秋の里山 高丸山  2021年09月25日  
里山倶楽部四国編 

- 高丸山  ―

高丸山の白いシコクママコナを今年はまだ見ていない。

見頃は過ぎたかもしれないと思いながら出かける。



駐車場に着くと、すでに先着車が2台。

準備をしているうちに、若い女性パーティと年配の男性の車もやってきた。

随分と人気があるのに驚く。



ヤマシロギクと色白のシコクママコナが出迎えてくれる。



苞に歯牙があるのでシコクママコナだ。



アサマリンドウが多いが朝早いので開花していない。



キッコウハグマはまだ蕾



お不動さんにお参り。

トチの木の葉が色付き始めている。



石仏にもお参りして三ツ尾の峠に向かう。



シラキの葉が朝日に輝いている。

ミヤマシキミの実が赤く熟れている。



マムシグサの実が半分赤い。



こんな所にツチアケビの実が。



ウリハダカエデの大木は、まだ色付いていない。

子どもたちが植えたブナは一本だけが元気。

100年後も元気でいてほしい。



登山道に大木が倒れている。



今日は少し足が軽いかな?



アオハダに小さな赤い実が出来ている。



沢山のアサマリンドウはまだ花が開かない。



登山道にはヤマシロギクとシコクママコナばかりが咲いている。



展望岩まで来ると、やっと開いているアサマリンドウ。



白文字の実はまだ青い。

白く熟して爆ぜるのはもう少し先。



沢山の実が出来ている木は何だろうか。



アサマリンドウを見ながら最後の登り。



頂上着。

車はあったのに誰もいない。

もう下山したのか、それとも雲早山に縦走しているのかな。



雲早山縦走路のピークに行ってみる。

高城山は見えているが、剣山は雲の中。

今日は快晴だと思っていたのに残念だ。



おまけに雲が下から湧いてきた。



残念だが頂上に引き返す。

いつの間にか大勢が登ってきている。

駐車場で会った徳島市から来た若い女性三人組は食事の準備中。

剣山は混んでいるだろうからと高丸山に来たそうだ。

剣山は混んでいるだろうし今日は雲の中で何も見えないだろう。

高丸山に来て正解だねと話す。

帰りに月ヶ谷温泉のカフェに寄るのが楽しみだと話していた。



食事は後にして下山する。

ナツツバキの実が大きくなっている。



ブナの林を降りていくと駐車場は満車状態だ。



旗立分岐から旗立山に向かう。

可愛い白いキノコがニョキニョキ。



前回来た時枯れたヒノキを伐採するために、作業道を造るための測量をしていた。

しかし枯れたヒノキはそのままだ。



枯れたヒノキには赤テープが巻いてある。

伐採するのはまだ少し先のようだ。



林道に出るとクマシデの実が、ミノムシのようにぶら下がっている。



東屋で一休憩。

ついでに少し早い昼食にする。

赤い実は山椒かな。

雲が多いが雲早山はくっきりと見えている。



ヒカゲノカズラに黄色い胞子のう穂が出来ている。

突くと黄色い胞子がワッと飛び広がった。

傷んだ階段をよじ登る。



旗立山頂上着。

前に手直しした山頂標識はまだ飛ばずに付いていた。

ハティの標識はまた飛んでいたので拾って付けておく。



ブナとカエデの並木を下って行く。

カクレミノの実がこんなところにも落ちている。




ヤマシロギクが綺麗だ。



白いシコクママコナを探すが、もう消えてしまっている。時期が遅かったのかな。



ツマグロヒョウモンのオスが飛び回っている。

今年はまだメスと出会っていないのだろうか。

林道が赤石丸を巻いてコチラに戻ってきているが、何時になったら完成するのだろうか。

20年前から殆ど進んでいないように思うのだが。



赤石丸に向かうがやはり白いシコクママコナは無い。



ヒヨドリバナが咲いているが今年はアサギマダラが少ない。

何時もマムシがいるアセビの茂み。

やはりいました。

ちっちゃなマムシの子供がニョロニョロと隠れて行った。

子供でも噛まれたら毒があるのだろうか。



車道から少し登り返すと赤石丸。



キッコウハグマはまだ細い蕾。



シロモジの実と折れたウラジロモミの枝に大きな実。



山椒の実が弾けて黒い実が出ている。

成熟したこの実を使用して蒲焼きに掛ける粉山椒が作られる。

山椒は木の芽、青い実そして完熟した赤い実と色々と重用されてきたが、今では採る人もいないようだ。



赤い実がビッシリと付いた木がある。



アオハダの実なんだろうか。

ウメモドキにも似ているが、ウメモドキは実の柄が短い。

この木は実の柄が長いので、やはりアオハダのようだ。

赤い実をつけるアオハダもウメモドキもそしてソヨゴも、同じモチノキ属の樹なので一見よく似ている。

一部の園芸店などではアオハダをウメモドキとして販売しているのでこんがらがる。



山道を引き返すと可愛いスミレが咲いていた。

シハイスミレに似ているが、葉の裏は緑だ。

何のスミレだろうか。



ニシキギの葉が色付き始めている。

谷間では涼しくなってきた。



ジンジソウが咲いていた。



ブナの広場に来ると保護網のないところも笹が回復している。

トリカブトも多いがこの花は鹿も食べない。



ブナの広場で阿南から来られた女性にお声がけ頂いた。

私のホームページも見ていただいていて以前にも何度かお会いしたらしい。

すっかり忘れていて申し訳ありません。

家内が、ツチアケビの実を見つけて一緒に鑑賞する。

この広場では良くツチアケビが発生するが、その都度場所が異なっているのが不思議だ。

女性から、ツチアケビはアケビの実のように弾けないのかと聞かれた。

そう言えば弾けたのを見たことがない。

調べてみると、ツチアケビはラン科の植物で光合成をしない菌従属栄養植物であり、ナラタケ等に寄生している。

普通のランのように細かい種が風によってばらまかれることはなく、ヒヨドリなどに食べられることにより拡散される。

実はドギツイ赤色で食べる気はしないが、ツチアケビ酒として焼酎に漬けて飲まれることもあるらしい。

また、果実を乾したものは生薬の土通草(どつうそう)で、漢方で強壮・強精剤として非常に効果があるそうだ。



広場ではトリカブトが群生していた。

もう実となっているのも多いが、実が小さくて可愛い。

葉は完全に三全裂している。

よく見るとエイザンスミレと同じ様に、二枚がさらに2回分かれて鳥足状になっている葉もある。

毛の有無は確認し難いが、多分タンナトリカブトだろう。



色の薄い個体は柔らかい色合いで好ましい。



帰りにミカエリソウを見かけた。

高丸山で見かけるのは初めて。

駐車場に着くと凄い車の数。

聞けば雑草刈の講習があったようだ。



月ヶ谷温泉では10月桜がもう開花していた。



これから長い間咲き続けることだろう。



足元にはキツネノマゴも咲いていた。





総歩行距離 9.3km

累計標高差 ±900m

総行動時間 6時間42分





里山倶楽部四国

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