夏の里山 朝日岳    2016.07.21
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日本アルプスの山旅

蓮華温泉~白馬大池  7/18 
白馬大池~白馬岳~白馬山荘 7/19 
白馬岳~雪倉岳~朝日小屋  7/20 
 朝日小屋~朝日岳~蓮華温泉  7/21

ぐっすりと寝て、4時起床。

もう既に、山小屋の女主人の清水ゆかりさんは起きていて、家内を待っていてくれた。

テーピングを外すと、まだ手首から肘のあたりまで真っ青に腫れている。

しかし、腫れの具合が少し和らいだようだ。

これなら骨折はしていないと、再度丁寧にテーピングして戴く。

木道は滑りやすくて転倒する人が多いので、気を付けるようにと注意して戴く。

本当にお世話になりました。



お弁当に、ます寿司とクルミの寿司を6個購入して出発前に一個ずつ食べる。

一個250円なのでもっと買っておけば良かった。

家内の手は、指が倍位に腫れているが痛みは我慢できるとのこと。

鎮痛消炎剤を飲んで出発。

4時44分

所が、昨日水分不足だったので、余分にポカリスェットを2本購入しようと思っていたのを忘れた。

結局、お茶1本とペッボトルのスポーツ飲料3本となった。

途中に美味しい水場があると聞くのでまあ良いか。

これが後日酷い目に遭う原因となった。



朝日小屋の隣に祠が有る。

今日の無事を祈って出発。

薄曇りだが白馬岳はクッキリと見えている。



水平道分岐まで下って木道を登っていく。



朝日岳までは300m程の標高差だが、家内は調子が回復したのか快調に登る。



振り返ると、前朝日岳手前の広場に朝日小屋が綺麗に見える。



木道と地道が交互に現れる。

イワオウギガ咲いているが、今日の道も花が素晴らしいと聞く。

楽しみだ。



キヌガサソウにムシトリスミレも多い。



登山道の両脇には

沢山の花が咲き乱れている。



あっという間に頂上に着きそうだ。



コバイケイソウやハクサンコザクラも多い。



ウサギギクやミヤマアズマギクも。



ニッコウキスゲも朝早くから咲き始めている。



広い広場のような朝日岳頂上に着く。

5時51分。



白馬山頂に有るのと同じような方位盤が有る。



皆さんのレポートでは、でかいパイプオルガンのような標識が有るはずだが見当たらない。



早々に下山を開始する。

この花はミネズオウかな。



ガスってきた。

雪渓の横を通る。

今回見た中で最大の雪渓だ。



下山路も、ハクサンコザクラとハクサンイチゲの花園。



こんなに凄いサクラソウ科の花園は、見たことが無い。



ベニバナイチゴも咲いていた。



昨日歩いた白馬大池から白馬岳への稜線は、かすんで見える。



もう15度になった。

今日暑そうだ。



花を写すのが忙しくて中々下っていけない。

本当は涼しいうちに、距離を稼がなければならないのだけれど。



滝雲が流れ落ちる景色を見ながら下って行く。



素晴らしい雰囲気の景色を眺めながら更に下って行く。



カライトソウは猫じゃらしのようで本当に可愛い。



タテヤマウツボグサも沢山咲いている。



いくら写してもきりが無い。



男性が二人、熱心に花を撮影しているのに擦れ違うと、すぐに吹き上げのコルに着いた。

6時37分。

何時もは風がきついところらしいが、今日は無風だ。

座って少し行動食を食べて休憩。



此処から栂海新道を経由して、親不知の日本海まで行くことが出来る。

エントツ山さんは、逆に親不知から登って白馬まで周回したそうだ。

すごいなあ。



またまた花園の中を下って行く。



標高が下がってくるとチングルマがもう実になっている。



湿原に来るとヒオウギアヤメが咲き誇っている。



ムシトリスミレは葉の色が変わりつつある。

樹林帯に入り、沢のような登山道になるとアップダウンが多く暑い。

暑くなって堪らず沢の水を頭から被る。



樹林帯を抜けるとニッコウキスゲの原となる。



天気が良くなって日が容赦なく照りつけてくる。



下っているはずなのに、沢が有るたびにアップダウンが有る。

手を使って岩を登らないところが多くなり、家内は苦労している。



やっと五輪の森の標識に出た。

8時17分。



朝日岳から2.9㎞

蓮華温泉まで9.1㎞と書いてある。

