秋の里山 中津峰山    2016.09.24
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- アサマリンドウはまだ蕾の中津峰山 -

毎日天気が悪い。

例年なら秋の日本アルプスを楽しんでいる頃だが、出かける事も出来ない。

昨日も朝から雨だったので、富田の明神さんの地神祭を見に行く。

富田の明神さんは正式には大麻比古神社。

猿田彦神を祀っている。

鳴門市大麻の大麻比古神社と同じ字を用いるが、読み方が違い、こちらは「オオマヒコ」と読む。

伊予より当地へ来た河野忠左衛門の子・彌吉が、承応2年(1653)、市内の一宮山の山中で神体を見つけ、

神託によって、河野家の鎮守としてこの地に祀ったことがはじまりともいわれている。

また、『延喜式神名帳』に記載された式内社となる「麻能等比古神社」に比定する説もある(阿波史)。

麻能等比古は船戸神であり、入田の天神社よりも地理的にはふさわしいとも思える。



明神さんは私の産土神様。

通っていた富田小学校の近くにあり、祭りはとても賑わった事を覚えている。

拝殿には昔からカラス天狗と大天狗の面が掛けられていて、子供の時は夢に出てくるほど怖かった。

最近は農家も少なくなり、現在では3軒の当屋で地神祭を続けられているそうだ。

青石の自然石の地神塔が徳島では珍しい。



今日は、前線が下りて高気圧が広がり良い天気の予報。

久しぶりに剣山に行こうと思っていたが、朝起きると空は真っ暗。

夜中からの雨は上がっていたが、今にも降り出しそうな気配。

とても遠出する気は起こらない。

雨が降っても直ぐ帰れる中津峰山に出かける事にする。

アサマリンドウが咲き始めているかもしれない。

佐那河内へと園瀬川を遡ると先日の台風の痕跡が至る所に。

金谷の駐車場へは一番乗り。

出発準備をしていると二台の車がやってきた。

お先に出発。

金谷川は水量が多い。



.ミカンはもう少しで熟れるみたい。

大きな栗が実って、実がこぼれそう。



柿も色付いてきた。

ベニバナボロギクが咲き始めている。



8時7分 金谷神社から登り始めるとキノコがニョキニョキ。



もう涼しくなっても良い頃なのに、蒸し暑くて汗が流れる。



真っ白で立派なのは、猛毒のシロオニタケ。

樹間から見える中津峰山頂上は雲に覆われている。



暑苦しいシダの道を過ぎると、快適な道となりヤカン峠を過ぎる。



ヤレヤレベンチで休もうとするが、大きなスズメバチが近寄ってくるので直ぐに出発。



やはり頂上部は厚い雲に覆われている。



今年もヌマダイコンが沢山咲いている。

変なキノコ。



大きなアカマツが3本根元から折れていた。

この辺のアカマツは枯れ始めている木が多い。

一寸した大風が吹くと折れてしまう。



アカメガシワは黒い実が出来ている。

クマノミズキの薄赤く染まった花柄が沢山落ちている。

まるでサンゴのように見える。



上の登山口のベンチで休憩。

ヤマジノホトトギスがまだ沢山咲いている。



気温は22度だが、何故か蒸し暑くて汗が出る。

男性が一人追い抜いて行った。

くろんぼうを食べて出発。



また大きなアカマツが倒れていた。

タマゴタケがあったが、可愛い卵のような幼菌は見当たらない。



キッコウハグマはまだ細い蕾。



コウヤボウキが綺麗に咲いている。

今年は、コウヤボウキの花が中々咲かないので心配していたが、やっと咲き始めた。



シロモジやクロモジに新芽が出始めている。



もう一人の男性が追い抜いて行った。

先に追い抜いて行った男性はもう下山していった。

何時見ても、この様な立派な石垣を誰がどのようにした作ったのか不思議に思う。

信仰心の薄れた現在では考えも及ばない。。



10時14分 中津峰山頂着。



雲が垂れ込めて遠くは見えない。

東屋では先ほどの男性が休憩中。



阿南方向も霞んでいる。

マユミは、少ないながらピンクの実を付けている。



アサマリンドウは、何時もの群生地には蕾も見えない。

少し下の方には蕾が出来はじめていた。



もう少し下には少しばかりブルーの蕾が出来ていた。

今年は花の咲くのが遅いようだ。



シコクママコナは例年よりも少ないが、健気に咲いている。



展望台のベンチで少し早いが昼食。



ヤブツバキの実が沢山落ちている。

シャクナゲ園に降りて行くとオタカラコウが満開。

しかし、例年なら咲いているテイショウソウの花が見当たらない。



キッコウハグマやアケボノソウはまだ蕾。



オタカラコウの咲く林道を下っていく。



沢には清らかな水が轟々と流れている。

大水が泥などを流れ去ったようだ。

間伐材が流れ落ちてきている。



ジッととまっているのはウスキツバメエダシャクだろうか。

車道脇の溝は泥が流れて綺麗になっている。



曲がり角では水が流れて大きく抉れている。



小さな滝のところでは、去年の大雨の時からヒメシャラの枝が沢を塞いでいたが、流されて消えている。

赤い岩の泥が流されて、やけに鮮やかだ。

赤色チャートだろうか。



触るとポロッと剥げ落ちる。

スマホ顕微鏡で見てみたが、結晶状の鉱物は見受けられなかった。

チャートになる手前の珪質泥岩だろうか。



細い葉のシコクアザミが咲いて沢山蕾を付けている。



イタドリの実が出来ている。

メイゲツソウと言われる赤い実も出来ている。



ノササゲはまだ黄色い花。

紫の実にはなっていない。



ツルニンジンが花の盛りで沢山咲いている。

花を写しているとまたスズメバチがやってきた。

スズメバチはツルニンジンの花が好きなようだ。

次々とスズメバチがやってくるので退散する。



ヒヨドリバナが沢山咲いているが、アサギマダラの姿は見えない。

イヌビワの実が増えている。



朝より沢山のクマノミズキの花柄が落ちている。



珊瑚のような花柄は美しい。



ユウマダラエダシャクが静かに休んでいる。



ピンクの岩が続く道は滑りやすい。

家内は、此の岩で滑って足の靱帯を切った。

慎重に下ると登よりも疲れる。



金谷の駐車場に帰るが車は増えていない。

土曜日と言うのに登山者は少ないようだ。

帰って山の天気予報を見るが、ずっとスッキリとしない。

今年の秋のアルプスは諦めないと駄目かもしれない。




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