようだ。



龍光寺にお参りしてから出発

枝折大権現の祠が祭ってある。

刀掛けの松の枝折神社と関係があるのかなあ。



がれた登山道を登っていく。

滑り落ちそうで嫌な道だ。

振り返ると東宮山と焼山寺山が見える。



剱山本宮剱神社富士ノ池本社に着く。

剱山本宮剱神社奥駆け神幸祭(かんこうさい)が明日からの5月3日~4日に行われる。

二柱の御神体(スサノオノミコト・安徳天皇)を夏の間頂上の宮に遷宮する儀式だ。

今日まではまだ御神体はこの神社に鎮座している。

お参りしてから神社の裏から登っていく。



何時になく急坂が足に応える。

アワコバイモはもう殆ど終わっているが少しばかり花が残っている。

7時45分 車道に出る。

早くも汗びっしょりでメガネが曇る。



コメツガの小さな松ぼっくりがたくさん落ちている。

予想通り足が重たい。

家内にどんどん離される。



フデリンドウはまだ蕾。

帰りには咲いているだろうか、楽しみだ。

コミヤマカタバミも目覚めたばかり。



ユキササはまだ蕾。

ヤマウツボが咲いている。

寄生植物のヤマウツボに出会うのは何年かに一度だ。



セントウソウが一面に咲いている。

去年は少なかったニリンソウの花が沢山咲いている。



標高が高いせいかニリンソウは背が低くて特にかわいい。



ニリンソウを楽しみながら進むと体調の悪いことを忘れる。



傾斜が緩くなると広場に着く。

セントウソウの中にシロバナネコノメソウが咲き始めていた。



ゆっくりと歩いたつもりなのに息が上がっている。

ニリンソウの撮影タイムで体力回復。



ブナが芽吹いている。

やはり昨年よりはかなり早い。



ツクバネソウはまだ蕾も出ていない。



コチャルメルソウがいくつか咲いている。

萼筒の先が皿状で、櫛状に見えるのが花弁。

まるでお茶目な人の顔に見える。

葉と花がチャルメルソウとはかなり異なる。



ヨゴレネコノメに似ているが葯(雌しべの先端)が黄色に見えるのでイワボタンかな。

ミツバテンナンショウがいくつもニョキニョキと顔を出している。



やっとのことで追分に着く。

8時41分。

出発から1時間20分ほどかかっている。

去年は丁度1時間だった。

思わず岩に腰掛けてしまう。

これから先が思いやられる。

オオカメノキの花が咲き始めていて綺麗だ。



一息ついて出発。

綺麗に花を咲かせているオオカメノキが何本もある。



ブナの新緑が色濃くなっている。

去年はまだ芽吹いていなかったのに不思議だなあ。



なんか白っぽく見えると思ってズームする。

何と言うこと!!

