秋の里山  薬師岳Ⅱ  2014/09/26
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 太郎平から薬師岳 天空に聳える槍ヶ岳 -

そのⅠ 折立から太郎兵衛平

そのⅢ 薬師沢経由 雲ノ平

雲ノ平へ行こうか 色々と考えたが、やはり最初の計画通りにしよう。

薬師岳に登り、薬師岳山荘に泊まってのんびりして明日は帰ろう。



10時18分 薬師岳に向けて出発

少しばかり登って50mほど下って行く。

15分程で薬師峠のキャンプ場に着く。

ここには水場と簡易水洗のトイレがある。



キャンプ場はかなり広く沢山のテントが張れるようだ。

管理休憩所があり駐在員がいてテントの受付をするとネットには書いてあるがこの時期いるかどうかは不明。

ここで突然、気が変わった。

今日薬師岳に登り、太郎平小屋まで降りてきて泊まろう。

明日は雲ノ平まで行って薬師沢小屋まで帰ってきて泊まろう。

明後日は薬師沢小屋からなら昼過ぎには折立に下山できるだろう。

地図で時間を確認。

今からなら薬師岳に登って30分程滞在したとして5時間半で16時には太郎平小屋に帰ることが出来る。

明日は、雲ノ平まで6時間 雲ノ平から薬師沢小屋まで3時間とすると休憩を含めて10時間。

朝5時に出れば15時には薬師沢小屋に帰ることが出来る。

明後日は、5時半に出発すれば12時までには登山口に着くことが出来るだろう。

タイトなスケジュールだが無理なら月曜日には休暇を取ることにして雲ノ平に泊まってのんびりして帰っても良い。



本当は急な予定変更はやるべきではない。

しかし、素晴らしい秋空と紅葉。

明日、明後日も快晴の予報。

雲ノ平に行くのにこんなチャンスはもう無いかもしれない。

山小屋は16時以降に到着するのはマナー違反なので気合いを入れて登ってこよう。

キャンプ場の脇にザックをデポしてサブザックに食料と水そして捻挫対応などの緊急用品を詰める。

10時46分 出発。

薬師岳2920mまで標高差626m

普通なら2時間で登ることが出来るはず。



登り始めると岩ごろごろの沢道

こりゃ大変だ。



頑張って登って行くと傾斜が緩くなり、先に出発した広島の男性に追いついた。

道端にリンドウが咲いている。

小さなリンドウだ。



タテヤマリンドウかと思ったがもう9月末なのでミヤマリンドウだと思われる。

よく見ると沢山咲いている。

可愛いなあ。



11時20分薬師平に到着。

木道が整備されていて気持の良い草原歩き。



ケルンの向こうに黒部五郎岳が美しい。



黒部五郎岳から槍が岳へと連なる山並みが美しい。



槍ヶ岳に目をこらすとその右に大喰岳や中岳が見える。

三俣蓮華岳と双六岳の間に顔を出しているのは奥穂高岳かな?



目の前に薬師岳の雄大な姿が広がる。

白く見えるピークが山頂か?

実は山頂はその左で此所からは見えない。

薬師岳山荘も見えない。



ドラム缶に熊が居たら叩けと書いてある。

まさか熊など居ないだろう。

登山道の横には「クロマメノキ」「チングルマ」「ウラシマツツジ」等の紅葉が美しい。



薬師岳山荘まで15分の道標が有りザレ場を登るが山荘は見えてこない。



三俣蓮華岳の右に穂高の峰々が見えてきた。



振り返ると白山方向には雲海が広がっている。

太郎平小屋が遠くなった。



ピークを回り込むと薬師岳山荘 2,701mに着いた。

12時6分

太郎兵衛平から1時間48分かかっている。

綺麗な小屋だ。



薬師岳の東斜面には、大規模な氷河地形の圏谷(カール)群があり、国の特別天然記念物に指定されている



小屋の人達としばらく話し込んでから頂上に向けて出発。

目の前のピークにやっとたどり着くがここには避難小屋のピーク。

この頃朝私達を追い抜いていった人達が下山してくる。

その中の二人から直ぐそこで熊が居ましたよ注意していってくださいと言われる。

野生の熊には出会ったことが無い。

見てみたいし怖いし..



避難小屋のピークに着くと目の前に素晴らしい眺望が広がる。

大きい写真

避難小屋のピークから左へと稜線を行く。

中央カールの向こうに赤牛岳

その右奥に野口五郎岳

更に水晶岳、鷲羽岳そして槍ヶ岳へと続く裏銀座の山並み

赤牛岳の左には、今年の7月に登った;蓮華岳、針ノ木岳そして鹿島槍ヶ岳や五竜岳などの後立山連峰の山々が見える。



後立山連峰から裏銀座そして槍ヶ岳が目の前に凄い迫力で聳えている。

明日訪れる予定の雲ノ平そして雲ノ平山荘も目の前に見える。



岩の多い稜線を山頂に向かう。

突然 熊!と家内が叫ぶ。

ハイマツの中から黒い物体が飛び出して左の斜面を走り降りている。

凄い勢いで転がるように降りていく。

カメラを取り出して撮影したがコンデジではその姿を写すことが出来なかった。

小さな点になりやがてまたハイマツの中へと消えていった。

野生の熊に出会ったのは初めてだ。

大感激。



13時8分 薬師岳2,926m 山頂着。

山荘からは45分くらいかな?



