春の里山 竜王山周回   2014/04/09
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 竜王山 杉王神社から周回 雪割草 -

今日は一日良い天気の予報。

しかし高山では先日の雪が残っているようだ。

今日はのんびりと阿讃の山を歩くことにする。

もしかすると雪割草が咲き始めているかもしれない。



例年、久保谷から登って三頭峠から寒風峠そして竜王峠を経由して竜王山まで行って引き返していた。

しかしこのコースはアップダウンがあり厳しい。

去年からは、杉王神社から登って竜王山を周回するコースに変更した。

歩く距離は少し多いが、アップダウンが少なく相当楽だ。

旧川奥小学校跡の川奥集会場前に駐車する。

集会場前の桜はまだ3分咲き位だ。

ずいぶんと遅いが寒いのかな?



杉王神社の鳥居は昨年新しい石の鳥居に替えられていた。

以前は、厳島神社と同じ朱塗りの両部鳥居(枠指(わくざし)鳥居)で歴史を感じさせる立派なものだったのだが..



杉王神社の大杉は香川県で一番大きい。

樹高45m

目通り幹囲 9.3m

樹齢 800年



8時20分出発。

明神川の小さな橋を渡る。

川辺の桜は咲き始めたばかり。

いつものようにハイキングコースに入る。



入り口のミツバツツジはまだつぼみ。



シロバナウンゼンツツジはまだ芽吹いていない。



少し登るとミツバツツジが満開。

ここのミツバツツジは花が小さくて色が綺麗。



まだ蕾の木も多くしばらく楽しむことが出来るだろう。



アセビは満開

この道沿いには沢山の石仏が祀られている。

古い祠も大事にされている。

江戸末期から明治に掛けてはこの旧道を沢山の人が通ったことだろう。



車道に出るとムラサキケマンが咲いている。



山吹も咲き始めている。

尺善の墓

横畑から金毘羅街道への道が難所だったため3年かけて明神川の右岸から久保谷までの道を開削した人らしい。

右の半分壊れているのが当時のお墓。

左は新しいお墓。




明治の石仏に挨拶して横畑の集落を登っていく。

もうツバメが元気に飛び回っている。



ツクシもにょきにょき出ている。

くねくねした車道をショートカットしていく。



10年ほど前にお会いした徳島からお嫁に来たというおばあちゃんが元気に畑仕事をしていた。

さすが香川県、土壁の小屋が多い。



横畑の集落には昔からの祠が多く残っている。

横畑地区は平家落人の里。

平国盛ら数十騎が、阿波の祖谷へ落ち延びる途中、平寿盛の一族数人が住み着いたという。

地元の人から「おこんどさん」と呼ばれている平寿盛の墓や孫の墓が残っているらしい。

横畑という地名は、平家の軍旗を横に倒して農民になったから「横旗」すなわち横畑になったといわれてい.る。

畑の中には多くの祠が残っている。

祠のある所には昔何かの屋敷があったのかもしれない。

畑は狭く急斜面なので小型の耕耘機が大活躍。



道ばたにはショカッサイや?のスミレが沢山咲いている。



真っ赤な寒緋桜が見事に咲いている。



ウコンサクラ等の桜が数本植えられているがまだ咲き始めたばかり。



桜を見ていると高切り鋏を持ったおばあちゃんがやってきた。

昔すぐ近くの家(お父ちゃんの家)に暮らしていて、35年前におばあちゃんがこの桜を植えたらしい。

今は丸亀に住んでいるがここが好きなのでよくきているらしい。

通い百姓だと言っていた。

松月桜とか関山桜とか色々教えていただく。

満開になると、それはそれは見事だそうだ。

しかし、最近は誰も見に来てくれないと寂しそうだった。

来週くらいにまた見に来てというおばあちゃんにお別れして登っていく。



三条神社がある。

祭神は市杵嶋姫命、田心姫命、多岐津比賣神命で、これは平家の守護神である宮島の厳島神社の祭神と同じだ。

鳥居もかっては朱塗りの両部鳥居(枠指(わくざし)鳥居)だったそうだ。



平家の落人の名残の神社なのだろうか。

神社の下から寒風峠への登山道入り口へと行くことが出来るが、今日は竜王峠登山道入り口へと向かう。



人士せゃには桜やヤブツバキが満開



クロモジやミツマタも綺麗に咲いている。



道路脇の茅を刈って束ねている人たちがいる。

かやぶき屋根の修理でもするのだろうか。

畑の中には石仏が多い。



前方右にこれから向かう電波塔が見える。



二人並んだ夫婦の道祖神の省略形?



