秋の里山  高越山       2014/11/07
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 高越山 -

今年は素晴らしいブナの黄葉を見ることが出来た。

高城山から始まって砥石権現、髙丸山そして雲早山のブナの黄葉を楽しんだ。

後は、柴小屋山のブナも見てみたいが野間殿林道の通行止めの様子が良く解らない。

神山町役場に問い合わせようと思っていたが忘れていたので今日には間に合わない。

それでは高越山のブナに会いに行こう。

何時もなら11月の初めが見頃なので少し遅いかなと思いながら家を出る。



8時44分 登山開始

登山口あたりの木々はまだ色付いていない。



なんと今頃クサギの実が沢山残っていて目を引く。



フユイチゴの実も一杯。

ソヨゴの実は殆ど落ちてしまっている。



三角点を過ぎると少し紅葉が始まっている。



ウリハダカエデなどが色付いている。



鉄塔広場に色鮮やかな葉が落ちている。

柿の木の葉に似ているが?

もう単独の男性が降りてきた。

ヘッドランプを付けて5時から登り始めたそうだ。

5時から登ったとしても可成りはやいなあ。



柿の実はなっていないがこれが柿の葉の紅葉かな。

柿紅葉(かきもみじ)という季語もあるようだけどこんなに綺麗な柿の紅葉は初めて見たような気がする。



中ノ郷に着くと桜も綺麗に紅葉している。



萬代池で一休憩。



参拝道をドンドン登ると木々が色付き始めている。

ミズナラも真っ赤

何時もの単独の男性が降りてくる。

結局、今日お会いしたのはお二人の男性だけだった。



石仏からは神の領域

合掌して進む。



シロモジが綺麗だ。

不動小屋で休憩。



シロモジの落ち葉の中に佇むお不動様にお詣りしてから登って行く。

カエデの紅葉が目立つようになる。



シロモジの黄色とカエデの赤が綺麗だ。



先日の雲早山のように溢れるような色の洪水では無いが慎ましく色付いている様も好ましい。

石鳥居に着く。

西山上(せいさんじょう)高越大権現の扁額がある。

高越寺は高越大権現を祀り金峰山(東山上)に対して、自らを西上山と呼び、阿波国修験道の発祥地といわれている。

阿波忌部氏の氏神である天日鷲命と、吉野の蔵王大権現が出会い(習合し)、高越大権現という信仰が生まれ、

忌部修験道ともいうべき独特の形態を生んだそうだ。

ちなみに「山上」は、山上ヶ岳(大峯山)の「山上」だとのこと。

かっては、東の「吉野」西の「高越」と並び称され、修験道の道場としてにぎわった。

しかし今は、寄進者の氏名と奉納金額を刻んだ石柱も、大半は傾き道に倒れているものもある。

寂しいことだ。



11時11分高越寺到着

出発から2時間半足らず。

今日は足の脹ら脛も張らずに快調だった。

先日の雲早山では40分程の登りで足が痛くなった。

加齢の所為で段々山歩きがきつくなるかと思ったが今日のように足が軽い日もある。



山門に掛けられていた大きな扁額は先日の台風で落ちたままだ。

西山上の文字も消えかかっている。



境内のイチイの木には少しだけ赤い実が付いている。



来年の干支の未



高越神社に向かうとブナの黄葉が美しい。



天狗さまが棲むと言われていた「燈明杉」

今は半分朽ちてその樹冠は無くなっている。

しかし、老いても緑の葉がその命を繋いでいる。

今は下の参拝道脇に「新しい燈明杉」がある。



高越神社にお参り。

忌部氏の祖神、天日鷲命を祀る神社としては随分と寂れてしまっている。



神社裏から三角点に登る。



高越山山頂のブナは丁度黄葉真っ盛り。



薄曇りの天気なのでちょっと残念だがそれでもブナは黄金色に輝いているる



何時ものようにブナの林の中に佇み遙か遠くを見つめているお大師さん。



頂上からブナ達の黄葉を楽しむ。

葉を落とす前の色の競演は毎年の事ながら感動する。



足下にはブナの落ち葉が一杯。

落ちたばかりのブナの葉は光沢があり輝いている。

この葉が分解されて豊かな土壌をつくってくれる。



木々によって色合いが違うのも興味深い。



見晴らしの良い岩場で昼食にする。

ブナの黄葉に囲まれての昼食はこれまた贅沢と言うしか無い。

香り高い珈琲をユックリと味合う。

遠くの山が霞んでいるのが少し残念だ。



奥の院に向かうと素晴らしく黄葉したブナが多い。



お祭りでも会ったのか奥の院ではワンカップのお酒が沢山祀られている。



奥の院から更に進んで下って行く。

楓などはすでに紅葉の盛りは過ぎているようだ。



三面大黒天の祠が新しくなっていた。

沢山の祠が朽ちていく中で新しい祠がつくられているのを見ると嬉しくもありほっとする。



此処でも少し休憩。

小鳥の鳴き声が聞こえるだけの静かな空間。

一枚の枯葉の落ちる音も聞こえそうだ。



参拝道を高越寺に向かう。

真っ赤真楓が目を引く。



盛りは過ぎているがそれでも十分美しい。



彩りを楽しみながらノンビリと歩く。



ブナの黄葉は素晴らしいがカエデの紅葉も綺麗だ。



「新しい燈明杉」もカエデの紅葉に包まれている。

新しいと言っても可成りの古木で、見上げても樹冠が見えない程背が高い。

精力旺盛で樹皮がテカテカと輝いている。



高越寺でトイレをお借りして下山。



アカガシに挨拶。

ヤクシソウがまだ沢山咲いている。



道路脇にはリンドウが一杯咲いている。

花の少ない時期に鮮やかなブルーの花が目を引く。



コウヤボウキもまだ健在。

やはり遠くは霞んでいる。



今日は二人に会っただけの静かな山歩きだった。

ブナの黄葉の一番美しい時に出会えたことに感謝。

下山後はふいご温泉でまっとり。

体力低下の不安のある中で快調に高越山に登れたことが嬉しい。

何とか来年も山歩きを続けて、日本アルプスにも行きたいと願うばかりだ。





歩行距離 11.3㎞

累積標高差 ±1,193m

歩行数 28,196歩



里山倶楽部四国編 

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