随分歩いたと思ったのにまだ3㎞も来ていない。

岩場のアップダウン道は時間が掛かる。



また木道となりドンドン下る。

シモツケソウのショッキングピンクが目立つ。

男性が登ってきた。

蓮華温泉から朝日岳までピストンするそうだ。

凄いなあ。

家内の手の包帯を見て、これから先木道が多くて滑りやすいので、慎重に行くようにとアドバイスを受ける。



シロウマアサツキの花が多い。

この花は昔、白馬の雪渓の岩場に多く、葱平(ねぶかっぴら)の名の由縁になっている。

しかし今では、葱平にはシロウマアサツキは殆ど姿が見られない。

タカネバラがもう実になっていた。



ウメバチソウも咲き始め。



やがて砂礫帯の平原に出たが、ここからが五輪高原か?



ワレモコウも咲いている。

タカネマツムシソウも咲いていて蕾も多い。



タテヤマウツボグサとオオバギボウシ



またガスが巻いてきた。

ニッコウキスゲの咲く中を進む。



あれっ!

こんな所にユキワリソウが咲いている。



一面に咲いている。

随分と遅い時期に咲くユキワリソウだなあ。

よく考えるとこの辺は、つい最近雪渓が融けたばかり。

ハクサンコザクラと比べて色が淡く花が小さい。

雲早山縦走路に咲くユキワリソウと同じだ。

可愛いなあ。



キンコウカやオオコメツツジも一杯。



ミヤマダイモンジソウやクロトウヒレンも



どこまでも木道が続く。

急傾斜で繋ぎ目の段差が大きい。



ワタスゲも多い。



?とミヤマコゴメグサ



あれっ!もうミヤマママコナが咲いている。



オヤマリンドウはまだ咲き始め。



花園三角点 1,753mに着いた。

9時10分。

白馬岳でお会いした人は、蓮華温泉から予想以上に時間が掛かり、此処でビパークしたと言っていた。



赤い実はアカモノだろうか。



マイズルソウやヤマウルシは実になっていた。



滑りやすい埋もれた木道を下っていく。

この辺からカモシカ坂だろうか?

ブナが多くなる。



蒸し暑くていやな道だ。

持ってきたドリンクは二本飲み干してしまった。

途中、美味しい水が湧き出しているとブログで見ていたが、何時の間にか通り過ぎてしまっていた。

大失敗。

チョロチョロ流れている水は飲めない。

タオルを浸けて絞って首に巻く。

一時、冷たくて気持ちが良い。

ピンクのジャコウソウが沢山咲いているが、随分と咲くのが早いように思う。

四国より北にあるので、秋の花が咲き始めるのが早いのかも。



標高が下がってきたので、エゾアジサイやタマガワホトトギスが見受けられるようになる。

思わず座り込む。

単独行の男性と三人組の男性に追い抜かれた。

急坂を下って行く。



サンカヨウも実になっている。

もうこの辺は蓮華温泉より低いはずだ。

随分と下ってきたと思うのにまだ、蓮華温泉まで5.2㎞もある。

汗ビッショリになり下って行く。



喉が渇いて堪らなくなる頃、白高地沢に着く。

10時42分。

岩のテーブルが有り、先ほど追い抜いていった方たちが昼食中。

私達もます寿司で昼食にする。

少し足らなかったのでジャムパンも食べる。

食事でお茶のペットボトルを殆ど飲み干してしまった。

残るのは1本しか無い。

これは家内用に残しておいて、私の分に沢の水を汲みに行く。

轟々と流れる本流で汲むつもりだったが、手前をもう一本流れる沢筋が有る。

手を入れると冷たかったので、この水を汲んだ。

ついでにゴクゴクと飲んでしまった。

所が、岩から湧き出る様に流れ落ちる水に比べて、何かヌルッとしている。

拙かったかなと思ったが、腹を壊しても大したことは無いだろうともう一度飲んでしまった。



単独の男性からキュウリをいただいた。

喉が渇いた時には美味しい。

ありがとうございました。

九州のご夫婦が到着して、花が素晴らしかったと興奮している。

皆さんに失礼して先に出発する。

11時15分。

此処から蓮華温泉までまだ4.8㎞もある。



以前は仮設橋で大雨の度に流れたそうだが、現在は立派な橋が架かっている。

眼下の本流の沢の流れは急だ。

この沢で水を汲めば良かった。

私が汲んだ沢は、すぐ上流で浅瀬になって淀んでいる。



沢を渡ってすぐに登りとなり、姫負峠の尾根を踏ん張るって登ると今度は急な下りが続く。

沢山咲いている白い花はアリドウシ?



