冬の里山 能登路の旅 2007/12/22
         

− 永平寺 越前竹人形 和倉温泉 輪島朝市 −

恒例のホワイトクリスマスのツアーを何処にするかで迷った。

昨年は美ヶ原で素晴らしいホワイトクリスマスを過ごすことが出来た。

徳島からのツアーではめぼしい所は見つからない。

家内が未だ行ったことのないと言う能登路に出かけることにする。

朝、松茂の駐車場まで行くとタクシーが待っていた。

徳島からの客が少ないのでタクシーで鳴門駅まで行き其処で高松からのバスに合流すると言う。

以前このこの旅行社のバスでは酷い目にあった。

おんぼろバスで立山アルペンルートからの帰り、オーバーヒートして止まってしまったのだ。

しかし今回のバスは快適で足下も広い。

名神から伊吹山の冠雪を見ながら北陸道に入る。



福井に入ると直ぐに永平寺に着く。




永平寺は、越前にある本山の意より越山(えつさん)とも通称される。

本尊は釈迦牟尼仏
(しゃかむにぶつ)(釈尊)で、念仏は南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ) という。

曹洞宗の念仏は、浄土真宗などの他力本願の念仏とは違って、釈迦牟尼仏に帰依するという意味の本唱名である。





曹洞宗大本山永平寺は厳しい修行の場として荘厳な建物だろうと思っていたが

吉祥閣は近代的な鉄筋コンクリートの建物だ。

正座して待っていると修行僧?が現れる。

昨年末行った「味噌なめたか」の関興寺ではありがたい説法をいただいたが

此処では寺院の説明と拝観時のの注意が会っただけ。

そうそう 瓦の葺き替えに1000円を寄進して欲しいとか言っていたっけ。

まず階段を上がり絵天井の見学。



七堂伽藍は全て回廊で繋がっている。

僧堂は雲堂とも呼ばれる修行僧の根本道場で、座禅・食事・就寝などが行われる。

雲水一人当たりたたみ一畳分の空間しかなく、生活そのものが修行といえる。



樹齢680年といわれる老杉に囲まれ、33万m2の広大な敷地には、大小70余棟の殿堂楼閣が立ち並んでいる。

七堂伽藍とは、修行の中枢を担う山門・仏殿・僧堂
(そうどう)・庫院(くいん)(台所等)・東司(とうす)(便所)・浴室・法堂(はっとう)

7つの建物をいい、特に僧堂・東司・浴室は三黙道場といって一切の私語が禁止されている。



廊下などは木質が悪いのか磨き込まれた様な光沢はない。



大庫院を通り法堂(はっとう)へは長い階段を上る

殿より東側の廻廊を昇ると法堂に至ります。永平寺の伽藍で一番高いところにあり、間口18間、奥行14間の堂宇です。

 一般の寺院でいえば本堂に当たります。

天保14年(1843)永平寺57世載庵禹隣禅師(さいあんうりんぜんじ)代に再建されたものです。



法院より一文字廊・仏殿を臨む



承陽殿は明治14年(1881)の再建で本殿(御真廟)には

御開山道元禅師の御霊骨と二代尊の御霊骨が奉祀されています。




煌びやかな仁王さん。

本来は4体有るが2体は修理中



道中仲良くなった藍住の奥様と永平寺川にて

門前町の土産物売り場で、すりこぎ羊羹、護摩豆腐、羽二重餅の試食。



永平寺を出て越前竹人形の里に向かう。



別途300円支払って工房を見学。

細かな細工に感心する。



紫式部の人形も多い。



来年の干支の竹人形。

後で売店に行って購入しようと思ったが売り切れだった。

花魁の竹人形を制作中の職人さん。

特注品で「時間と手間が掛かります。だからお金もかかります」

いくらですかと尋ねると不思議な笑いを見せていた。



ここは良く映画のロケに利用されるそうだ。



エジソンの竹のフィラメントを使った電灯を再現していた。

特別展示品のかぐや姫



乙女椿と紫式部



竹人形館解説から

住所 竹人形の竹に成りうるまで
竹には皆様がよくご存知の真竹、孟宗竹といったお馴染みの竹など、500〜600種類ございます。その中で竹人形によく使われるのは、真竹、孟宗竹、女竹といった種類です。三年生の竹を秋口に切って更に3年程寝かし乾燥させたものを主に使用します。
天然素材の竹は反りが違う為、人形の衿元を美しく重ね合わせるところが一番の難しさです。

住所 幾重の手間を惜しまず
第一作業場で、竹をいろいろな人形の形に合わせて裁断し(木取り)、面を取って滑らかにするなど修正を行います。
また、人形の髪の毛に使う竹を鉈(なた)で0.2〜0.25ミリまで細かく割っていきます。

