春の里山 高城山      2015/05/06
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 ブナの花が満開 高城山 -

今年のドングリは豊作かな

今日でゴールデンウィークも終わり。

今年は天気も良くて、十分に山歩きを楽しむことが出来た。

今日はのんびりと過ごすのかと思っていたら、家内が南高城山のアケボノを見に行きたいと言う。

とすれば何時もの高城山周回かな。



ファガスの森に着くと数台の車が停まっていてテント泊をしている人達もいた。

平井さんとブンコさんに挨拶してから高城山に向かう。



登山口にはホウチャクソウが咲いていた。

7時29分出発。

高丸山山頂1,627mへはファガスの森 1,301mから標高差326m。

実はファガスの森には四等三角点「ファガスの森」がある。

しかし私はまだその三角点を見たことがない。

一度、平井さんに聞いてみよう。



ツクバネソウの花が咲いていた。



去年はブナのドングリは不作だったが、それでも沢山発芽している。

オオカメノキの白い花が朝の光を浴びて清楚に感じる。



ブナの新緑は既に色濃くなっている。

ヒメシャラは芽吹いたばかり。



樹齢50年以上と思われる大きなリョウブが根本から折れている。

よく見ると根元は鹿にかじられて丸裸。

そのせいで枯れて折れてしまったようだ。

カエデやブナなどが一斉に芽吹いて新緑が眩しい。



高城山へはたった標高差326mだが結構きつく感じる。

その理由の一つがレストハウス横からの最初のピークへの急登。

身体がまだ寝ぼけているので時々足を止めてブナの新緑に見入る。



茶色く見えるのはブナの花粉飛散を終えた花殻のようだ。

 

同じ標高のブナでもすっかり色濃く芽吹いて花も咲き終わっている樹とまだ芽吹いたばかりの樹がある。

この差はなんだろうか。



今年はオオカメノキの花がよく目立っている。

満開の時には真っ白となり緑の多い山ではよく目立つ。



左の木の葉は葉脈が12~14本

イヌシデかな。

右はヒメシャラ。



せっかく頑張って登ったがまた降りて林道に出る。

ここからもう一度登り始める。



芽吹き始めたばかりのブナはとても繊細で美しい。



しかし殆どのブナは緑濃くなっている。

ブナの芽吹きは、芽吹いたかと思うと一気に葉を広げ、瑞々しい生命力に満ちている。



風に吹かれてブナの花が落ちてきた。

見上げると沢山ブナの花が咲いている。



ブナの花をズーム

ブナの花は新芽の展開と同時に咲く。

ぶら下がっているのが雄花で上向きなのが雌花だが雌花はよく見ないとわからない。

ブナは風媒花なので雄花の花粉が風に飛ばされて上向きの雌花に付いて受精する。

自家受粉を避けるために雌花と雄花の咲く時期が異なる。






シャクナゲの尾根まで来るが今年は蕾もついていない。



ミツバツツジがきれいな場所に来るが何故か花が咲いていない。

もう花が終わったのかも。



風の広場の向こうに樫戸丸。



標高が上がるとオオカメノキが咲き始めている。

咲き始めの花は純白ではない。



今年のブナの花の咲き方は凄い。

一昨年はすごい花が咲いてドングリがたくさん出来た。

去年は裏年でほとんど花が咲かなかった。

普通ブナは5年に一度花が咲くので今年も花は咲かないと思っていた。

しかし、今年の花は一昨年よりも更に凄い。

秋には大量のドングリが出来そうだ。

ドングリがたくさんできると山の動物達が喜ぶ。

腹いっぱい食べてたくさん子供を生む。

先日の剣山でも沢山花を咲かせていた。

しかし二年目に大量の花を咲かせるとは?

