夏の里山 尾瀬 2008/6/2

− 水芭蕉咲き乱れる尾瀬を楽しむ −

今まで何となく、尾瀬には足が向かなかった。

2年前には会津でオプションツアーもあったが参加しなかった。

突然家内が尾瀬に行きたいと言い出した。

徳島からだと、いかにも遠い。

ツアーを調べると飛行機で東京まで飛んで、尾瀬の山小屋に泊まるツアーがあった。

しかも山小屋は相部屋ではないらしい。

しかし、申し込むとすでに満杯となっていた。

他にも色々あるが、伊香保と草津で温泉を楽しんで、尾瀬と上高地を歩けるツアーを見つけた。

会社に休みを申請して、申し込む。



7時30分過ぎに松茂からバスに乗り込む。

リラックスバスとかで、大型バスで34人乗り。

足下が広く椅子もゆったりしている。

出発前にシートベルト着用のアナウンスがある。

そういえば今日から、バスでもシートベルトが義務化された。

この後乗るたびにアナウンスがあった。



高速に乗り鳴門大橋を渡ると、バスは山陽道に向かわずに北神戸線を行く。

いつの間にか新しい高速道路が出来たみたいだ。

中国道に乗ると添乗員がコーヒーのサービス。

このサービスもこのツアーの売り物らしい。

今日は800q近く走るので、昼ご飯も車内で弁当を食べる。

やがて中央高速に乗り、恵那トンネルを越えると右には冠雪の南アルプスの山々。

左には中央アルプスの山々。

駒ヶ根PAでトイレ休憩。



木曽駒が岳がすぐそばにそびえている。

夏の頃に是非また行ってみたい。



高速道路脇には白い花が多い。

ニセアカシヤやヤマボウシそしてオオカメノキのように見える。

長野道をどんどん北上すると、日本アルプスが目の前に屏風のようにそびえ立つ。

更埴JCから上越道に入り、東京方面に東進する。

碓氷軽井沢をすぎると右に懐かしい妙義山の険しい姿。



横川SAで最後の休憩。

妙義山系の姿が際だって見える。

SAの裏は散策路になっていて、ヤマボウシの花が満開。



エゴノキが可愛い花を開いている。

ぶら下がった蕾も可愛いなあ。

緑のヤマボウシも咲いていた。



藤岡JCから関越道に乗る。

ここから東京までは約100q。

また北上して伊香保ICで下りる。

5時半過ぎにやっと伊香保温泉に着く。約10時間走り続けたことになる。

食事前に伊香保温泉見学。



伊香保神社の奥から源泉に向かう。

湯ノ花饅頭の店が多い。

源泉を飲んでみるが、鉄分の多い変な味。



ラドンの源泉



また階段を下り、ホテルに戻る。

とぼけた顔のお地蔵山と射的屋



関所跡があり記念撮影。



車中から見えていた花はやはりニセアカシヤだった。



ホテルの前には立派な竹久夢二の美術館があった。



温泉で美味しい食事を戴いて、9時には爆睡。

朝は6時に起きて7時半には出発。

沼田ICから、一般道に入り尾瀬を目指す。

9時過ぎにバスターミナル着。

此処でガイド2名と合流してシャトルバスに乗り換えて鳩待峠を目指す。

道路沿いにはムシカリやタムシバが多い。

やがて濃い紫の花が見えてくる。

ガイドによるとムラサキヤシオらしい。

車窓からは綺麗に写らない。残念。

四国では、アケボノツツジやシロヤシオが綺麗だったと話すと、ガイドは淡路の南淡の生まれ。

弟が佐那河内に住んでいるという。



9時38分鳩待峠着。

駐車場脇には残雪がある。

ここから至仏山に登ることが出来るが6月末まで入山禁止。

残雪期の山野草を守るためだとか。



大きなブナの木があるが、四国のブナとは雰囲気が違う。



鳩待峠は平日というのにもう大勢の観光客。

ガイドの説明と準備体操の後出発。

水色のシャツの男性がガイドさん。40歳だという。

17名でパーティとなる。

私たちのパーティはほとんどが後期高齢者。

腰の曲がったおじいさんや、83歳のおじいさんもいる。



鳩待峠は標高1600mほど。素晴らしい新緑の中を下っていく。

残雪がある。

