秋の里山  薬師岳 雲の平  2014/09/28
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 雲ノ平からの帰り -


時々沢の音で目が覚めたが、その内熟睡する事が出来た。

4時30分起床。

向かいの寝床の沢装備の若いご夫婦はもう出発していた。

冷たい水で顔を洗いシャキッとする。

何しろこの小屋は洗面所などに美味しくて冷たい水が出し放題。

水栓を止めると詰まる事があるので出しっ放しにしているそうだ。



5時47分 出発

まずは急坂を登っていく。



シラタマノキの実が沢山なっている。



今日は霜が沢山降りていて草紅葉が真っ白。



カベッケ原の標識が昨日は無かったのに今日はベンチの上に置いてある。

ネットではカベッケガ原と表記しているのもあるがどちらが正しいのだろうか?



山肌も霜が降りて白くなって雪が積もっているように見える。

太郎兵衛平から降りてきた男性が、「霜が降りて木道が滑って危険だ。」

「この先の丸太の橋は沢に降りて迂回した方が良い。」

と真剣な顔で言う。

もしかしたら滑ったのかな?



ありがとうございますと言って少し行った何でも無い木道で突然すっと滑った。

滑り止めの溝を切ってあるのに全く効かない。

沢に落ちるかと思ったが何とか踏みとどまる事が出来た。

危なかった。

霜が降り木道が凍ると予想以上に滑る。

10人もが骨折したはずだ。

やっと日が差してきた。

紅葉が輝く。



その美しさに息をのむ。

念のため用意していた飴ゴムのバンドを靴に装着する。

しかし、凍った木道には余り効かないようだ。

以前東京で使用していたスパイクバンドの方が良いようだ。



問題の丸太橋に来る。

滑らないように慎重にすり足で進む。

ここで転落したらかなりやばい。



日に輝く草紅葉を見ながら山小屋のお弁当で朝食。

おこわのちまきが美味しい。



日が照っても霜は中々融けない。

慎重に進む。



丸太の橋は少し登り気味で長く、体重の重い私は真ん中で撓んで滑って進む事が出来なくなった。

こりゃ困った。

数センチごと足を運んで何とかクリア。

橋のむこうでは青年が待っていてくれた。

青年は、しばらく考えて沢に降りて渡って行った。



一日で昨日よりも紅葉が進んだような気がする。



最後の急坂を頑張って登ると薬師岳が迎えてくれる。



太郎平小屋が見えてきた。



太郎兵衛平について一休み。

8時51分

薬師沢小屋から3時間と少し掛かった。

標準コースタイムは3時間。

まあだいたい標準タイムで登って来た。

外人の登山者が沢山いて賑やかに槍ヶ岳への縦走路を登って行った。



名残惜しいがそろそろ帰ろう。

9時8分出発。



登山者がどんどん登ってくる。

若い女性が多い。

薬師岳は比較的傾斜が緩く、槍ヶ岳への縦走路も危険な所が少ないので、初心者や女性に人気があるようだ。



三角点にはミヤマママコナが咲いていた。



何人もが追い越して行った。

アラレちゃん通過。



かなり足が辛くなった頃、折立登山口に着いた。

12時27分

太郎兵衛平から3時間20分

標準コースタイムは2時間50分。

やはり私達は下りが苦手。

多くの登山者がバスを待っていた。



駐車場は満車。

トンネルまで路上駐車が続いていた。

登山者だけでは無くここでキャンプをしている人も多いようだ。

有峰湖の辺りも大勢の観光客が居た。

有峰ハウスで風呂に入ろうと思ったが宿泊者以外お断りと書いてある。

立山IC手前で満タン給油して一路徳島に帰る。

途中、淡路SAでカツカレーを食べて自宅には20時過ぎに到着。

此なら明日の出社が何とかなりそうだ。


テレビをつけると御嶽山の惨事が放送されていた。

何という事だ言葉も無い。

不明の人達が一名でも多く救助される事を祈るしか無い。


風呂に入りビールを飲んで熟睡。

今回薬師岳だけに登るつもりだったが、天気が良かったので憧れの雲ノ平まで行く事が出来た。

時間的にも体力的にも私の実力では一杯一杯だった。

転倒もしたが骨折もせずに帰る事が出来た。

今回の雲ノ平行きは予定しておらず急な予定変更だった。

薬師岳へコースの事前調査はしっかりとしていたが雲ノ平は全く調査していなかった。

偶然に3日間とも天気が良くまた沢も増水していなかった事から私達でも無事帰ってくる事が出来た。

途中で天候が悪化し大雨が降ったりすると帰ってくる事が出来ない厳しいコースである事を後から知った。

また携帯などが全く通話不能なので事故が起こった時は救助も呼ぶ事が出来ない。

(祖父岳あたりならドコモが繋がるらしいが沢筋で遭難してから祖父岳に行くのは無理かも)

今まで長い人生、かなり運が良かったと思う。

出来ればもう少し運に恵まれて山歩きを続けたいと思うがやはり急な予定変更は×だ。


おまけ  今回の出費

ガソリン代 約15千円

高速代 約22千円

有料道路 約2千円

宿泊代 約58千円

ビール、飲料等 約5千円

食費その他 約5千円

バッチ代 約3千円

合計 約110千円

高速代もガソリン代も高くなった。

山小屋の宿泊代も毎年値上げしている。

現在は少しだが仕事をして給料をもらっているので何とかなるが

年金だけなら年に何回もアルプスへ行くのは大変だなと思う。




里山倶楽部四国編 

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