自然界に何か異変が起こるのかも。



細尾根に来るとミツバツツジが少しばかりだが咲いていて華やかだ。



この尾根のシャクナゲも花芽はない。

右は深く切れ込んでいて木屋平の山々が見える。



まだ蕾のミツバツツジもある。



標高が上がると、新芽の展開と同時に花が咲き始めている。

初々しいのが嬉しくて何枚も撮影する。



ブナの花にシジュウガラなどの小鳥が集まり可愛い声で鳴いている。

小鳥たちの姿を見ながら休憩。

昨日の子供の日の柏餅を食べる。

徳島特有のサルトリイバラの葉で包んである。

私はこの葉がカシワの葉だとずっと思い込んでいた。



日が差してきて気持ちが良い。

新緑に包まれてのんびりと山を歩くのは最高。



白いスミレはシコクスミレだろう。

急坂が始まったところに群生している。



此処からが正念場。

足場の悪い急坂となる。



岩の横には小さなミツバテンナンショウやワチガイソウが咲いている。



ブナの大木が倒れてバラバラになっていた。



樹齢数百年だろう。

しかし根元は空洞となっていた。



急坂の途中にはピンクのコミヤマカタバミが咲いていて気持ちが和む。



急坂を登り切ると頂上の二本のブナが出迎えてくれた。

今まさに芽吹きが始まるところだ。



もう一方のブナは芽吹きが進んでいる。

葉と花が一気に開こうとしていて力強さを感じる。



此処のブナは背が低いので目の前で花を見ることが出来る。



ハウチワカエデは芽吹いたばかり。



芽吹き前のブナは赤い殻に包まれている。



剣山と一ノ森

剣山の右奥には三嶺も見えている。

実は三嶺頂上からこの高城山のアメダスドームがよく見える。

9時26分 高城山頂上着。

登山口から約2時間かかっている。

この位ゆっくりだと疲れもなくて楽ちんだ。



真っ赤な芽はイタヤカエデかなあ。



一休みしてから西に向けて下っていく。



葉が傷んでなくて綺麗なバイケイソウが沢山生えている。

ワチガイソウも一面に生えている。



周りの木々が芽吹き始めているのを見ながら下っていくのは楽しい。



シコクブシも多い



急に曇ってきてせっかくのブナの新緑がぼやけて見える。



きれいなピンクのジロボウエンゴサク?



テンニンソウも一面に生えてきている。

今日は鉄塔手前から左に鉄塔巡視路を下る。

スーパー林道がこの下で崩壊しているので、鉄塔巡視路を下ると崩壊地の先に降りることが出来るかもしれない。



鉄塔巡視路は落石はあるが確りしていて歩きやすい。

鮮やかな色のミツバツツジが綺麗だ。

ツルギミツバツツジだろうか。



見事なミツバツツジに見とれる。

今年はミツバツツジの裏年でショボイのしか見たことがなかった。

見頃の花を見ることが出来て大満足。



歩きやすい道をスーパー林道まで降りてきた。



だが何と言うこと。

崩壊地はまだ先だった。

大きく崩れて完全に道がなくなっている。

左へと大きく高巻きして崩壊地をやり過ごすが、ザレテいて転落しそうで慎重に行く。

この道は通らないほうが良いかもしれない。



トリガタハンショウヅルが咲いている。

目の前にアメダスが見えてきた。



アメダスの下にはアケボノツツジが咲いていた。

まだまだ綺麗だ。



南高城山登山口には高知ナンバーのプラドが一台。

結構キツイ登山道をエッチラ登り南高城山の山頂へ。

シロヤシオはまだ芽吹き前。



家内は大岩までアケボノツツジを見に行くと言う。

登り返しが大変だなあと小声でつぶやく。



どんどん降りて大岩へ

盛りは過ぎているがまだ綺麗なアケボノツツジが咲いていた。



足元には落ちた花びらが一杯。



数日前にはさぞ綺麗だったことだろう。



アケボノツツジに囲まれて昼食。



見上げると彩雲が出ている。

去年は丁度この時期に、高丸山で環水平アークを見たことを思い出す。



またアケボノツツジを見ながら登り返す。



キツイ登りも今日は足が軽い。

一息で登りきり南高城山を下る。



咲き残った桜や咲き始めのオオカメノキの花を見ながらスーパー林道を帰る。

ヤマシャクヤクの群生地ではまだ花は咲いていなかった。



徳島のへそで雲早山、高丸山縦走路を眺める。



なんと道端に4~5mもある雪の塊が融けずに残っていた。



ハルトラノオやフモトスミレがいっぱい咲いている。



ミヤマザクラが満開



シロバナネコノメソウもまだ咲き残っている。



ファガスの森で平井さんや○川さんと暫く談笑して帰宅。

今日は思いもかけず満開のブナの花に出会うことが出来た。

秋にはドングリが実るのが楽しみだ。





総歩行距離 10.1㎞

累計標高差 ±984m




里山倶楽部四国編 

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