最初は岩場の滑りやすい道。



岩場を下りると木の階段となり、至仏山が美しい。

エンレイソウが沢山咲いている。



ツクバネソウやマイヅルソウはまだ蕾。



タケシマランが咲いている。



ムシカリが暗い沢筋で美しい。

ショウジョウバカマも咲き始めていた。



ふと崖下を見るとイワナシの花。

ピンクの小さな花が愛らしい。



白やピンクのコミヤマカタバミが木道の脇に咲き乱れている。



突然鮮やかな黄色い花が目を奪う。

ミヤマキスミレだとガイドさんに教えていただいた。



水芭蕉の咲くところにやってきた。

木道は右側通行。

立ち止まって写真を撮ると後続の人は左の木道を行くしかないが、前からやってくるので鉢合わせとなる。



サンカヨウの可憐な姿を発見。

山野草を写す人はいないので私ばかりが、みなさんに迷惑をおかけしている。



スミレの花が多くなるが、みなさんに頭を下げて撮影するのも大変。

スミレサイシンやミヤマスミレが多い。



尾瀬に多いオオタチツボスミレ



ニリンソウの群生もある。



ニリンソウに葉が似ているが、ニリンソウよりも花が小さく、緑がかっている。

この花は何?

葯が黄色なのでサンリンソウ?



ミヤマスミレの群生。

濃いピンクがよく目立つ。



日本で一番遅く咲くというチシマザクラが咲き始めていた。



ミヤマエンレイソウ発見。



キクザキイチゲが多くなる。



11時ちょうど山ノ鼻に到着。

山小屋がたくさんあり岩ツバメが飛び交っている。



トイレは100円チップ制。



少し休んで、尾瀬ヶ原に向けて出発。



リュウキンカが木道脇の水場に咲いている。

咲き始めたばかりなのかとても黄色が鮮やか。



ニッコウキスゲが咲き乱れるという尾瀬ヶ原は意外と水芭蕉は少ない。



東北以北で最高峰(標高2356m)を誇る燧ヶ岳に向けて黙々と歩く。



振り返ると至仏山

鼻の少ないこの季節にニリンソウが目立つ。

写真を撮っていると「何の花ですか?」と聞く人が多い。

ニリンソウだというと ♪ふたりは〜二輪草〜〜〜と川中美幸の「ニリンソウ」の歌を口ずさむ人が多い。

歌はよく知っているが花は初めて見るのかな?



所々に水芭蕉が咲いている。

咲き始めたばかりのようで初々しい。



カンスゲとワタスゲ



ショウジョウバカマが所々でピンクの花を咲かせている。



小さなタテヤマリンドウも点在している。



このピンクの花はヒメシャクナゲ



こんな花が咲くそうだ。



池塘の向こうにダケカンバ等の拠水林が美しい。



これもヒメシャクナゲ?



今は花も少ないがもう少しするとこの湿原は可愛い花で埋もれるのだろうなあ。



もっともっとどんどん歩きたいが、ガイドが此処で引き返すという。



池塘には変な茶色の花?

ヤマモモの仲間のヤチヤナギというらしい。



白樺と水芭蕉



12時12分、山の鼻に帰ってくるとザゼンソウが咲いていた。



みなさんは此処で食事だが、私たちは研究見本園に向かう。

此処は、観光客が少なくてゆっくりと花を楽しむことが出来る。



ヒメイチゲが木道沿いに群生。

初めて見る花に感動。



贅沢なほど水芭蕉とリュウキンカの咲く中を散策する。



水芭蕉とリュウキンカ



オオバタネツケバナかな?



尾瀬ヶ原の喧噪から離れて湿原を歩くのは気持ちがよい。



水芭蕉の向こうに燧ヶ岳



また、皆さんと合流し鳩待峠まで引き返す。

尾瀬ヶ原が標高1400m程なので約200mの登り。

80歳を越えたおじいさんやおばさん達は元気。

おみやげを買って、尾瀬名物「花豆ソフト」を食べる。

あっさりしていて美味しいなあ。疲れが吹っ飛ぶみたい。

変な形だが、水芭蕉をイメージしているらしい。



尾瀬からまた4時間ほどバスは走り6時半過ぎに草津温泉に到着。

食事の後、湯畑を見学。



心配していた雨が降り出した。

明日の上高地は雨の中かな?

上高地