竜王山登山口に着く。



植林地の中の登山道は綺麗に整備されている。

ここにも祠がある。



寒風峠への道は壊れていたがこの道は綺麗で歩きやすい。

標識もしっかりしている。



650mほど登ると車道に出る。

ここから鉄塔広場へと直接上る登山道があるそうだがよくわからない。

まだ先日の雪が少し残っている。



タムシバは咲き始め

竜王山では至る所で見ることが出来る摂理



フサザクラが満開。

四国では珍しい。



10時5分 竜王峠着

一息入れてまた登山道を上っていく。



結構きつい道を上りきると鉄塔広場に着く。



鉄塔広場から下っていくとアオイスミレがまだ沢山咲いている。



しばらく行くとケスハマソウが咲き始めていた。

雪割草と言われる花だが、ミスミソウやスハマソウなどもありその違いはよくわからない。

中間種のように思える。

徳島県植物誌(阿部近一著 1990)ではこの竜王山に産するものをケスハマソウとしている。



アオイスミレが日の光を浴びて綺麗だ。

数日前は雪の下だったのだろう。



急坂を登って阿波竜王山に着く。

この坂は200m位ですぐ近くなのだが結構きつい



10時54分 阿波竜王山着

四等三角点「阿波竜王」1060m

展望台に上るが霞んでいて眺望はない。



頂上直下では大規模に伐採されていた。

また電波塔が建つのだろうか。

いつものお地蔵さんにお参り。



色の綺麗なスミレはシハイスミレかな?



ここにもケスハマソウが沢山咲き始めている。

雪が解けて一気に咲き始めたのだろう。



大きめのスミレはアカフタチツボスミレかな?



車道脇には、いろいろなスミレが咲き誇る



竜王峠に帰ってきて三頭越えへ向かう。

一等三角点「竜王」1013m



寒風峠着

12時6分

ベンチで昼食



寒風峠から三頭越えまでは2400m

アップダウンが続く。



アベマキ(コルクの木)が多い稜線歩きは快適

タムシバが咲き始めていた。



足下にはドングリが沢山芽を出していた。



最後の急坂を登り切ると四等三角点「久保谷」913mのあるピーク。

ここからは急坂を下りると三頭越えが近い。



13時22分 三頭越着

ベンチで一休憩



久保谷に向かって下りていくとユキワリイチゲやアワコバイモが出迎えてくれる。



イチリンソウはまだ蕾。



今年もヒナスミレが沢山咲いている。

徳島ではなかなか出会えないスミレなのでうれしい。



ヒトリシズカは花を開き始めたばかり。



ユキワリイチゲは花の盛りは過ぎたようだがまだまだ沢山咲いていて目を楽しませてくれる。



ニリンソウが沢山咲いていて、そのほんのりピンクの花に見入ってしまう。



ニリンソウは名の通り二輪の花が咲くが、同時には咲かずに一方の花はまだ蕾。



ヨゴレネコノメが咲き始めている。

標高が下がってもイチリンソウはまだ蕾。



この谷では白いヒナスミレが多いが、ピンクのヒナスミレが沢山咲いているところもあった。

走りどころも所々に咲いている。



この谷特有の紫のグラデーションが綺麗なユキワリイチゲ

ルリイチゲとも呼ばれている。



竜王山特有のねじ曲がった摂理が見事だ。



ヤマルリソウが可愛い



チャルメルソウはまだ蕾



ヨゴレネコノメの群生は見応えがある



15時7分

久保谷の登山口到着。




後は山桜を楽しみながら川奥まで車道歩き。



杉王神社に15時41分着

朝、咲き始めたばかりだった川辺の桜がもう八分咲き位に咲き進んでいた。

暖かいと一気に咲くんだなあと驚き。






総歩行距離 15.9㎞

累計標高差 ±975m

総歩行数 28,689歩


里山倶楽部四国編 

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