秋の里山  竜王山  2014/09/19    
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 アキチョウジの咲く竜王山 -

今日は雨は降らないが一日中曇りの予報。

竜王山に芝栗拾いに出かけることにする。

去年は9月26日に行ったら少し遅かった。

芝栗は小さいがとても甘くて美味しいので大好きだ。



奥の湯キャンプ場に駐車。

いつ見ても立派な高山龍神宮の灯籠

明治9年設立

香川は雨が少ないので龍神様の信仰が多い。

龍神社は現在はキャンプ場の中にあるが、昔は讃岐竜王山の山頂に有った事から竜王山の名が付いたと言われている。

8時10分 出発



追手前高校の寮に向かって登って行く。

ミゾソバが可愛い花を咲かせている。



ミゾソバはホントにキュートな花だ。



クサアジサイやミヤマウズラが沢山咲き残っている。



此所の茶畑も荒れてきている。

ついこの前まで大勢で茶摘みをしていたのだけれど。

彼岸花が花の盛り。

黄色い花はオミナエシかな。



こんな所に擬宝珠が咲いている。

登山道(作業道?)は綺麗に草が刈られていて歩きやすい。



キンモクセイが咲き始めていて甘い香りが漂っている。

赤い実はゴンズイかな。



上の茶畑は綺麗に管理されている。



サルスベリが咲く車道をキャンプ場に向かう。

ノササゲが咲き始めている。



オトコエシが多い。

右の実はなんだろうか。



一面に咲いているのはシラヤマギクだろうか?

マツヨイグサ(待宵草)が咲いている。

待宵草と言えば竹下夢二の宵待草。

待てど暮らせど来ぬ人を

宵待草のやるせなさ

今宵は月も出ぬそうな


そして宵待草と言えば、先日7日に亡くなった山口淑子(李香蘭)さんの歌を思い出す。



Retro☆Cafeさんのyou tube から共有させて戴きました。

李香蘭と言えば上戸 彩さん演じる李香蘭も素晴らしかったですね。

思い出しました。

上戸 彩 ドラマ 李香蘭 



キャンプ場手前で散策中のご夫婦にお会いする。

作業路などの草刈りはご主人がやっておられるそうだ。

おかげで快適に歩くことが出来ました。

ありがとうございます。

山の栗の様子をお聞きすると

「早生の栗は終わって今は端境期」だそうだ。

キャンプ場から登り始めると直ぐにキバナアキギリが出現した。



アキチョウジもチヂミザサも綺麗に花を咲かせている。



3合目を過ぎると道の両側にはキバナアキギリとアキチョウジの花が咲き乱れるようになる。



モミジガサも丁度綺麗な花を咲かせている。



アキチョウジがこのように沢山咲く山を他には知らない。

去年のキバナアキギリは下唇にピンクの模様があったが今年の花には無い。

不思議だなあ。



8合目あたりからテイショウソウが咲き始めている。

特別に綺麗な花では無いが、秋の里山には欠かせない花だ。



尾根に乗って右に曲がる所で通行止めの標識。

なんと林道が出来ていた。



材木の搬出用だろうか?

それにしても乱暴で荒い工事だ。

登山道がそのまま残っているのがラッキーかな。

オオナルコユリが実になっている。



アサマリンドウの開花はもう少し後のようだ。



まずは讃岐竜王山に登る。

讃岐竜王山(東竜王)標高1,058m

10時9分着。

昔は此所に龍神社があったのだろうか。

長い階段はかなり傷んでいるので下りは慎重に降りていく。



割れ地蔵に挨拶してから阿波竜王山に向かう。



シコクママコナやヤマジノホトトギスが沢山咲いている。

此所のシコクママコナは米粒の黄色が濃い。



やはり栗は全く落ちていない。

見上げると沢山実がなっているのだけれど。

来週くらいに来ると沢山拾えるかもしれない。

10時38分 阿波竜王山到着。

讃岐竜王山には立派な山頂標識や登山記念標識がいくつがあるが阿波竜王山には何も無い。

以前はあったのだが何処かへ飛んで行ってしまったのかも?

四等三角点「阿波竜王」1059.8mがあるだけ。

どのような理由で「讃岐竜王」と「阿波竜王」と名前を分けて付けたのか不明だがこの三角点は香川県側にある。



展望台に上ってみるが遠くは霞んでいる。

栗も落ちていないので帰ろうかと思うが家内は阿讃縦走路の急坂をとっとと下って行く。

車道に出て直ぐにまた山道に入る。



サラシナショウマに似た花が咲いている。

イヌショウマのようだ?

