春の里山 三頭山 2014/03/22
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 久保谷から三頭越そして三頭山 -


昨日もまたゴルフだったが、冷たい風が吹き昼過ぎには雪や霙が舞った。

高い山では可成りの積雪があったと思われる。

朝起きると良い天気。

例年この時期には久保谷から三頭越えそして竜王山へとピストンしている。

ユキワリイチゲも天気が良ければ綺麗に咲いていることだろう。

しかし、ぐずぐずしていて出発が遅くなった。

一寸、竜王山ピストンは厳しいかもしれない。

それなら、前から気になっていた三頭山734.2mに行ってみよう。



10時11分 久保谷の鐘撞き堂出発。



例年ならもう咲いているケクロモジはまだ蕾。

今年は開花が遅いようだ。



ユキワリイチゲは花を開いていない。

まだ、おねむの最中

寝起きが悪いなあ。



ヤブツバキの落花が鮮やかで目を引く。



楽しみにしていたユキワリイチゲは全く咲いていない。

蕾も見えないが?

アワコバイモは沢山咲いている。

最初は中々見つけられないが一つ見つけると次々と見つけることが出来る。



西国33カ所の観音様の石像が所々に置かれている。

この石像は5番の藤井寺

千手観音の筈だが観音様には見えないなあ?

施主は川東 稲毛と読み取れる



渓流は水量が多いが、今日は長靴なので気にせずに歩くことが出来る。



イノシシが掘り返した跡が多く残っている。



この石像も観音様には見えないなあ。



アワコバイモは沢山咲いているがユキワリイチゲの花はさっぱり。



八番観音像の辺りでやっと蕾が開きかけたユキワリイチゲを発見。

帰りには咲いているかな?

楽しみ。



イチリンソウやニリンソウの葉も出ているが花芽は見えない。



登るにつれてイノシシが掘り返した跡が多くなる。

登山道の両側が広範囲に掘り返されている。

これではせっかく咲いたユキワリイチゲもアワコバイモも台無しになってしまう。

と言ってもお腹がすいたイノシシには花のことなど関係無いことだろう。



昨日は沢山雪が降ったようだ。

融け始めた雪の中から顔を出したユキワリイチゲの葉も寒そう。



林道に出ると直ぐに三頭越に付く。

11時21分。



猿田彦さんもおっぱい地蔵(天細女命)もお久しぶり

讃岐山脈には猿田彦と天細女命が多く祀られている。



峠の鳥居には、と「安政四巳歳仲秋日、四海泰平、君民豊楽、金比羅大権現」と刻まれている

この峠を金比羅さん詣りの人達と借り子牛などが行き交ったそうだ。

その頃は久保谷からの道も今のようには荒れていなかったのかなあ。

この峠にはその昔、茶屋(梶浦家等)があったと言う。

その時使用した井戸も残っている。

その徳島県側の石額には「金毘羅大権現」、香川県側には「三頭山大権現」と刻まれている。

今日は三頭山大権現を探しに行く。



峠から三頭山に向かう。

雪が多く残っている。



アベマキ(コルクの木)が青空にそそり立っている。



西国33カ所の観音様の石像が並んでいる。



二十三番 勝尾寺 千手観音

この観音像は三頭神社まで続いているのだろうか。

昔、阿波からは三頭峠越えで金比羅詣りに出かけたが讃岐からは三頭越えで三頭神社にお詣りする人が多かったらしい。



ドンドン下って行くと、美馬モーターランドへの車道に出る。

百笑一起の会の標識がある。

百笑一起の会とは三頭トンネル入り口で太陽マーケットを運営されている団体のことのようだ。

車が停まっていて登山準備中の男性からホームページ見ていますよとお声掛け戴く。

ありがとうございます。

花は咲いていましたかと聞くので「まだ咲いていませんでしたよ。午後になったら咲くかも」と返事する。

残念そうな男性にお別れして車道を下っていく。

車道からは竜王山が一望できる。



車道は尾根を走っていて見晴らしは最高。

昨年緑の募金で植栽もしたらしい。



三頭ふれあいの森の看板と広場がある。



平成元年に三頭山周辺整備事業が行われた時の記念碑がある。

平成の初めには徳島の山間部も開発や整備が行われていたのだなあ。

今は殆どの所が放置されて荒れている。



車道脇にも西国33カ所の観音像が並んでいる。



車道は稜線を通っているので見晴らしが良い。

竜王戦の南斜面には長閑な山村風景が見えるる



右にフライトパークらしいピークが見える。

東屋が有り、上がってみる。



吉野川の流れや眉山へと続く山脈も見える。



フライトパークヘの入り口は鎖で施錠されている。

三頭山は何処から登るのだろうか?

