冬の里山 焼山寺山    2016.12.06
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- 参拝客が賑わう焼山寺 -

今日は寒い一日になりそうだ。

こんな日には、ちゃっちゃと山に登ってから暖かい温泉でまっとりしたいなあ。

温泉と言えばやはり神山温泉。

それなら、温泉に一番近い焼山寺山に登ってみよう。

鍋岩の駐車場まで来ると、大型観光バスが停まっている。

おまけに、此の10年位開いているのを見た事が無かった駐車場の売店が開店している。

逆打ちの年なので参拝客が増えたのかな。



どこから歩き始めようかなと思いながら走っていると杖杉庵に着いた。



杖杉庵の前にある大きな石碑は何かなと思っていた。

説明板をよく読むと、衛門三郎の戒名が「光明院四行八蓮大居士」。

なんと衛門三郎のお墓だった。

此の墓標の下に衛門三郎が眠っていたるのだろうか。



杖杉庵にお詣りして出発。

風が冷たくて、ダウンを着る。



今日は四国の道の参拝路を行かずに、其の先の藤の群生地から旧遍路道に入る。



今年の正月に、地元の方々が復旧作業をしていた旧遍路道だ。

あれから多くの人が歩いたのか、良く踏まれた道となっている。

結構急坂で、汗が出てきた。

ダウンを脱ぐ。



無縁墓の所で四国の道に出て、また目の前の旧遍路道に入る。

此処は、地元のお年寄りご夫婦が岩を削って階段状の道を造っていた所だ。

綺麗にできあがっている。



また無縁仏の墓の所で、四国の道の参拝路に出る。



現在四国の道となっている広い参拝路は、大正時代に馬車道として造られたそうだ。

今日登ってきた道が昔からの遍路道のようだ。



嘉永5年(1852年)3月6日

予州大洲領郡中 上吾川村 俗名徳兵エと読める。

幕末に、伊予の大洲上吾川村の徳兵衛さんが、此処で行き倒れになったのかな。



広い馬車道を進み、車道に出てまた遍路道に入る。

マイクロバスが何台も上がっていく。



今日は歩き遍路の方には出会わない。

ウバユリの実かな。



古い梵字の刻まれた板碑や二丁と刻まれた丁石が残っている。



モミジの落ち葉が散る道を進む。

こんな所にツルリンドウの赤い実が。



駐車場からの道と交わり、青石の自然石で出来た階段を上る。



お大師さんが出迎えてくれる。



杉の古木が立ち並ぶ参道を本堂に向かう。

石段には青石だけでは無くて、ピンクの紅簾石片岩も使われている。



本堂でお詣りする前に鐘撞き堂で一突き。

此処の鐘は本当に素晴らしい音色がする。



本堂にお詣りするが、次から次へと参拝者がやってくる。



古い石仏にもお詣りして宿坊前で一休み。

今日も戴いたミカンを食べるが、汗をかいた後のジューシーなミカンは本当に美味しい。

一口目に感じる酸味が、後から口中に広がる甘さを深く感じさせてくれる。



休憩後、奥の院に向かう。



ヤブムラサキの紫の実が日に輝いて宝石のようだ。



杉の古木三兄弟。

何時見ても木肌がてかてかと赤銅色に輝いている。

青年期の力強さを感じる。



樹齢は既に数百年だろうけれど、まだまだ千年位は生きていそうだ。



蛇封じの岩。



アカガシの古木。

焼山寺山にはアカガシの古木が多い。



竜王窟の分岐から右に回ると急坂となる。

此処から上は遠くから焼山寺山を見ると、鶏冠のように見えている所だ。



祠を過ぎて急坂を突き上げると焼山寺山頂。

剣山は霞んではいるが全景が見えている。



焼山寺奥の院でまたミカンを食べて休憩。



寒いので、昼食は焼山寺で食べる事にして下山開始。

ツルシキミの実と新しい芽。



気温は6.7度とそう低くないが、風が冷たく体感温度は低い。



サルノコシカケは黒くなっている。

漢方薬にすると効き目がありそう。

マックのジャンボバーガーのようなサルノコシカケも。



蛇封じの岩は良く見ると凄い大岩だ。



下の岩が崩れて天井のようになっている。

此の山も緑色片岩の塊で出来ているのかな。



岩に食い込んで大きくなったアカガシ。



コナラの紅葉が美しい。

焼山寺に帰ってきた。



先達を先頭に大勢の参拝客がやってきた。



次々と団体さんがやってくる。

こんなに参拝客が多いのは初めてだ。



帰りには、馬車道を下る。

弘法大師さんが優しくほほえんでいる。



無縁仏の横の立派な墓は、杖杉庵の歴代の庵主の墓らしい。



天保時代の墓に混じって明和と刻まれた墓もある。



また旧遍路道を下っていく。

太い藤のツルが木に絡んでいる。

此処が藤の群生地かな。



車道に出て杖杉庵に向かうとマイクロバスが次々と通る。

杖杉庵の前に来ると、マイクロバスだけでは無くてタクシーも次々と来る。

こんなに賑やかな焼山寺は初めてだ。

鍋岩に来ると大型観光バスが3台も停まっていた。

参拝者が道に溢れ、駐車場脇のお店も大繁盛。

びっくりした。



神山温泉で、体がとろけるまで浸かって、マッサージ器で固まった脹ら脛をほぐす。

帰りに、佐那河内の大宮八幡宮に来ると乳銀杏が黄金色に輝いている。



境内は散った銀杏の葉で埋め尽くされている。



猿田比古と豊玉姫の祀られている祠も、黄金色の落ち葉に埋もれている。

今年は大山などの銀杏を見に行く事が出来なかった。

しかし、銀杏のシーズンの最後にこの様に素晴らしい銀杏に出会えて幸せ。



今日は、久しぶりに焼山寺に行ったが、参拝客が多いのに驚いた。

神山温泉が、観光バスの駐車場拡張工事をしているのも、参拝者が多くなった所為かもしれない。




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