住所 職人の匠の技 竹人形へ
いろいろな種類の人形ごとに、細かい細工や、模様を付けていきます。
細工が施されたものを組み立てて、磨き(艶出し)をして仕上げます。




昭和26年初めて作られた人形達



北陸道を金沢に向けて走ると白銀の白山の姿が屏風の様に連なっている。

松井御殿を写そうと思ったが屋根しか写らなかった。



真っ暗になって和倉温泉に着く。

小高い丘のホテル「なおき」に着くと16畳ほどの豪華な部屋。

眼下に有名な加賀屋を見下ろすことが出来る。

この加賀屋には仕事で何回か泊まったことがあるが、流石サービス日本一と言われるだけのことはあった。



加賀屋に比べて質素だが北陸の冬の味覚を堪能。

仲居さんに聞くとこの高台では地震の被害は少なく、この下の道路から海岸に掛けて酷い被害があったとか。

加賀屋も一ヶ月ぐらい改修の為に休業していたとか。

「奥能登は此処より被害が大きかった。輪島の朝市に行ったら沢山買ってあげてください」



和倉温泉の歴史は1200年と古く神社では相撲も盛んだった様。

珍しい海水の温泉にゆったりと浸かる。(塩っぽいアジがする)

露天風呂は流石寒かった。



和倉温泉の夜明け。

向こうに見えるのが能登島

右に能登島大橋が見える。



ホテルなおきを朝7時40分と早くに出発

能登島大橋を渡り能登島へと向かう。



新しくできたループ橋を渡り輪島に向かう。

日本海の風は冷たい。



輪島塗の見学。




職人さんの緻密な根の居る仕事を見学




茶髪(キンパツ)の女性が古いタイ?の仏像を修復していた。




輪島塗の素晴らしい作品を見学。



お決まりの箸などを買って朝市に向かう



マンホールの蓋にも朝市のおばちゃん達

この輪島の朝市も能登地震で大きな被害を受けた

観光客も減りお店も少なくなったという。



それでも昔通りに元気なお婆ちゃん達。



日本海の新鮮な魚介類や野菜そして手作りのおもちゃや民芸品が並ぶ。



聖子ガニだと言って売っていたが?良く聞くとセイゴガニつまり甲バコ(雌ズワイ)今年は豊漁で一匹250円ほど。

昨年は1200円ほどしたという。

内子が美味だとか。

この造り酒屋は被害を免れた様




手作りのミニ草鞋を売っている店が多い

御陣乗太鼓と朝市のお婆ちゃんの人形は色々な所で売っている。



ワサビ味噌を購入。

1ッ個で良いと言うのに5個だと安くするからと強引。



このお婆ちゃんは「買ってよ買ってよ」と手作りおもちゃを売っていた。

鶏が庭で餌をついばむおもちゃを振り回していた。

足が強くなると言われてまた草鞋を購入。

外にも民芸品を何点か買ったらお勘定が解らなくなって何回も説明している家内。

隣では地魚を七輪で焼いてくれて、その場で食べることも出来る。



冬の名物岩もずく

朝食に付いていたが美味しかったなあ..

御陣乗太鼓のマンホール

その後お土産店で休憩。御陣乗太鼓のビデオを流していたのでしばらく見入る。



川原田川の流れ



輪島からまた249号線をドンドン走り能登金剛に着く。

海鮮料理の昼食後、巌門を見学。



火山性の岩が浸食で削られて景勝をなしている。



海の水が透き通る様で綺麗。



暗い巌門をくぐり抜けて登る。



眼下に千畳敷を見下ろすことが出来る。



不思議なほど真っ平ら

冬のこの時期には海が荒れて巌門やこの千畳敷に降りることは出来ないらしいが、今日はポカポカ陽気。

日本海も全く風がない。

昨年の年末の日本海と雲泥の差



南の島の水中の様



浸食された石灰岩質の岩

千畳敷は火山性の黒い岩でゴツゴツして歩きにくい。



海藻を採っている人が居る。



また階段を上っていくと千畳敷が眼下。



猪鼻崎の向こうに千の浦。風無に立つ風力発電所の風車が見える。



逆さになった様な幸せのがんもん橋



能登金剛は松本清張の出世作「ゼロの焦点」の舞台。

松本清張の歌碑がある。



トベラの木が多く実が弾けていた。



義経の船隠し等の伝説を聞きながら能登自動車道を、砺波から福光インターまでひた走る。

五箇山トンネルを抜けると一面の雪景色。



坂を下ると五箇山相倉集落



此処から白川郷へは高い峠を越えて行く。

今は高速道路が通じているのであっと言う間に着く。



相倉集落の合掌造りは白川郷よりも規模が小さく屋根の傾斜が急。




ゆっくりと集落内の散策。

今年は暖冬の所為か驚くほど雪が少ない。

(年末には大雪となった様だ)




この集落は雅子妃が大好き所らしい。

皇太子の歌碑やご成婚記念碑、愛子様ご生誕記念碑がある。



夕暮れの五箇山相倉集落を後にしてひたすら四国へと向かう。



淡路のパーキングの観覧車が見えてきた。

四国はもうすぐ。

鳴門でタクシーに乗り換え、松茂から帰宅。

またクルマのエンジンの掛かりが悪い。

明日は修理に出そう。

自宅へは11時に着いた。

(いすゞで見て貰ったらグロープラグが切れているとのこと。リレーも交換して4万ほど掛かった)

年末にも何処かへ出かけたいが天候が悪くて大寒波が来る模様