天満ヶ原   930m  2004/3/13  塩江町

我が家から、大滝山を望むとその手前に大きな峰が立ちふさがって、大滝山は頂上付近しか見えない。
当然大滝山の縦走中もこの峰のために高松市方向はふさがっている。
山の中腹より上にも、茶畑が広がり銀屋根の農家が点在している。
人の生活がまだ営まれている気配の強い里山である。
地図にも山名は載っていないが、一番高い930mのピークは天満ヶ原と言うらしい。
とても見晴らしがよいらしいので、先週の雪が嘘みたいに暖かい山道を歩くことにする。


大滝山のキャンプ場第五駐車場に車をとめて大滝山方向に少し行くと小さな橋がある。
ここの橋を渡らずに左に行くと、別子真名屋敷線にはいる。
別子の集落を越え、舗装はされているが、感じのいい道を、川のせせらぎの音を聞きながら進む。


舗装路をしばらく行き真名屋敷の農家が見えてくるあたりで、分岐を左折すると急に見晴らしの良い所にでる。
南方向には大滝山の稜線が続いている。舗装路をしばらく農村の雰囲気を楽しみながら歩く。
やがて道が右に大きくカーブしたあたりで、引き返すように左の山道に入る。
最初バイクが廃棄されていたりして荒れているが、すぐに快適な山道となる。


国土調査の赤黒杭につられて登っていると、どこかで道を左に取り違えていることに気づく。
どうもピーク南面を迂回している中腹線に乗ってしまったようだ。いくら行っても高度が上がらない。
地図とコンパスで確認して、赤黒杭が尾根にのびている所から直登を試みる。
道はないが杭があると言うことは誰かが歩いているはず。
急な斜面を、尾根を外さずに一踏ん張りすると、大滝山から天満ヶ原に抜ける車道に飛び出した。
道路を造るため山を削ったのか、山道から低い道路に滑るように下りる。


予定していたよりもずっと展望台に近い所にでた。数分で展望所着。
六甲天満ヶ原線林道開通記念碑と、天満ヶ原山頂神社の鳥居がある。


誰も通らない、立派な林道の立派な休憩所で、高松市内や竜王山を眺めながらのコーヒーブレイク。
とっても贅沢な時間を過ごす。
鳥居を越えて、未舗装だが車も通れる林道を行くと大きな松がある。
一段と開けた道を、景色を楽しみながら行くと、神社に着く。
昭和60年に新築されたらしいが、神社の名前は書いてない。


神社の裏の小高い所に朽ちた社がありその上の広場に三角点がある。
三角点からは南の木々の間から大滝山頂上が見える。
引き返す途中、物井川の集落の向こうに竜王山、そして大仙山のとんがった頂上が少し顔を出しているのが見える。
雪の残る阿波の山々も遠くに見えるが、霞んではっきりしない。


クレーター兄弟実相山らの向こうに、我が峰山が見えている。春霞でぼんやりしているのが残念だ。
空港へ離着陸する飛行機もよく見える。晴れていればここは最高の眺望が得られるだろう。
元来た展望台に引き返しトイレの横の山道に入る。展望台もゴミが散乱していたがここのトイレもひどい。
気持ちの良い山道を尾根を外さずに行く。ピンクのテープに導かれる。


道筋には、自然石の道標と思われる物が、埋め込まれてずっと続いている。
いちど893mのピークを越すと後は下りが続き、769mの三角点に着く。
木々の間から、内場ダムと湖畔のホテルが見える。


昼食後、予定の縦走路を行こうとするが、伐採された松の木が放置されており、西へのルートが閉ざされている。
やむを得ず、左へ迂回そのまま小出川の集落まで下りることにする。
細いかなり荒れた道をピンクテープに従い下りていく。所々崩落している。
やがて、廃屋が見えてきた所で、生活道を左にとらえて下る。車が放棄されている。



やがて古い舗装路になり、放置された工事事務所らしき所から農道にでる。町道下小出川線である。
左に曲がり、のどかな山間農村風景を楽しみながら行く。右手には大滝山の稜線が続くが、ピークの特定が難しい。
この写真は苫尾山だと思う。中腹を、汚く工事中の「国有林監視道路」がのびている。
この工事のおかげでずっと三本松口、苫尾口が通行止めだったが、工事の延長に伴い今は通行可能となっている。


小出川の集落を行くと、お年寄りがあちこちで元気に農仕事している。挨拶しながら行く。
裏山に登ってきたと言うと、先日まむしを二匹捕まえたという。怖いなあ。
ふきのとうが、沢山芽を出している。好きな人にはたまらないごちそうだろう。
神社があるがここも名前が解らない。


道ばたにはスミレやたんぽぽが沢山咲いている。つくしんぼうも残っていた。


やがて、朝来た道にでる。そのまま帰ろうと思ったが、時間があるので専修院の立て札につられて、川を左折。
山道をひたすら登っていく。ちょっとのつもりがなかなか着かない。
汗がにじんできた頃に、専修院に着く。国際禅道場とある。誰もいないがよく整備されている。
梅がまだ綺麗に残っている。誰か大鉈で梅を切って持って帰っている人がいた。


そのまま、坂を上ると茶畑から舗装路にでる。右に下っていくと大生口の駐車場に着く。
そのまま林道を下って駐車場まで行く。途中大生口、三本松口、苫尾口とも非常に綺麗に整備されていた。
通行可能になったため整備したのかもしれない。
車で朝登った天満が原展望台経由で、内場ダムに抜けることにする。
本当に立派な道を、我が一人走るのは気持ちがいいが、もったいないお化けがでそう。
今日も色々あったけど楽しい一日であった。

カシミール3D使用               歩行距離 13.0km  歩行時間 3時間35分 休憩 1時間57分
国土地理院1/25000地図使用

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