登山口は見当たらない。



西国33カ所の観音様に導かれてまずは三頭神社に向かう。



舗装路の行き止まりに大きな駐車場が有り石段がある。

享和元年(1801年)と刻まれた石灯籠がある。



改修記念碑が有り平成5年に改修されたことが解る。

平成5年と言えば私は新居浜で勤務していたがもう20年以上も経ったのだなあと思うと感慨深い。



流石、多くの人々に崇拝されただけあって広い境内と立派な社がある。



大正2年の合祀祈念碑、昭和31年三頭神社への土地の寄贈碑そして昭和45年の自動車道の開通祈念碑が並んでいる。



三頭神社への参拝客は非常に多く参道には旅館(吉野家、玉屋、錦屋等)があったそうだ。



三頭神社には剣霊、山王、清竜(青竜)の3社が祀られている。

そのことから三頭神社と呼ばれるようになった。

(みつがしらじんじゃと呼ばれるとの記述もある)

しかし、此処は神社で有り三頭山大権現との繋がりは見る事は出来ない。

大正の改築前は大権現だったのだろうか。

藩政時代、三頭山大権現は金比羅の奥の院的存在として参詣が多く、

阿波からの金比羅参りには必ずと言っていいほど、三頭山大権現を
参拝したと言われているが...



神社の裏から三頭山を探しに引き返す。

何処にも三頭山の標識は無い。

やはりこのフライトパークの奥にありそうだ。



少し登ったところの広場の小高いところに三頭大明神が祀られている。

何故、三頭山大権現として祀らなかったのか?解らない。

その奥の少し下ったところに四等三角点「三頭」がありました。

鳴門岳友会の標識は無くなっていました。



キティの山頂標識は健在。

何故山の最高点では無くて、少し下に三角点があるのかは不明



フライトパークで剣山山系の山々を見ながら昼食。

剣山と次郎笈が何時もと違った姿に見える。



真下に学校の校舎らしき建物が見える。

屋根にソーラーパネルがあるので今でも現役のようだ。

と思ったが調べると清重北小学校で平成22年4月から休校しているようだ。



ドンドン引き返して三頭越えに着く。



ユキワリイチゲが開花していることを楽しみに下って行く。

雪が融けてユキワリイチゲの葉が顔を出している。

男性二人組が登ってきてホームページ見ていますよとお声掛け戴く。

四国中央市から来られたようだ。

ありがとうございます。



やっと開き始めた花はあるがみんな縮こまっている。

やはり昨日の雪が応えているのかな?



ニリンソウが一輪開花していた。

でも昨日の雪で痛んでいる。

ピンクの蕾もいくつかある。

これから可愛い花を沢山咲かせてくれるだろう。



開きそうな花もあるのでしばらく待ってみる。

何人か登ってこられたので色々な話をしながら時間を過ごす。



やっと一輪だけ恥ずかしそうに花を開き始めた。

しかしもう日が落ち始めている。

今日はこれ以上花が開くのは無理のようだ。

諦めて帰ることにする。



残念なので車で竜王山に向かう。

車道脇の斜面は雪が残っていてお目当ての花は埋まっている。

しかし、一カ所雪が融けて咲いていました。

大好きなアオイスミレ。



早春に咲くアオイスミレはタチツボスミレに似ているが、少し縮れた花弁が恥じらっているようで可愛い。

もう少しすると一面に群生する事だろう。



帰りにセリバオウレンの群生地に立ち寄る。

昨年は雪から僅かに顔を出していたが、今年は大群生となっている。



一面に咲いていて、踏まないように撮影するのが大変。



夕方で薄暗いので写真はもう一つだが花は息を呑む程美しい。

十分に花を楽しんで帰宅する。

ユキワリイチゲは昨日の雪の所為か瑠璃色の花を見ることは出来なかった。

しかし、三頭山に始めて登ることが出来た。

三頭越えを越えて阿波と讃岐の人々が盛んに行き交ったその昔を偲ぶことも出来た。






里山倶楽部四国編 

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