春の里山 大川原高原 〜 梅の木峠 2008/4/20
         

− 大川原高原 色とりどりのショウジョウバカマ −

−梅の木峠は風前のともしび −


先週は、芝小屋 〜 大川原高原縦走路の芝小屋山から梅の木峠までピストンした。

今日は大川原高原から梅の木峠まで歩くことにする。

車一台だと縦走にはとても具合が悪い。

7時半頃に大川原高原駐車場着。

風が強くとても寒い。

7時48分散策開始。



駐車場には巨大な柱。

大型クレーン車が小さく見える。

アワノミツバツツジは、まだ堅いつぼみ。

今年は花が咲くのが遅いみたい。

びゅうびゅう風が吹いてとても寒い。



冬に来たときは、雪の中だった。(右は冬に来たとき



昨年大規模に盗掘されていたところには、エイザンスミレがまたたくさん花を咲かせていた。

良かったなあ。

寒いので花が開いていないのが残念。



上展望台から風車の柱群を見る。

この柱が基台で30m。

さらにこの上に30mの柱がのびてその上に直径60mのプロペラがつく。

すざましい風景になりそう。



少し引き返して花の小道を下る。

トクシマコバイモがたくさんあるが花は閉じている。






イチリンソウやニリンソウの群生地に来るがまだ花は咲いていない。

代わりに可愛いショウジョウバカマが群生。

いつも見るのと違って小さくて可愛い。

よく見るとみんな花の色が違うしシベなども異なっている。

こんな可愛いショウジョウバカマに出会えて今日来た甲斐があった。



お目当てのイワザクラは可愛い蕾。

来週くらいが見頃かな?

ニリンソウの中にカタクリの葉。



ヤマシャクヤクも堅いつぼみ。

葉に鋸歯のあるスミレは?



木の幹に付いた爪痕は?まさか熊?

タムシバの白が谷間に映える。



またカタクリの葉がいっぱいある中を上り返して偽高鉾山に向かう。

鉄塔から偽高鉾山を眺める。



どんどん下ってお文の墓に着く。

9時25分。



シロモジやオオバヤシャブシが道の両側に咲き乱れている。



黄色い花に囲まれて春だなあと思う。



さていよいよ厳しい登りになるが、登りはじめには、ヨゴレネコノメやハルトラノオが所狭しと咲いている。



何回登ってもこの坂はきつい。

両手で体を持ち上げながら登る。

カタクリの葉がビッシリあって足の置き場がほとんどない。



やっと見つけたカタクリの蕾。



ヒナスミレかなあ?



頂上でコーヒーをゆっくり味わって、高鉾山に向かう。

この辺から小さなスミレが多くなる。

これはニオイタチツボスミレかな。濃いピンクが目立つ。



高鉾山山頂10時8分



ピンクや白のエイザンスミレがいっぱい咲いている。



勝浦方向が展望できる。



大きな柔らかい葉のスミレが多い。



元の林道に引き返して、梅の木峠に向かう。



芝小屋山はガスの中。



ハンノキに花が咲いている。

この辺は高鉾財産区 記念林だとか。



林道をどんどん行くと右に山道がある。

四国の道の看板に従って登っていく。



途中で右に曲がるが標識の向いている方向が変。



登り切ったところを左へと曲がる。

大川原高原から5.3q。芝小屋山まで7q



急坂を降りていくとリョウブが多くなる。

突然左が開けて重機がおいてある。



梅の木峠に11時13分着。

なんと周りの檜が切り倒されて峠が様変わりしている。



先週の梅の木峠



大川原〜旭丸ふるさと林道が今まさに梅の木峠を貫こうとしている。

この林道は10年ほど前 日本の21世紀無駄な公共工事100選に堂々と選ばれている。

工事は中止となったかと思っていたが、密かに進んでいたようだ。

この工事は県の事業だが、先週知事がテレビで、必要な道路や橋を建設する

予算がないと嘆いていたのを思い出す。

こんな林業にも利用される見込みがないと言われている道路を造る費用はあるんだなあ。



天が滝展望所から先の道は完成しているがもうすでに大きくえぐれて、4駆でなければ通れなくなっている。



もう次に来たときにはこの峠はなくなっているかもしれない。

すぐに引き返す。

どんどん登っていって林道に出るところの階段で食事をする。

こんなところから高丸山が見える。

食事をしていると男性が一人、梅の木峠の方からやってきた。

誰も来ないと思っていたのでびっくり。



中央に濃く見えているのは天が滝展望所のあるピーク。

その向こうに大道丸から芝小屋山への稜線。

その奥の左に瘤のような高丸山。

そして右へと旭丸まで続くスーパー林道を従えた稜線。



林道から鉄塔保安路へ上がり大川原高原の眺望を楽しむ。

いつの間にか天気が良くなって青空が覗いている。

お文の墓から右へとラバース道を進む。



この道はスミレの道。



エイザンスミレもあでやかな花をいっぱい開いていた。



途中からまた稜線に登り展望を楽しむ。



眉山や文化の森の山そして海がきれい。



もう一度トクシマコバイモを見に行くとしっかり花を開かせていた。

左はもしかするとアワコバイモかも?

駐車場に13時45分に帰ってきた。

ソフトクリームを買って売店のおじさんとおばさんと話し込む。

車にかえって靴を履き替えていたら、二本ストックの女性と男性が降りてきた。

何処かで見たようなと思っているが、軽トラに乗った柴犬が甘えてくるのでつい遊んでしまった。

超大型トレーラーが埃を巻き上げて出ていく。

14時過ぎに出発して、アウトドアショップに修理に出してある登山靴を取りに行く。

あとで、先ほどのお二人はこもれびさんだったことを知る。

話しかければ良かったなあ。

こもれびさんは山歩き復活の記念日だったそうだ。

久しぶりにお会いしたのにお話ができずに残念。

この日にはトンちゃんさんも来られていたそうだ。

これから、この高原は花の楽園となる。

風車ができてもこの環境が何とか残りますように。