花が開くと花弁状の萼は落下し、花のように見えるのは雄しべだそうだ。

サラシナショウマに比べて花の柄が短いので見分けられるとか。

枝分かれした先にそれぞれ三つ葉をつけて1枚の葉となる。

卵形をした小葉は手のひら状に裂け、縁に不揃いのぎざぎざ(鋸歯)がある。

HIROさんから オオバショウマだと教えて戴きました。

見分けが難しい花ですね。



トウヒレン属の花が沢山咲いているがトサトウヒレンかもしれない。

この花もオウダイトウヒレンだと教えて戴きました。

ありがとうございます。



ドコモ鉄塔ピークまで登り竜王峠に向かう。

竜王山には1,000mを越すピークが4+1ある。

高松市から見て一番目立つのは、名も無く三角点も無いこのピークだ。

イタドリの花が多く実になりかけている。



色の濃いツルリンドウが咲いている。

竜王峠手前のピーク付近にツルニンジンが沢山咲いている。



今年初めての出会い。

花の色の濃いのと薄いのとがある。



モミジガサの花もよく見ると可愛い。



去年には沢山あったツリバナの実はほんの少ししか無い。



竜王峠から登り始めるとキバナアキギリの大群生地がある。



一等三角点「竜王山」1012.7mのピークに着く。

11時32分

竜王峠に帰って昼食にする。

食後、車道を帰ると濃いピンクのクルマバナが群生している。

トウバナは多いがクルマバナは珍しいなあ。



シコクママコナの白花を見つけた。

黄色の部分が多いので遠くから見ると淡い黄色の花に見える。



ミヤコグサが咲いていた。

10数年前はドコモ鉄塔広場一面に咲いていたがいつの間にか少なくなった。

キバナアキギリの雄しべをよく観察してみる。

下唇の奥に赤く見えるのは疑似雄しべで虫がここを押すとシーソーのように上の花粉のある雄しべが降りてくる。

木の小枝で疑似雄しべを押してみると写真のように本当の雄しべが出てきてしばらくすると引っ込んだ。

よく出来ているなあ。



青少年活動センターに向けて進むと龍王神社の標識がある。

久しぶりに行ってみる。

+1の1,000mを越すピークに電波塔がある。

その電波塔手前に龍王神社があったはずだ。



以前は竜王宮と呼ばれていたトタン小屋のような神社の前には鳥居も出来て様変わりしている。

電波塔を建てた時に天辺にあったお社を移動して、トタン小屋のような社を建てて祀ったと思われる。

いつのまにか「水婆女(みつはめ)神社」の立派な標識が出来ている。

通称【西竜王神社】と書いてある。

徳島の美馬町入倉の氏子さん達が例祭を行っているらしい。

東竜王山にあった龍王神社は讃岐の人達が祀っていたので讃岐竜王山。

この西竜王山にある「西竜王神社」は阿波の人達が祀っていたので阿波竜王山と呼ぶようになったのかもしれない。



2004年に来た時には社は緑色で鳥居は無かった。

水婆女とは弥都波女神(みつはめのかみ)の事であり古事記では弥都波能売神(みづはのめのかみ)と呼ばれている。

イザナミの尿から生まれたと言う一番古い水の神様だ。

弥都波能売神社(阿波國美馬郡)の名が延喜式神名帳に見られるらしいが、まさかこの神社が?

今はちっぽけな神社だが昔はかなり格式のある神社だったのかもしれない。

直ぐ近くに竜神池があると言うが木々に埋もれているのか見つけることは出来なかった。



神社の境内にはイヌショウマが沢山咲いていた。



イヌトウバナやホタルブクロも



車道を鷹山公園に向けて下っていくと大きな樅の木の下に沢山アケボノソウが咲いていた。

写真を写しているとお菓子のような甘い香りが漂ってくる。

去年もこの不思議な香りが道一杯に広がっていた。

探してみると今年も咲いていました。

コシオガマのピンクの花です。



長い車道歩きで足の裏が痛くなり鷹山公園で休憩。

13時23分

足が蒸れて足の裏がふやけている。

このまま歩くとマメが出来るのを経験的に知っているので、靴を脱いで足を乾かし靴下を履き替える。

ここにも甘い香りが漂っているが?

何の香りか不明だ。



相栗峠に向けて急坂を下る。



ヤマボウシの実が熟れている。

小鳥のご馳走を少し分けて戴くと甘くて美味しい。

ヒメシャラの記念樹から車道に出ると相栗峠に着く。

14時22分



相栗峠から奥の湯キャンプ場まで車道を串刺ししながら降りていく。

14時55分 駐車場着。

約3万歩の山歩きだった。

栗拾いは出来なかったが沢山の秋の花に出会うことが出来た。

来週はまた台風が来るらしい。

被害が無ければ良いのだけれど。


里山倶楽部四国編 

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