ブナの花がビッシリと咲いている。

ブナの花は一昨年沢山咲いて多くのドングリが出来た。

去年は全く咲かずドングリも出来なかった。

ブナの花は5年に一度咲くと言われているので今年も咲かないと思っていた。

しかし今年の花は一昨年よりもビッシリと咲いている。

今年もドングリが沢山できることだろう。

しかし、ブナが自分の生命に危機感を感じているために沢山の花を咲かせたのかもしれない。

ちょっと心配。



一ノ森まで50分の看板。

ますます足が重くなる。

休みたくなるが、こんなことでは夏のアルプスに行くことが出来ない。

頑張って登っていく。

昨年来、体調が悪く山らしい山を登っていない事と体重が5㌔増えたことが原因だと思う。

加齢が原因だとは思いたくない。



標高が上がるとブナは芽吹いたばかり。



やっとのことでダケカンバの広場に着く。



丸笹山や赤帽子山が目の前に見える。

目を右にやると高城山もくっきり



コメツガの林の中に入っていく。

初々しい緑の葉はカニコウモリだろうか。




一ノ森まで30分の看板

50分の看板から30分かかっている。

こんなことは初めて。

いつもシコクバイカオウレンが咲くところに来たが花がない。



ゃっと少しばかり見つけるが殆どの花は咲き終わったようだ。

思わず倒木に座り込む。



息を整えて立ち上がる。

暫く登るとシコクバイカオウレンが沢山咲き残っていた。

良かったなあ。

これなら二の森への登りにはまだ沢山咲いていることだろう。



にくぶち峠への分岐を過ぎるとすぐに明るい笹原に飛び出す。

振り返ると高城山が綺麗だ。



一ノ森ヒュッテが見えてきた。

右を見ると剣山頂ヒュッテが見えている。



一ノ森ヒュッテ 9時59分着。

出発から2時間40分。

去年は2時間18分だった。

しかし、登ってこれたのだから良しとしなければと思う。

ヒュッテの守り神の龍も随分と歳をとってしまった。

今日はヒュッテから賑やかな声が聞こえてくる。

庭には四国が初めてだという若い男性。

もうすでに剣山で日の出を見てから次郎笈にも登って一ノ森に来たらしい。

美味しそうなラム肉を焼いて玉ねぎも焼いて食べていた。

これから行場へ行くというので、去年は通行止めだったがというと、今年はもう通行止めにはなっていないらしい。

もう一組のご夫婦は宇和島の方で、昨日は寒峰に登ったがヤマシャクヤクが凄かったらしい。

今日は見ノ越から木屋平に降りて川成峠からスーパー林道登山口から槍戸山経由で登ってきたらしい。



しばらく休憩してから三角点経由で剣山に向かう。



見慣れた風景だが剣山、次郎笈そして三嶺の姿を楽しむ。



一ノ森頂上で記念撮影。



一ノ森山頂から剣山に向けて降りていく。

慰霊塔分岐まで来ると若い男性の言っていたとおり通行止めにはなっていなかった。

例年なら凍結している場所があり危険なので通行止めに成っているのだけれど。

今年はもう融けているのだろうか。



シコクシラベの幹でせわしなく餌を探しているのはゴジュウカラだろうか。

よほどお腹が空いているのか近づいても逃げない。

可愛い声で鳴き続けている。



やはりシコクバイカオウレンが咲き乱れていた。



踏みそうなところに沢山咲いている。

皆さん気をつけて歩いているようだ。

嬉しいなあ。



今年の2月にツボ足地獄に落ちて大変な目にあったところに来る。

岩の段差に積もった雪に落ち込んだようだ。



二の森で、子供連れのご夫婦が3組一ノ森に向かっていった。

小さなお子さんを二人連れたご夫婦が二組。

その後の組のご夫婦は小さな男の子と二人の女の子を連れている。

小さな女の子が疲れたと駄々をこねている。

もう少しだと父親が言っているが此処から二の森を下って一ノ森まで登り返すのは結構大変だ。

その後はどうするのだろうか、また剣山まで登り返すのだろうか?

それとも行場へトラバースして帰るのだろうか。

ちょっと心配。



今日塚森まで登り返して次郎笈を見るとまだ雪が少し残っている。



次郎笈頂上には大勢が登っている。



ドンドンと登山客が一ノ森に向かってやってくる。

道端にはショウジョウバカマが点々と咲いている。



剣山頂上も大勢の登山者。



次々と登山者が登ってくる。

こんなに大勢の登山者を見るのは久しぶりだなあ。



三嶺や塔の丸は少し霞んでいる。



大勢の登山客で賑わう剣山山頂着

11時34分。



記念撮影してから何時もの次郎笈眺望ポイントへ。

次々と次郎笈へ向かう人達が見える。



徳島の東新町商店街も20年前はこのくらい賑わっていたのになあ。

混み合っている西のテラスの隙間で昼食。

昼食後ヒュッテに向かう。



大きなワンコを連れた人達も。

今日は数匹のワンコを見かけた。

ギネスに挑戦とは?なんだろうか。



ヒュッテに寄ってアメ湯をいただく。



新居さんがグリーンのシャツにブルーのリュックを背負って入ってきた。

随分と若々しい格好だ。

皆さんに「元気でやってます」と伝えてくださいと頼まれる。

その後3代目も忙しそうに飛び込んできた。



438号線の工事現場は今日は休み。

次々と車が通っている。



一ノ森に向かって下っていく。

経塚森の鹿よけネットのポールは随分多くが雪で倒れている。

これではシカ除けの用になさない。

救急車がサイレンを鳴らして438号線を走っているのが見える。

誰か登山客が怪我をしたのだろうか。



二の森に向かうと突然ヘリが一の森方向からやってきた。

消防防災ヘリコプター「うずしお」だ。



レスキュー隊員が身体を乗り出して何かを探している。

どうも一ノ森から剣山への登山路で怪我人を探しているようだ。

しかし私が歩いてきた範囲ではけが人はいなかった。



やがてヘリの音は遠ざかった。

探すのを諦めたのだろうか。

二ノ森からの下りで会ったご夫婦から、行場近くの滝のところで子供が転倒して怪我をしたとお聞きした。

それならヘリが探している場所が違う。

やはり源流の岩がある場所で滑ったのだろうか。

朝お会いしたご家族連れの子供さんでなければよいのだが。



一ノ森ヒュッテに向かっているとまたヘリがやってきて今度は行場方向に向かった。

正しい情報が伝わったようだ。



見ているとうまくホバリングして降りた隊員が子供さんを抱いてヘリに収容したようだ。

すぐに西に向かったが池田の三好病院に向かったのかな?

怪我が軽ければ良いのだけれど。



谷間の狭いところに長時間安定したホバリングをして救出しました。

徳島の消防防災ヘリの運転技術も素晴らしいと感心する。



一ノ森ヒュッテには雪が少し残っていた。



皆さんの賑やかな声が聞こえる。

広場で休憩してから一ノ森神社にお参り。



先に勢い良く降りていった大勢のパーティが立ち止まっている。

「大きな岩の方に降りていくのはこの方向で良いのか」と聞いてくる。

大きな岩?

聞き直してみると行場のことを言っているらしい。

それなら一ノ森に登ってきたところの鞍部の慰霊碑から右に行くようにお教えする。

とんでもない方向間違いをするものだなあ。



もう一度シコクバイカオウレンを見る。

来年までまたお別れ。



朝より白く咲いているオオカメノキを見ながら下っていく。



沢山咲いているワチガイソウやニリンソウを楽しみながら更に下っていく。



コミヤマカタバミが朝より沢山開いている。

わずかに綺麗に残ったシハイスミレ



フデリンドウはまだ蕾だった。

車道に出てそのまま車道を下っていく。

去年満開だった桜はすでに散って若葉が茂っていた。

やはり今年の花のカレンダーは1週間ほど早いようだ。



去年は可愛い桜が満開だったが今年はすでに散っている。

アワブキの花が満開。

15時40分 駐車場所着。

一ノ森から2時間10分掛かった。

今日は体調不良で随分と苦しい山歩きだった。

減量と体調管理でなんとか体力回復して今年もアルプスに行きたいなあ。



総歩行距離 10.2㎞

累計標高差 ±1,241m

歩行数 25,120歩



里山倶楽部四国編 

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