薬師岳は、古くから信仰の山であった。

平家落人伝説のある有峰(ありみね)の人々が、薬師如来の山として山頂に祠を建て、毎年6月15日の祭りには登拝した。

薬師堂の中には金色の薬師如来像が安置されている。



山頂付近は角閃岩を含んだ石英斑岩、つまり花崗岩に近いものなので、輝くような明るい雰囲気がある。

薬師堂の横に二等三角点「薬師ケ岳」がある。



裏に回ると北薬師岳の向こうに立山と剱岳が聳えている。

薬師岳は立山から槍ヶ岳への縦走路の丁度真ん中くらいに位置している。



7月に針ノ木岳から眺めた薬師岳の山頂にいると思うと感慨深い。

この下に黒部湖から続く黒部川上の廊下がある。



目の前の赤牛岳の存在感が凄い。

野口五郎岳は柔かかな稜線を持つ山だ。

差の左には見事な三角錐の水晶岳

そして鷲羽岳を経由して槍ヶ岳へと続く。

何時まで見ても見飽きない素晴らしい眺望だ。

次はこの裏銀座の山々を歩いてみたい。



薬師岳からの素晴らしい眺望をハイビジョン画像でお楽しみください。                  ↑クリック



山頂には先ほどの広島の男性が一人だけだったがその内に年配の男性と若い男性と女性が登って来た。

若い男性や女性は8時のバスでやってきて登ってきたと言う。

私達より2時間以上後から登って来て殆ど同じ時刻に山頂に着いたようだ。

凄いなあ。

今日は太郎平小屋に泊まり明日は黒部五郎そして雲ノ平、高天原、水晶岳経由で新穂高温泉まで周回するという。

その若さとバイタリティがうらやましい。



記念撮影したりしてのんびりと過ごす。



槍ヶ岳の左に富士山も見える。

随分とのんびりしたので下山開始。



鷲羽岳の左に北鎌らしいギザギザの尾根が見える。

雲海が上がってきた。



走り上がってきたのは外国の夫婦?

凄い勢いで駆け上がっていった。

14時6分 薬師岳山荘に帰ってきた。

喉が渇いてペットボトルのサイダーを購入。

一気飲みする。

炭酸がノドに染み渡る。



素晴らしい眺めを目に焼き付けておく。

次にまたこの山に来る機会はきっと無いだろう。



岩の間にハクサンフウロの咲き残り

タテヤマアザミが咲いている。



砂礫の道を黙々と下る。

目の前に素晴らしい景色が広がり帰るのがもったいない気がする。

山荘泊まりだと思われる登山者が次々と登ってくる。

突然ご夫婦からお声がけ戴く。

岡山の方で私のホームページを見て戴いているそうだ。

こんな所でお会いできるとは。



また何処かでお会いできることを楽しみにしています。

(もし写真必要でしたらメールか掲示板でご連絡ください。)



ナナカマドの紅葉が夕日に照らされて真っ赤に輝いている。

ハイマツの緑とのコントラストが美しい。



ゴロゴロ道を転倒しないように気をつけて降りてキャンプ場に着く。

キャンプ場ではテント泊の人達がのんびりと散策したり夕食の準備をしている。

このテント場は水もトイレも有り広くてしかも景色も良くて最高だな。

デポしたザックを背負い最後の坂を登る。

今朝よりも紅葉が進んでいる気がする。



シラタマノキの実を見っけ。

こんなに長かったかなと思う太郎兵衛平までの登り。



15時53分 太郎兵衛平に帰ってきた。

なんとか16時前に帰ることが出来て良かった。



朝は逆光でうまく写らなかった雲ノ平と祖父岳

その向こうに水晶岳と鷲羽山



とりあえず私は生ビール家内はコーヒーで乾杯。

薬師岳が優しく私達にまたおいでと呼びかけてくれているようだ。



明日は目の前の雲ノ平に行く予定。

約400m下って薬師沢小屋へ着きそこから約600m登ると雲ノ平山荘に着く。

そしてまた600m下って薬師沢山荘に帰り宿泊する予定。

約10時間ぐらいの行程になる予定。

薬師沢から雲ノ平までの急坂は凄いという噂。

頑張らなくては。

日曜日の勉強会欠席の連絡をしようとしたがAUは何処に行っても圏外。

困っていると男性がドコモの携帯を貸してくれた。

ありがとうございました。

ドコモだとバッチリ繋がる。

やはり大きな山ではドコモかなあ?



宿泊者は少なく1階の蚕棚の下段は私達だけ。

上段にも数人が居るだけ。

団体客は2階のようだ。

17時30分 美味しく夕食を戴き19時過ぎには爆睡。

そのⅠ 折立から太郎兵衛平

そのⅢ 薬師沢経由 雲ノ平



里山倶楽部四国編 

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