白高地沢のぞき○の標識が倒れている。

嫌になるほど下って行く。



標高1,160㍍の瀬戸川の深い谷に掛かる鉄橋を渡る。

12時19分。

此処が最低鞍部らしい。



冷たくて美味しそうな水が流れるが、沢には降りていけない。

ドンドン登っていくと小さな沢が有り、また頭から水を被り冷たい水をガブカブと飲む。

その内に白高地沢でお会いした方々がドンドン追い越していく。

皆さん、沢の水は飲まない。

家内も、まだスポーツドリンクが残っているので沢の水は飲まない。



ピークから少し下ると大湿原に出た。

イワアカバナ?が咲いている。



此処は兵馬の平。

13時15分着。

白高地沢から二時間も掛かっている。

ベンチで皆さんが休んでいる。

私達も休憩。

昨日は家内がバテたが、今日は私がバテた。

熱中症のように頭がカッカしている。

熱中症防止用の梅飴も沢山持っているのに、その時は気がつかった。

只、喉が渇いて水ばかり飲む。

何も入っていない水だけ飲むと、体液濃度が下がって汗をかき、余計喉が渇くと知っているのに。

大事なことはみんな忘れてしまっている。



目玉親父みたいなのは、ギンリョウソウの実かな。



これから最後の登りとがんばって登る。



鉱山道の分岐を分ける。



緩やかな道だがダラダラと長い。



キャンプ場についても、ダラダラ登りの林道が続く。



やっと蓮華温泉に着いた。

14時16分。

朝日小屋から9時間半も掛かった。

兵馬の平らからは50分位だった。

とりあえず、車のクーラーボックスのペットボトルのリアルゴールドを一気飲み。

痺れる程美味しい。

更に栄養ドリンクも飲んでやっと一息。

蓮華温泉に入ろうと思ったら、団体が大勢温泉に向かっている。

歩いて温泉まで引き返すのも嫌になって、ナビで近所の温泉を検索。

JR大糸線平岩駅近くに姫川温泉がある。

走り出すとすぐに雨が降ってきた。

姫川温泉のホテル翠泉閣は日帰り温泉可で、広い湯船で素晴らしい泉質の温泉だった。

湯上がりで、また冷たいペットボトルを飲み干して一路徳島へ。

途中SAで夕食。

家内はカレーをペロリと食べているのに、私はソースカツ丼を胃が拒否して食べきれない。

順調に走って夜中の1時に無事自宅着。

ビールを飲んですぐ寝たが、疲れているのに朝5時頃目が覚めた。

何か体が火照って頭がガンガンする。

1日安静にしたが、下痢も止まらずに、翌日病院に行くと、38.4度も熱がある。

血液検査をするとCRPが上がって、リンパ球が激減している。

熱中症と、感染性急性胃腸炎だとの事。

それから毎日点滴通い。

毎日の晩酌も禁止で食事はおじや。

しかし下痢は止まらず今日で一週間となる。

今日の午後から、少し下痢が治ってきたような気がする。

疲れた時に、淀んだ沢の水を飲んだのが致命的だった。

明日には直って、来週にはビールが飲めたら良いのだけれど。

家内の捻挫も段々良くなってきたが、完治にはもう少し掛かりそうだ。

二の腕には私の掴んだ指の後がクッキリと残っている。

今回の山歩きは反省することが多い。

また、朝日小屋の皆さんには随分とご心配をおかけしてしまった。

小屋の人達からすると、私達はもう老夫婦の範疇になっているのだろう。

帰って直ぐにお礼の電話をすると、無事に着いたことを大変喜んで戴いた。






本日の

総歩行距離 12.5㎞

累計標高差 +824m
        -1,492m

行動時間   約10時間



蓮華温泉~白馬大池  7/18 
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白馬岳~雪倉岳~朝日小屋  7/20 
 朝日小屋~朝日岳~蓮華温泉  7/21


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